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火のないところに煙は

2018年8月8日

ここ数日はそれほど暑くないですが、
この夏はとにかく暑いですよね。

暑い夏を涼しく過ごす方法は色々ありますが、
怪談も涼しくさせてくれますよね。

夏の夜、こわい話を読んだり、ホラー映画を見たり
時には、肝試しをしたり…。

今日ご紹介する本は、今話題になっている小説
芦沢央(あしざわ・よう)さんの
『火のないところに煙は(新潮社)』です。

芦沢さんというと、以前、『バック・ステージ』をご紹介しました。

◎私の感想は コチラ

『バック・ステージ』は、本のカバーをめくると
「お楽しみ掌編」が収録されており、
本を読み終えた後にも楽しみが待っていましたが、
今回は本の裏表紙に仕掛けがありました。

本を読んだ方だけが楽しめるものです。
是非ルーペをご用意してお楽しみください。

今回の作品は、そういった演出のほか、
作品そのものがこれはどういうことなの?
と思わずにはいられない内容になっています。

最初からエッセイなのかフィクションなのか
わからないスタイルで話が進んでいきます。

話は芦沢さんらしき作家さんのもとに、
東京の神楽坂を舞台に怪談を書かないか、
という依頼がくるところから始まります。

ある理由からできれば断りたいと思ったものの、
結局、怪談を書くことなります。

『火のないところに煙は』は、6つの話が収録された連作短編集です。
それぞれ人から聞いた話で構成されています。

ただ、最初のお話だけは作家の友人の話であり、
作家自身も少し関係しています。

ある日、大学時代の友人から、お祓いのできる人はいないか相談されます。

というのも、友人カップルが、
ある占い師から「結婚をすると不幸になる」と言われ、
本当に不幸になってしまったそうなのです。

悩みを聞いているだけの作家自身でしたが、
彼女も不思議な現象を目にすることになります。。。

その瞬間の怖さといったら…
是非本のページをめくって味わってください。

他には、

・狛犬の祟りに怯える女性

・起きてもいないことをまるで見たかのように話す隣の家に住む女性

・ある家に住むようになってから恐ろしい夢を見るようになった女性

・一人暮らしを始めたアパートで怖い体験をした大学生

の話などが収録されています。

そのどれもが、フィクションというよりも
まるで実話のように書かれています。

だから、こわい!

また、芦沢央さんは新ミステリの女王と言われている作家さんです。
怪談としての怖さもありますが、ミステリ小説としての面白さもあり
最後までゾクゾクさせられました。

ネタバレになるので、あまり具体的なことが言えないのが残念なのですが、
怖いのはもちろん、とにかく面白かったです。

私は、夜に本を読むことが多いのですが、
この本は、あえて午前中に読みました。
それでも、突然音が聞こえたりすると
うわあーっ!!といちいち驚いていました。
さらに、夜お風呂に入る時も寝る時もいちいちビクビク…。

より怖さを感じたい方は静かな夜中にお読みください。
きっとかなり涼しい夜を過ごせると思いますよ。

私はしばらく夜にはこの作品を思い出してしまいそうです…。

yukikotajima 12:16 pm

ファーストラヴ

2018年8月1日

今日のキノコレは、紀伊國屋書店富山店の奥野さんから
先日、直木賞を受賞した話題作

島本理生さんの『ファーストラヴ』

をご紹介いただきます。

◎奥野さんの推薦文は コチラ

私も読みましたので、軽く感想を。

女子大生が父親を刺殺した容疑で逮捕されるという事件が起きます。
主人公は、この事件をテーマとした本の執筆を依頼された臨床心理士の女性です。

「殺した動機が分からないから、そちらで見つけて」
という女子大生と面会を重ねていくうちに
少しずつ彼女の過去が明らかになっていきます。

また、臨床心理士自身の過去も徐々にわかってきます。
ページをめくりながら、女子大生の動機が気になりつつも
臨床心理士も何かを抱えているよね?
と思わずにはいられず、モヤモヤが続きました。

だからこそ、登場人物たちの本音がわかった時は、
待ってました!とばかりに、より作品に没頭。
物語の空気ががらりと変わるあの瞬間が、私は大好きです。

島本さんの小説は、複雑な心の動きがとてもリアルなんですよね。
心は常に同じではなく揺れるものです。
その微妙な揺れの描き方が抜群です。

言ってみれば読書は文字を目で追っているだけですが、
それは人の心の中を覗いているということでもあるのですよね。
堂々と心の中を覗けるものは、読書くらいだと思います。

そういう意味でも読書の面白さを感じた作品でした。

最後になりましたが、
島本さん、直木賞受賞、おめでとうございます!

yukikotajima 12:46 pm

TOTOでお皿をゲットしましたか?

2018年7月31日

現在、graceでは、

TOTOショールームに行って、graceオリジナル小皿をGETしよう!キャンペーン

を開催中です。

みなさーん!
ぜひショールームに行って、お皿を手に入れてくださいね。
お皿は無料です。

ちなみに、プレゼントの配布は、
月曜、火曜、木曜、金曜のみです。
また、限定100枚ですので、お早めに。

詳しくは コチラ 

今日は垣田さんデザインのお皿に
田島の京都土産のマンゴーの八ッ橋をのせてコラボ☆
実は私、昨日一昨日と関西に出かけていました。

垣田さんが八ッ橋を手にされる瞬間を激写!(笑)

マンゴー八ッ橋、おいしかった〜!
関西旅の報告は今週のラジオで♪

yukikotajima 5:33 pm

grace湯来楽貸し切り祭り♪

こんにちは。田島悠紀子です。

先週金曜におこなわれたgraceリスナー限定のイベント

天然温泉湯来楽 砺波店リニューアルオープン記念!
〜grace湯来楽 貸し切り祭り〜

にご参加くださった皆さん、ありがとうございました。

参加された皆さん、新しくなったゆららはいかがでしたか?
grace宛に感想をお寄せくださ〜い。お待ちしています!

 graceのサイトは コチラ

私も新しくなったゆららを体験してきました!

その模様を 私の個人ブログ 続・ゆきれぽ にアップしましたので、
よかったらお読みください。

そして、ゆらら砺波店にも是非行ってみてね!

★ 湯来楽砺波店のサイトは コチラ

yukikotajima 5:10 pm

蕎麦、食べていけ!

2018年7月25日

すでに学生の皆さんは夏休みに入っているようですが、
この夏は、ぜひ課題図書以外の本も読んでみませんか?

今日は、夏休み中の高校生の皆さんにも読んで頂きたいと思いまして、
高校生が登場する物語をご紹介します。

高校生が町おこしに関わるという
江上剛(えがみ・ごう)さんの『蕎麦、食べていけ!(光文社)』
という小説です。

本の帯には「高校生の蕎麦打ちサークルが町おこしに!?」とあります。

「蕎麦」ではなく、「蕎麦打ちサークル」が町おこしって、
いったいどんな物語だろうと気になり、読んでみました。

読み始めてすぐに、群馬出身の私は、あ、これ知ってるとぴんときました。
群馬が舞台でした。

大阪から群馬の祖父母の家に引っ越してきた女子高校生「春海」が、
群馬の自然豊かな森の中の道を走る描写から始まります。

ランニング中、彼女は地元の信用金庫に勤める若い男性「勇太」と出会います。

物語はこの二人を軸に進んでいきます。

二人が住むのは、かつてのにぎわいを失った温泉街です。
その温泉街にもう一度観光客を呼び込もうと
勇太は、地元活性化案を企画し実行に移していきます。

その内容は、地元に伝わる大蛇伝説をベースにした新たなお祭りの開催です。
目玉は、伝説の大蛇の形の大きなお神輿と、
もう一つは、地元の蕎麦粉を使って蕎麦を打ち、
観光客の皆さんに食べていただく蕎麦打ちイベントです。

春海は、全く蕎麦打ちに興味がなかったものの、
あることがきっかけで高校の蕎麦打ちサークルに入り、
全国高校生蕎麦打ち選手権大会に向けて、日々特訓に励んでいます。

そして、彼女たちのサークルも地元のお祭りのために協力することになります。

そんな中、東京のメガバンクに勤める勇太の兄が地元にやってきて
温泉街のリゾート計画の話を持ちかけます。
兄の言うことには、リゾート化することで大勢のお客さんが温泉街を訪れ、
かつての賑わいを取り戻せる!と。

その話にのろうとする温泉街の人たち。
それに反対する勇太。
そこに春海たち高校生も絡んで…。

果たして、温泉街を活性化するための勇太のプランは、どうなってしまうのか!
という物語です。

途中、地元の信用金庫VS東京の大手メガバンクの戦いのようでもあって、
まるで池井戸潤さんっぽい雰囲気だわ、と思ったのですが、
著者の江上さんは元バンカーなのだとか。
銀行の細かい描写が多かったのは、そういうことか!と納得。

大手メガバンク、地元の信用金庫それぞれの違いや役割などを
わかりやすく表現されており、そういう意味でも勉強になりました。
また、対決も面白かった!

田舎の小さな温泉街活性化の物語ですが、
出てくる人みんながとにかく明るく元気で
楽しい気分で読むことができました。

高校生の物語でもありますので、
ぜひ高校生の皆さんも読んでみて下さいね。
そして、この夏、自分が住んでいる町のことを
少し考えてみてはいかがでしょう?

見慣れた町の景色も視点を変えて見てみると
新たな発見があると思いますよ。

また、親御さんをはじめ、おじいちゃんやおばあちゃんに
子どもの頃は、どんな町だったのか聞いてみては?
一緒に町を散歩しながら話を聞くのもいいかも。
(ただし、熱中症にならないよう、暑い時間帯は避けてね)

私の祖父母はもう天国にいるため、直接話を聞くことができません。
もっと昔の町のことを聞いておけばよかったなあ、
とこの本を読んで思いました。

その分、お盆に実家に帰った時に
父と母に昔の町の様子などについて話をきいてみようと思います。

本を読んで「ああ、たのしかった!」で終わりではなく、
その後も様々な行動につながっていく本っていいなあと改めて実感。

是非ご家族みんなでよんでみてください。

この作品、いつかドラマ化されそうな予感。
もしドラマ化されるなら、
美しくて強い春海のママを
群馬出身の篠原涼子さんに演じてほしいな。

yukikotajima 12:00 pm

日本で1日に起きていることを調べてみた

2018年7月18日

今日のキノコレ(13時45分頃オンエアー)では、
紀伊國屋書店富山店の奥野さんから

『日本で1日に起きていることを調べてみた/宇田川勝司(ベレ出版)』

をご紹介いただきます。

◎奥野さんの推薦分は コチラ

***

私もこの本を読みましたので、軽く感想を。

この本は、タイトルの通りです。
1日のうちに日本でどんなことが起きているのかが
具体的な数字で表されています。

この「1日」を尺度にして数字に表すことで
現代日本の実像が見えてきます。

しかも、その内容は多岐にわたっていて面白く、例えば…

・1日に日本のどこかに「くまモン」が現れる回数

・女子高生が1日にスマホを使う時間

・1日あたりの東京ディズニーリゾートの入園者

・香川県民が1日に食べるうどん

などがあります。

富山の話題も出てきますよ!
富山が日本一の話題が何度か出てきます。
どんな話題なのか気になる方は、是非本を読んでみてね。

その他、気温変化が売れ行きに影響するコンビニ商品
なども紹介されていて、なるほど!と納得。

気温が25度を超えるとアイスクリームの売れ行きが伸びるけど、
30度を超えると逆に売り上げが落ちるのだとか。
そして、かき氷やシャーベットが売れ始めるそうです。

今日は30度を超えていますから、
かき氷がよく売れていそうですね。

たしかに食べたい!(笑)

などなど、様々な角度から今の日本について学ぶことができる1冊です。
今の日本を知るために、是非読んでみては?

また、この本は大人向けですが、
お子さんの夏休みの自由研究にも良さそうな話題が満載ですので、
ご家族で読んでみてもいいかも。

yukikotajima 11:22 am

三千円の使いかた

2018年7月11日

「人は三千円の使い方で人生が決まる」のだそうです。

三千円という金額、あなたはどう感じますか?

私なら、ランチの三千円は高級ランチだけど、
夜の宴会の三千円は高くは感じません。

でも、実際の中身を見たら
ランチの三千円のほうが本当はオトクかもしれないのですよね。

例えば、ディナーが最低でも一万円のお店なら
三千円のランチはオトク感があります。
一方、つまみを少しとビールを数杯飲むだけの宴会なら
三千円は高いと思いませんか?

外食が多めの私は、三千円と聞いて、まずそんなことを思いました。

この三千円のイメージは人によって大きく異なると思います。

今日ご紹介するのは、
「人は三千円の使い方で人生が決まる」
という一文から始まる本です。

原田ひ香さんの『三千円の使いかた(中央公論新社)』

タイトルからお金にまつわるお話かな?と想像できますが、
そのとおり。この本は、ある家族のお金にまつわる連作短編集です。

でも、三千円の使い方だけが紹介されているわけではありません。

ある家族の20代の娘二人とお母さん、そして、おばあちゃんのお話がメインです。

人生の節目には必ずお金の問題が出てきます。
例えば、結婚、子育て、入院、離婚、老後など。
世代ごとにお金の悩みも異なります。

例えば、20代の独身の妹は
これまで自由にお金を使ってきましたが、
あることがきっかけでお金を貯め始めます。
まず、一日百円貯めてみては?とアドバイスされ
「それなら、貯金箱を買わなきゃ!」
といきなりお金を使うことを考え、
「お土産の缶で十分!貯金箱代も貯金しようよ」
とダメだしされます。

あ、これ、私だ…と思った方もいらっしゃるのでは?
私もそんな一人です。

またこの妹は、残業後の疲れたときに
ついコンビニスイーツや高級食材を買ってしまうのですね。

これ、まるで私です。(笑)
そりゃあ、お金が貯まらないよなあ、
と妹を見ながら自分自身のお金の使いかたを反省。。。

妹以外に女性たちもそれぞれ悩みを抱えています。

50代のお母さんは病気をしてから考え方が変わります。
家事をしない夫の料理をするだけの日々は嫌だと気付きます。
でも、お惣菜を買ってばかりではお金もかかるし、
どうしようと悩んでいます。

また、70代のおばあちゃんは、
おじいちゃん亡き後、貯金や年金はあるけれど、
この先、生活していけるのかしら?
と不安になり、パートを始めます。

それぞれの世代の女性たちが直面するお金の問題が出てくるのですが、
どれも具体的な悩みや解決法が出てきて、大変勉強になりました。

ストーリーとしての面白さはもちろん、
節約やお金の使いかたについても具体的に学ぶことができて
大変タメになりました。

私が、早速実践しようと思ったのは、
毎月、最後の週は、家にある食材だけで過ごすというもの。
だいたい台所には一週間くらいの食材はあるものなんですって。

たしかに一人暮らしの私の家にも買い置きの食材はあります。
そして、それらは食べずに賞味期限ギリギリになって
あわてて食べたりしている…。

でも、毎月最終週に食材を一掃できたら気持ちよさそうじゃないですか?

という感じで、お金や生活に関して学ぶこともできる一冊でした。

節約したいけれど、節約のための本を読むのはなあ…
という方には、この本がおすすめです。
なんといっても小説を楽しみながら学べちゃいますから!

yukikotajima 11:03 am

2つの家族の物語

2018年7月5日

先日、映画を2本連続で鑑賞してきました。

まずは、是枝裕和監督の『万引き家族』
カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞した話題作です。

6月8日の公開からまもなく1ヵ月。
人気作品とはいえ、もたもたしてたら終わってしまう、
ということで観てきました。

さすが是枝作品。
家族の会話や生活感のある暮らしがあまりにも自然で、
作られた作品を見ているというより、
この家族の生活をのぞき見しているような気分でした。

貧しくても笑顔あふれる穏やかな日々を送る彼らからは
幸せなオーラしか見えません。
みんなでご飯を食べるシーンは、
ありふれた家族の日常に見えますしね。

でも、家族に見える人たちには血の繋がりはありません。
また、彼らが食べているものは万引きで盗んだものばかりです。
つまり犯罪です。

それでも、私はこの家族を嫌いになれませんでした。

特に安藤サクラさん演じるママがよかった。
ママっぽい立ち位置から「ママ」になっていく様に心動かされました。
ママのあの泣きのシーンには感動。私も涙。

でも、犯罪はダメだけどね!

是枝作品の余韻に浸りながら映画館を出ようとしたとき、
ふと、もう1本観ようかなと思い、その場でチケットを購入。
ちょうど10分後に上映開始の作品があったので、それにしてみました。
予備知識はほぼゼロです。

選んだ作品は『焼肉ドラゴン』でした。

いきなり喧嘩のシーンからのスタートで、
さきほどまでのぼそぼそトークの『万引き家族』
のボリュームとあまりにも違い過ぎて、まずそこにびっくり。

この映画も貧しい家族のお話でした。

こちらは、1970年前後の関西で、
焼き肉店「焼肉ドラゴン」を営む韓国出身の家族の物語です。

日本で暮らす韓国出身の家族の日々が描かれているのですが、
当時、彼らの暮らしは色々な意味で楽ではありませんでした。
理不尽なことや思い通りにいかないことだらけです。

でも、一家の主である父親は決して誇りを失わず、
家族のために前を向いて一生懸命仕事をしています。
口数は決して多くないけれど家族思いの真面目な父親です。

一方の母親は感情を抑えられず常に怒っています。
最初は、すごい剣幕のパワフル母ちゃんが登場したぞ、と思ったのですが、
この母ちゃんがいい味を出していて、すっかりファンになりました。

姉妹たちや、それぞれの恋人たちもキャラが濃くてハイテンションだし、
会話もほとんど焼肉ドラゴンのお店の中で繰り広げられていて、
まるで舞台のような作品だなあと思ったら、その通り。
人気舞台の映画化でした。

最初は、わーわー騒がしいだけの映画かな?
と思ったのだけど、気付いたら作品の魅力にはまっていました。

***

私は偶然この2本の作品を続けて観ましたが、
時代や設定やキャラクターたちは違えど、
どちらも貧しい家族の物語という点では同じでした。
そういえば、どちらの作品にも花火が登場していたな。
他にも共通点は色々ありますが、ネタバレになるので控えます。

万引き家族は、ただ一緒に暮らしているだけで血の繋がりはないけど、
本物の家族よりも仲が良かったりする。

一方の焼肉ドラゴンは、日本で暮らし日本語しか喋れず見た目も同じなのに、
日本人では無いというだけで差別されてしまう。

今は「多様性を認める」時代だと言われていますが、
それでもまだその考えが浸透したとは言い切れません。

誰もが生きやすい世の中へ向かっているように見えて、
逆に以前よりも窮屈な世の中になってきているようにも思います。

「正しさ」ってなんだろなあ。
ということを二つの映画を見た後、ずっと考え続けました。

是非、あなたもどちらの作品も観て、色々考えてみてはいかがでしょう?

yukikotajima 12:44 pm

人間に向いてない

2018年7月4日

今日のキノコレで紀伊國屋書店富山店の奥野さんからご紹介頂く本は、
黒澤いづみさんの『人間に向いてない(講談社)』です。

◎奥野さんの推薦文は コチラ

***

私も読みましたので、軽く感想を。

もう、タイトルしからしてインパクト大です。
だって「人間に向いてない」ですよ。
それに本の表紙の女性の人形の顔は溶けてしまっています。
本の帯には「ある日、息子が虫になりました」とある。

虫のような息子って、どんな比喩?と思って読んでみたら、
驚くことに比喩では無く、本当の「虫」でした。
正確には芋虫らしきもの、です。

この本の世界では、数年前から
「異形性変異症候群」という病が国内に蔓延しています。

この病は、ある日突然発症して、一夜のうちに
人間が異形の姿に変貌する病気のことで、
この病に罹患したら法的に「死亡」とみなされました。

この病が発症するのは、社会的に弱い立場の、それも若者たちばかりでした。

主人公は、ある日息子が「虫」になってしまった母親です。
初めて「虫」になった息子を見たとき、まず感じたのは嫌悪でした。

でも、彼女は変わり果てた息子を徐々に受け入れて行きます。
そして、同じように子どもが異形の姿に変わってしまった親たちの会に参加します。

なんと異形には様々な形があり、犬や魚のほか、植物になったという例もあります。

母親は、息子を受け入れることにした一方で
父親は、受け入れられることができません。
また、親の中には異形になった自分の子どもを殺してしまう人もいます。

どうでしょう?
もし、自分の子どもが突然、人間以外の動物や虫になってしまったら
受け入れることはできますか?

本を読みながら、もし私が同じ立場になったら、
どんなことを感じ、どう行動するのだろう、とずっと思っていました。

この虫は本当に私の息子なの?
私の話は理解できているの?
もう元には戻らないの?
そもそもなぜこんな姿になってしまったの?

などと主人公の母親の心が揺れる度に
読者である私の心も同じように揺れました。

子どもが虫になるなんてありえないし、考えたくもない…
と思うかもしれないけれど、
その普通ではない世界を知ることができるのが、読書の面白さです。

それも、ただ物語を読むだけでなく、
もし本当にこんなことが起きてしまったら?
と考えながら読む読書のなんと面白いことか!

最初から最後まで没頭した作品でした。
あなたも不思議な世界をのぞいてみては?

yukikotajima 11:06 am

湊かなえ『未来』 

2018年6月27日

来月18日に第159回直木賞と芥川賞が発表されます。

今日ご紹介するのは、その直木賞の候補作、
湊かなえさんの『未来(双葉社)』です。

湊さんといったら、2008年のデビュー作『告白』が有名ですよね。
本屋大賞を受賞し、映画化もされました。

その他、『高校入試』『夜行観覧車』『Nのために』『リバース』
などもドラマ化されました。

つまり、人気作家さんです!

湊かなえさんは、その作風からイヤミスの女王とも呼ばれています。
イヤミスというのは、読んだ後に嫌な気分になるミステリーのことです。

嫌な気分になるなら読まなければいいのに…と思われそうですが、
あえて後味の悪さを楽しむ読者が多いようです。
まあ、私もそんな一人なのですが。

***

今日は、そんな湊さんの最新作『未来』をご紹介します。
『告白』から10年の湊ワールドの集大成となる長編ミステリーです。

『未来』と聞くと、未来は明るい!と想像してしまいそうですが、
本の表紙を見れば、真っ黒の装丁にゴールドで「未来」と書かれているだけ。

ブラックとゴールドの表紙を見る限りは
明るい未来という想像はしづらく、
どちらかというと恐ろしさを感じるほどです。
でも、よく見ると、鳥が羽ばたいているイラストがあり、
もしかしたら救いのある話なのかもしれない!
と思って本のページをめくってみました。

結末がどのようなものなのかは
ネタバレになりますので言いませんが、
ページをめくる手は止まることなく
ノンストップでめくり続けてしまったほど
夢中で読みすすめてしまいました。

***

簡単に物語をご紹介しましょう。

主人公は10歳の章子(あきこ)です。
ある日、30歳の「大人章子」から未来の手紙が届きます。

10歳の章子は、大人章子への返事として自分の思いを日記に綴っていきます。

その頃の章子は大好きなパパが亡くなり、
時々「人形」のようなってしまうママと二人で暮らしていたのですが、
一日中寝ているだけのママとの暮らしは決して楽ではありませんでした。

でも、大人章子の手紙には「20年後の自分は幸せだ」と書かれています。
今が辛くても未来の私は幸せなのか、と思うだけで章子は元気が出るのでした。

ところが、中学に入っても章子は幸せにはなれず…。

物語の後半は章子以外の登場人物たちの話へと変わります。
そして、彼らも皆、何かしらの悩みを抱えており、
と紹介すると、まるで辛い話のオンパレードなの?と思われそうですが、
それだけの話ではありませんのでご安心ください。

たとえば。
もめごとを起こしている二人がいたとします。
片方の話だけを聞く限りでは、相手が100パーセント悪いように思えるけれど、
もういっぽうの話を聞いて、印象ががらりと変わることってありませんか?

この物語は、まさにそう感じることの連続で、
本当はそういうことだったのか…と、あとから理解することが多く、
話が進めば進むほど、それぞれの人物の印象ががらりと変わっていきました。

物語の面白さを実感、堪能した一冊でした。

湊さんの作品は、あの後味の悪さが好きという方もいれば、
それが苦手という方もいらっしゃると思うのですが、
この作品は、そんな方も楽しめるのではないかしら。

読み終えた後、本を閉じて、あらためて本の表紙を見たとき、
ふと、ゴールドの未来が輝いて見えました。
読む前はまったく気が付きませんでした。
もしかしたら、このゴールドには作者の願いが込められているのかなあ、
なんて思ったのですが、これはあくまでも私の想像です。
でも、勝手にそう思うことにします。(笑)

この作品もいずれ映像化されそうな予感大!

yukikotajima 12:37 pm

教養、ダイエット関連本など

2018年6月20日

サッカー日本代表、コロンビア戦の勝利おめでとう〜!

私は、マイロでおこなわれたパブリックビューイングで
サッカー好きの友人たちと一緒に試合観戦しました。

なんとこのPVには約250人の方が集まったのだとか。
日本勝利の瞬間には、近くにいる方たちみんなとハイタッチ!
試合中も何度もニッポンコールがおこるなど、
まるで試合会場にいる気分で、大盛り上がりでした。

大迫選手が得点を決めた瞬間の歓喜といったら、すごかった。

私の友人は、試合後に勢いで大迫選手のレプリカユニフォームを買って
早速着替えていました。(笑)

ますます次戦も楽しみになりましたね!

***

さてさて、今日のgrace内コーナー「キノコレ」は、
紀伊國屋書店富山店オススメの本の紹介です。

◎キノコレの詳細は コチラ

私も紹介本を読みましたので、かる〜く紹介します!

『1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365』
 
アメリカではシリーズ累計100万部のベストセラーとなっている話題作なんだとか。

毎日5分読むだけで、世界基準の知性が身につくという本で、
(月)歴史(火)文学(水)芸術(木)科学(金)音楽(土)哲学(日)宗教
の7分野の知識が365日分収録されています。

ひとことで言うなら大人の教科書のような1冊です。
私は、最近美術作品を見るのが好きなので、
特に「芸術」分野を興味深く読みました。
一見、難しそうな本ですが、ちゃんと読むと面白い1冊です!



ところで、現在、紀伊國屋書店富山店では、ダイエット関連書籍フェアを開催中です。
なんと80種類ものダイエット関連書籍が並んでいます。

やせたーい!と思っている私にしてみれば、
ワクワクゾーンでした。(笑)

80冊の中から田島が個人的に気になった3冊を読んでみました。

『世界一やせやる走り方』

私は最近ランニングをしていますが、
せっかくなら痩せたい!と思いまして、
まず手に取ったのがこの本でした。(笑)

この本、大変勉強になりました!
これからも定期的に再読していこうと思います。

『太らない間食』

またまたダイエット本です。(笑)
痩せたいけれど、でも間食はしたい…
という方もいらっしゃると思いますが(私は、したい。笑)、
この本によると間食をしていいそうです。
ただし、ルールを守れば。
気になる方は是非本のページをめくってみてください。
かなり具体的な内容ですぐに実践できます!

『すごいストレッチ』

ヨガをしているに方はおなじみのポーズが満載だと思います。
もちろん、ヨガをしていない方も漫画なのでわかりやすいはず!
それに椅子に座ってできるものばかりなので、気軽にできます。
私は、読みながら実際にストレッチをしていったのですが、
読み終えたときには、体がスッキリしていました。

他にもさまざまなダイエット関連本がありました。
ダイエットしたーい!という方は是非紀伊國屋書店富山店へ!

yukikotajima 12:21 pm

今日はネッツ富山本店から公開生放送でした!

2018年6月16日

今日は、ネッツ富山本店から
特別番組『ネッツ富山プレゼンツ・ネッツカフェ・アーリーサマー』
を公開生放送でお届けしました。

お越しくださった皆さま、ありがとうございました。

サッカーワールドカップ開催中ということで、
ネッツ富山のスタッフの皆さんは、
全員サムライブルーのユニフォームでした。

私もおそろい♪

ちなみに、背番号は「50」です。
ネッツ富山さんは今年創立50周年なんです。
おめでとうございます〜。

今回は、この春入社した新人さん2人にご出演頂きました。

ネッツ富山のコロコロチキチキペッパーズのナダルこと(笑)苗加さんからは、
ヴィッツの特別仕様車F“Safety Edition Ⅱ”をご紹介いただきました。

声と喋り方がナダルにそっくり!と先輩たちから言われているそうです。
私の無茶ぶりにも笑顔で答えてくださって感謝!そしてごめんさい〜。(笑)

顔は南国系だけど黒部出身(!)の美女、桐さんからは
ヴィッツの特別仕様車F“Amie(アミー)”をご紹介いただきました。

なんと、このヴィッツ・アミーが当たるキャンペーンを開催中だそうです。

応募は、インスタで「@vivi_amie」をフォローして、
「#amiestagram」のハッシュタグをつけて、
身の回りにあるカッパー色を見つけて投稿してね!

アミーのインスタパネルもあります〜。

ネッツ富山の女性スタッフの皆さんと一緒に私も撮ってみました♪

私、デカイな。色々な意味で…(笑)

***

ラジオの公開生放送はすでに終了しましたが、
ネッツ富山本店ではこの週末、イベントが満載です!

・サッカーワールドカップロシア大会関連イベント

・子供免許証づくり

・フライドポテト

・焼き鳥

・ハンドマッサージ

全て無料です!

さらに、ネッツ富山全店でこの土日は、
お越し頂いた皆様に「ベルギーワッフル
お車をご成約の方には「スイーツギフト」がプレゼントされます。

プレゼント三昧ですね♪♪

この週末はネッツ富山本店をはじめ、
お近くのネッツ富山へお出かけくださいね。

◎ネッツ富山HPは コチラ

***

来週はいつも通りFMとやまのスタジオから
『ネッツカフェ・ドライヴィン』をお送りします。
メッセージテーマは「カラッと♪」です。

◎詳細&メッセージは コチラ

それでは、またいつかどこかでお会いしましょー。
今日はありがとうございました!

yukikotajima 2:56 pm

明日はネッツカフェの公開生放送ですよー!

2018年6月15日

明日は、ネッツ富山本店から

特別番組『 ネッツ富山プレゼンツ・ネッツカフェ・アーリーサマー』

を公開生放送でお届けします!

お越し頂いた皆様には、ベルギーワッフルがプレゼントされます。

また、会場のネッツ富山本店では、
ラジオの公開生放送の他にも様々なイベントが行われます。

DJは私、田島悠紀子です。
会場でお待ちしています!

ネッツカフェの詳細は コチラ

ネッツ富山のHPは コチラ

yukikotajima 3:27 pm

選んだ孤独はよい孤独

2018年6月13日

今日の「ユキコレ(grace内コーナー)」は、
富山市出身の作家、山内マリコさんをお迎えし
発売されたばかりの新作についてお話を伺います。

去年の秋に発売された小説『メガネと放蕩娘』も話題となっていますが、
早くも新作が発売されました!

その名も『選んだ孤独はよい孤独』

山内さんというと、これまで女性の主人公が多い印象ですが、
今回は男性たちの物語。様々な男性が登場する短編集です。

例えば…

・地元から出ないアラサーの男性。
 しかも小学生の頃から一緒にいるメンバーがずっと同じ。

・前の年に先輩たちが全国優勝した高校サッカー部のキャプテン。

・一見、仕事ができそうに見えるのに、実はできない男性。
 でも、自分ではそのことに気付いてない。

といった男性が登場します。

印象に残ったのは、「あるカップルの別れの理由」。
いずれ結婚するつもりで同棲をしていたものの、
ある日彼女が家を出ていってしまいます。
でも、彼には彼女が出て行った理由がわからないのですねー。

一番好きなお話は、「おれが逃がしてやる」。
くうっってなりました。(笑)
このお話は、いつか映画化されてほしいなー。

***

『選んだ孤独はよい孤独』を読んで
私は男性に対して優しい気持ちがすこーし湧きました。(笑)

これまで男性から嫌なことを言われたり、されたりする度に
心の中でこの人は敵だ!と「敵認定」していましたが(笑)、
そもそも完璧な人なんていないし、
男性には男性の悩みや女性とは違った生きづらさがあるのかもな、と思ったら
優しい気持ちになれました。

不器用だけど、でも憎めない。
そんな男たちの物語です!

今日のユキコレでは、山内さんに
素敵な本のタイトルについてや
男性たちの物語を書こうと思った理由、
この物語を書いたことで山内さんの中で何か変化はあったのかなど、
新作にまつわる様々なお話を伺います!

ぜひ今日のgrace内コーナー「ユキコレ」をお聞きくださいね。
graceは、今日も13時30分からですよー。

◎graceのサイトは コチラ

そして、本をお読みになったら、
FMとやまで毎週金曜11時30分から放送している
山内さんの番組『オッケイトーク』に本の感想を送ってね!

◎オッケイトークのサイトは コチラ

yukikotajima 11:52 am

『やっぱり食べに行こう。』『配色アイデア手帖』

2018年6月6日

今日のキノコレ(13時45分頃〜オンエアー)は、
紀伊國屋書店富山店の奥野さんから2冊の本をご紹介いただきます。

奥野さんの紹介文は コチラ

私も読みましたので、軽くご紹介。

『やっぱり食べに行こう。/原田マハ(毎日新聞出版)』

『楽園のカンヴァス』『暗幕のゲルニカ』『たゆたえども沈まず』
といったアート小説でおなじみの原田マハさんが
取材先で食べた「思い出の一品」をつづるエッセー集です。

原田さんのアート小説は私も好きで、
原田さんの作品を読んだことがきっかけでアートにも興味を持ち、
美術館に行くことが楽しくなるほど、影響を受けました。

このエッセイ集は食べ物がテーマですが、
原田さんがどのように小説を書いているのかもわかります。

例えば、小説を書かれる際には徹底的に取材をしないと気が済まないそうで、
実際あちこち行っていらっしゃいます。
その出かけた先で出合った食べ物を紹介しているのがこの本です!

どの小説の取材でそこに訪れたのかについても書かれていますので、
原田さんのアート小説をお読みの方なら、より楽しめると思います。

私も原田さんの作品は結構いろいろ読んでいますので、
食よりも小説の裏話のほうが読みながらワクワクしてしまいました。(笑)

***

『配色アイデア手帖〜めくって見つける新しいデザインの本[完全保存版]〜』

こちらは、配色の教科書です。
 
複数の色を組み合わせた時、なんかしっくりこない、ということはありませんか?
そんな時に役立つのがこの本です。
なんと3175の配色見本が載っています。

色を扱う仕事をされている方はもちろん、
一般の方もお仕事や普段の洋服選びなどでも役立ちそう!

また、自分の好きなタイプの色はどれだろう?
と本を眺めるのも楽しいと思います。

私は、「夏の行事」で紹介されたビビッドな色が好きだなあと思いました。
実際、私の持ち物や服はここで紹介されている色が多めですし。
夏うまれだからかなー。
その一方で、「満月の夜」のような濃いブルー系の色も好きです。
と、こんな感じでページをめくるのも楽しいですよー。

また、この本には、配色見本だけでなく
色にまつわる文章も多く、読み物としても楽しめます。

なんと!好きなピンクを見て呼吸するだけで美しくなれる
「ピンクの呼吸法」というものもあるのだとか。
詳しい呼吸法は、この本に書かれていますので、
気になる方は、ぜひチェックしてみてください。

yukikotajima 11:56 am

OVER DRIVE

2018年5月31日

自動車レースのラリーを見たことはありますか?

ラリーとは、市販車をベースとした競技車両が、
山道や曲がりくねった道路などあらゆる路面を
全開で駆け抜ける自動車競技のことです。

F1のようにサーキットで複数台が同時にスタートするのではなく、
ラリーは公道(主に林道)で1台ずつのタイムアタックで行われます。

公道を前回走行で駆け抜ける
最も過酷な自動車競技、それがラリーです。

そんなラリーの世界を描いた映画『OVER DRIVE』
明日、6月1日に公開されます。

監督は、『海猿』をはじめ数々なヒット作を手がけた羽住英一郎さん。
ですから、熱くないわけがない!(笑)
今回も熱き男たちの映画でした。

チームのチーフメカニック兼エンジニアを東出昌大さん、
その弟で天才ドライバーを新田真剣佑さんが演じています。

真面目で確かな腕を持つメカニックの兄と
世界ラリー選手権へのステップアップを目指す天才ドライバーの弟。

子どもの頃は仲良しの二人でしたが、
ある出来事から二人の仲は険悪になってしまいます。

二人のいるチームは、国内トップカテゴリーで
優勝争いをするほどの強さがあるものの、
ドライバーの弟は、兄の助言を無視して無謀なレースを繰り返し、
ラウンドごとに兄と衝突を繰り返します。

そして、ある日、チーム全員を巻き込む試練が訪れ…
という物語です。

***

映画『OVER DRIVE』は、
映画館にいることを忘れてしまうくらいの迫力&スピードで、
先が見えない林道や海沿いの狭い道をマシンが走り抜けるシーンは、
まるで自分も同乗している気分になり、
実はこっそり何度も足はエアブレーキを踏んでいました。(笑)

モータースポーツはマシンを操るドライバーばかりが注目されがちですが、
この映画を見て、「チーム」で参戦している!
ということにあらためて気付かされました。

メカニックチームの皆さんは、撮影前に作業の練習を2ヶ月間したそうで、
映画を見ていてもチームの息はぴったりでした。

東出さん演じるメカニックの兄が
素人相手に楽しそうに専門用語だらけの話をしてしまう
シーンがあるのですが、このシーン好きです。
ああ、これぞ職人さんだなと思って。

それから、真剣佑さんの目力にやられました。(笑)
もともと吸い込まれそうな瞳をしていますが、
この映画はじーっと見つめるシーンが多いので、
それはそれは危険でした。(笑)
ほんっと美しい目をしています。

今回、天才ドライバーを演じるに当たり、
真剣佑さんは体も作り上げたのだとか。
もうね、その肉体も美しすぎました。。。

そんな真剣佑さんの美しい瞳や肉体はもちろん、
キレたり、泣いたり、笑ったりめまぐるしく変わっていく
彼の表情の変化にも注目です!

映画『OVER DRIVE』は、明日6月1日(金)に公開されます。
是非ご覧ください♪

そうそう!
映画には五箇山も登場するんですよー。
一度でも五箇山に行ったことのある方なら
思わず、えー!そこを?とスクリーンにむかって
突っ込んでしまいたくなるかも。(笑)

●映画『OVER DRIVE』の公式サイトは コチラ

私もまた見に行こうかなー。

yukikotajima 1:00 pm

わたし、定時で帰ります。

2018年5月30日

現在、国会では働き方改革関連法案の審議がおこなわれていますが、
最近、この「働き方」を見直す動きが出ていますよね。

実際、10年前と働き方が変わったという職場もあるのでは?
例えば、9時〜17時の仕事からフレックスタイムになったとか、
有休や育休が取りやすくなったとか。
あなたの職場はいかがでしょうか?

ちなみに、あなたの会社は定時に帰れますか?

以前、同い年の友人の男性が、
「最近なるべく早めに帰るようにしている」
と言っていまして、なんで?と聞いたところ、
「上司の俺が帰らないと後輩たちが帰りにくいんだよ」
とのことでした。

仕事はとっくに終わっていて帰れるはずなのに、
上司や先輩たちが忙しそうにしているのを見ると
たしかに若手は帰りにくいものですよね。

本来、仕事がちゃんと終わっているのであれば、
定時に帰ることは悪いことではないのに、
早く帰ると「やる気がない」と思われてしまうのが、
ここ、日本です。

さて、今日ご紹介する本は、タイトルが宣言になっています。(笑)

『わたし、定時で帰ります。/朱野帰子(あけの・かえるこ)<新潮社>』

表紙を見るだけでは、まるでコミックのようですが、小説です。

主人公は、32歳の会社員の女性の結衣です。
彼女が仕事をする上で大切にしていることは、
絶対に残業しないこと!

がむしゃらに仕事に取り組むお仕事小説は数多くありますが、
「定時に帰ること」を扱った小説は、あまり無いように思います。
でも、長時間労働が問題になっていますし、旬な小説ともいえますよね。

結衣は、仕事ができないわけでも嫌いなわけでもありません。
効率がいい。つまり、仕事ができるのです。

でも、ちゃんとやるべき仕事をして帰っているのに、
そんな結衣のことをやる気が無いと批判してくる同僚もいます。

というのも結衣の職場は長時間労働をしている人が多いのですね。

例えば、
風邪をひいて体調が悪くても出社し続ける皆勤賞女や
仕事をたくさんすることでハイな状態になってしまっている男性、
もはや会社が家と化している仕事のできない男性などがいます。

そうなんですよね。
仕事が好きで、出来過ぎて仕事をすることに快感を覚えてしまう人もいれば、
仕事ができなくて、だらだらしているうちに時間が経過してしまい、
結局仕事が終わらず、夜中まで仕事をする羽目になる人もいます。
また、中には上司へのアピールのために、無駄に会社に居続ける人もいます。

長時間労働といっても、全員が同じ理由では無いのですね。

そんなある日、無茶な仕事を振って
部下をつぶすという噂のブラックな上司や
社外へのアピールのためだけに
「女性躍進プロジェクト」をやり始める役員が新たに会社にやってきます。

読みながら、ほんとムカムカしました。(笑)

それでも結衣は、定時に帰ることを目指し、
部下である新人の男性にもだらだらするのではなく
効率よく仕事をすることを教えます。

そもそもこの会社の社長は、
長時間労働はよくない!と言っているのですね。
それなのに、気付けば現場は長時間労働が当たり前になっていたのでした。

これまでよっぽどのことが無い限り残業はせずに帰っていた結衣でしたが、
ブラック上司のせいで残業しないと仕事が終わらなくなってしまい…。

***

結衣は、正しい人です。
効率よく仕事をし、
仕事のあとは、美味しいビールを飲むことの何が悪いのか、と。

無駄にだらだら仕事をしたり
体調が悪いのに会社に出社し続けるほがおかしい!
集中して仕事をすれば早く終わるし、
体調が悪ければ休んだ方が長い目でみれば、仕事がはかどるじゃない!
と思っています。

でも、どんなに自分が正しくても
正しさだけで仕事はできません。
結衣はある行動に出るのですが、
この先はぜひ本のページをめくってみてください。

***

結衣から学ぶべきことがたくさんありました。
私の仕事はどこまでが仕事かわかりにくいところがあるのですが、
でも、無駄にダラダラしたり、ただ形だけの仕事は好きでは無いので、
結衣の気持ちがよーくわかりました。
また、ちゃんと休むことの大切さにも共感。

いい仕事をするには、やはりちゃんと休んだり
仕事以外の時間を設けることが大切なのですよね。

新しい形のお仕事小説は、
小説としても面白かったですし学ぶべきことも多く
大変有意義な読書時間となりました。

知らぬ間にオーバーワークが当たり前になりつつある皆さん、
一度仕事から離れてこの本を読んでみて下さい。
この小説を読んだ後は、きっと働き方が変わると思います!

今後、こういうタイプの小説が増えていきそうだなー。

yukikotajima 12:38 pm

サチモス、ドラゴンアッシュライブ

2018年5月24日

昨夜、クロスランド小矢部で
サチモスとドラゴンアッシュのライブがあり、
私も行ってきました〜。

今日のラジオでもお話したとおり、
ライブ会場に着き、駐車場から会場に向かうまでの
わずかな時間に車から水をかけられ、びしょ濡れに。。。

冷たいよ〜とブーブー文句を言いながらライブ会場に着いたのですが、
入るや否や、そんなことはすっかり忘れてライブに没頭!

実は少し遅刻してしまったので、すでにライブは始まっていたのでした。

まずは、ゲストのドラゴンアッシュのライブからだったのですが、
大変楽しくて、車に水をかけられたことは一瞬で忘れました。(笑)

とにかくKjの存在感がすごかった!
ドラゴンアッシュのライブを見るのは15年ぶりくらいだったのですが、
今もなおというか、今のほうが輝きを放っているように感じられました。

鍛えられた体も美しかったし、MCも素晴らしかった!

MCで、いいバンドにはいいファンがついている。
サチモスのファンもずっとサチモスのファンでいてね!
それから、今日の俺たちのライブも盛り上がってくれてありがとね!
というようなことを言っていて、
ああ、これは心からの言葉だなあと思いました。
これまで長く音楽をしてきたからこそ言える言葉だなと。

ライブのあと、ツイッターでライブの感想を見てみたら、
ドラゴンアッシュのファンになっているサチモスファンの方もいて、
私まで嬉しくなってしまいました。

さてさて。
一気に会場を熱くしたドラゴンアッシュのあとは、サチモスのライブ!
彼らも一瞬で自分たちの世界を作り出していて、さすがでした。

また、氷見出身のキーボードのタイヘイさんが富山弁であいさつをするなど、
富山ならではのあたたかさもありました。

私はサチモスのライブを見るのは初めてだったのですが、
CDで聞くより、ライブはもっと骨太な感じでしたね。

洗練された都会的な雰囲気がありつつも、でもクール過ぎない、
ライブならではの熱も感じられる心地いい時間でした。

サチモスのツアーは今後も続いていきますので、
具体的な内容については伏せておきますが、一つだけ。
6月にリリースされるアルバムの曲の披露もありましたよ!
ニューアルバムも楽しみ〜♪

車に水をかけられたことを忘れてしまうくらいに(笑)、
満たされたライブでした!

yukikotajima 7:38 pm

「ハリネズミの願い」「きげんのいいリス」

2018年5月23日

本屋大賞受賞作は毎年注目されていますが、
本屋大賞には翻訳小説部門があります。

去年の翻訳小説部門で大賞を受賞したのが

『ハリネズミの願い』

でした。

本の装丁がまるで絵本のような、可愛らしい本です。

主人公は、自分に自信がない臆病で孤独なハリネズミです。

このハリネズミ君は、
家に友だちを招待したいと思いながらも
動物たちが家に来たときのことを想像して
きっと招待することは迷惑に違いないと悪い方に考え
落ち込んでばかりです。

友だちがほしいと思う一方で、やはりいらないと思ったり。

悪い妄想をして、ひとり(いや、一匹?)落ち込む様は、
マイナス思考に取りつかれた時の自分のようでもあり、
他人事ではありませんでした。

この本を書かれたのは、オランダの人気作家トーン・テレヘンさんです。

今日のキノコレ(grace内コーナー13時45分頃)で
紀伊國屋書店富山店の奥野さんにご紹介いただく本は、
そのトーン・テレヘンさんの別の作品

『きげんのいいリス』

です。

◎奥野さんの推薦文は コチラ

こちらは『ハリネズミの願い』の原点となる作品です。

ハリネズミも出てきますが、今回はリスが主人公です。
仲良しのアリをはじめ様々な動物との交流や
それぞれの動物たちの悩みなどが描かれています。

主人公のリスは心優しく穏やかな性格なのですが、
仲良しのアリは知っていることが多すぎて頭が重いことが悩みです。

また、ライオンは自分自身の存在がこわくなってしまうし、
タコは自分が変なのでは?と気にしてばかりです。

たとえば…

・自分自身の存在や吠える様が怖いと思ってしまったライオンは、
 鳴き声をチューチューかブンブンに変えようかとリスに相談します。

・ある風の強い日にゾウは鼻を飛ばされてしまい、
 自分の鼻を探しに行くことになります。

など不思議な物語もあるのですが、
トータルで大変面白かったです。

動物たちの物語ではありますが、
まるで人間たちの物語のようでもありました。

ひとつひとつの作品は大変短いので、
大人の方が毎晩少しずつ読み進めてもいいと思いますが、
お子さんに読み聞かせてみるのもいいかもしれません。

また、本の装丁がかわいいので、
お部屋に飾っておくだけでも癒されそうです。

yukikotajima 11:56 am

デートクレンジング

2018年5月16日

あなたには今、好きなアイドルはいますか?
あるいは、過去にいましたか?

ライブやイベントに行くのはもちろん、
テレビや雑誌、SNSをチェックしたり、
中にはスクラップブックを作ったことのある方もいらっしゃるのでは?

私は中高生の頃、ジャニーズにはまりました。

お気に入りのアイドルが出演しているテレビはすべてチェックし、
ライブにも行き、雑誌ももちろん買っていました。
ほんと夢中でしたね〜。

私が10代の頃は、どちらかというと
女性は男性アイドルに男性は女性アイドルにはまることが多かったのですが、
最近は、女性が女性アイドルにはまる、ということが増えているのだとか。

たしかに友人の20代の女性も
男性ではなく女性アイドルにはまっています。

前に、どんなところがいいのか聞いたところ
「とにかくかわいくて応援したくなる!」
と興奮気味に話していました。

この本を読んでいたら、その友人のことを思い出しました。
なぜなら、登場人物の女性とまったく同じことを言っていたからです。

前置きが長くなりましたが、
今日紹介する本は柚木麻子さんの『デートクレンジング(祥伝社)』です。

この本にも女性アイドルが大好きな女性が出てきます。

この物語は、一言でいうと35歳の女性たちの友情物語です。

主人公は、義母の喫茶店で働く佐知子。
義母との関係は良好で、現在、妊活中です。

そんな佐知子の親友が、アイドルグループのマネージャーをしている実花です。

実花はもともと女性アイドルのファンで、
実花いわく「応援したくなる魅力を持った人はみんなアイドル」なんだとか。
また「時間を止めることのできる人」も。

例えば、ライブを見ているとき、
世界にはアイドルと自分しかいないような気分になる、と。

それ、わかる気がします。
本当に心を奪われたときって、他が見えなくなりますよね。

そんなアイドル好きの実花は、
結局、人気アイドルのマネージャーになります。

アイドル名は「デートクレンジング」。
デートクレンズとは、アメリカの造語で
女の人はデートをしない時期を意識的に作ろうという意味なのだとか。

このグループ名には、
男性に評価されてではなく、自分らしくいることで幸せになろうよ!
という実花の思いが込められています。

そして、実花は10年間このグループを支え続けてきたのですが、
ある事件がきっかけで、グループは解散に追い込まれてしまいます。

これまで仕事一筋、というかアイドル一筋で生きてきた実花でしたが、
突然何かに追い立てられるように「婚活」を始めます。

そんな実花の姿に佐知子は違和感を覚え、
これまで仲の良かった二人の関係はぎこちなくなり…

さて、このあと二人はどうなってしまうのか。
続きは本のページをめくってみてください。

***

この本には、それぞれの立場の女性たちの本音が詰まっていて、
読みながら、あまりにもリアルな会話に、心の中をのぞかれた気分になりました。

女性は、仕事、結婚、妊娠、出産など新しいステージに進むたびに
友人たちとの関係が少しずつ変わっていきます。
どんなに仲が良くても同じステージにいないとやはりどこか距離が出来てしまいます。

だからといって、じゃあもう友達はやめるの?かといったら、
そういうわけでもないのですが。

そして、女性はどのステージでも悩んでいます。
結婚をしたい女性もいれば、
結婚できても、今度はこどもができなくて妊活する人もいます。
また、こどもができても、保育園探しや仕事探しに追われ…
と悩みが尽きません。

そんな様々な女性たちの心の変化や本音が満載の一冊でした。
と同時にアイドル愛にもあふれていました。
実際、著者の柚木さんはアイドル好きらしいですよ!

女性の皆さんもアイドル好きの皆さんもぜひ読んでみてください。
あ、あと男性も。女性がどんなことに悩んでいるのか、ぜひのぞいてみて〜。

yukikotajima 12:02 pm

孤狼の血

2018年5月9日

今週末、12日の土曜日に
映画『孤狼の血』が公開されます。

原作は『警察小説×仁義なき戦い』と評される
柚木裕子(ゆづき・ゆうこ)さんの同名小説で、
映画版はとにかく出演者が豪華!
役所広司さん、松坂桃李さん、江口洋介さん、竹野内豊さん
などが出演されています。

そして、監督は『凶悪』や『日本で一番悪い奴ら』の
白石和彌(しらいし・かずや)さんです。

映画の舞台は、昭和63年の暴力団対策法が成立する直前の広島の架空都市。

広島の地場の暴力団と新たに進出してきた巨大組織は、
もちろん仲がいいわけもないのですが、
ある日、巨大組織のほうの関連企業の社員が失踪します。

所轄署に配属となった松阪さん演じる新人刑事と
暴力団との癒着を噂される役所さん演じるベテラン刑事は、
その事件を追うことになるのですが、
この事件を機に二つの組の抗争が激化していく…
というストーリーです。

一足早くこの映画を見てきました。

この作品は、東映が放つ【超衝撃作】とのことなのですが、
もう最初から容赦ないです!手加減なしです。

痛みも苦しみもあまりにも生々しくて、
うっっ、と思いつつも
スクリーンを見つめ続けずにはいられない
かなり熱い映画でした。

特に主人公のベテラン刑事を演じる役所さんの存在感はすごかった!
目力も表情も筋肉も何もかもがずば抜けていました。

ただ、個人的には、冒頭のブタのシーンは衝撃的過ぎました…。
トラウマになりかけたほどです。(苦笑)

私は昔からブタが好きなのですが、
この映画を見た後しばらくは
部屋にあるブタグッズをすべて処分したくなりましたもん!

映画『孤狼の血』は、5月12日(土)の公開です。
ぜひご覧ください。

『孤狼の血』の公式サイトは コチラ

yukikotajima 5:52 pm

定年オヤジ改造計画

今度の日曜日は母の日ですね。
お母様へのプレゼントはもうお決まりですか?

もしお母様がお父様に対してストレスを抱えているようでしたら、
この本をプレゼントしてみてはいかがでしょう?

垣谷美雨(かきや・みう)さんの『定年オヤジ改造計画(祥伝社)』を。

あなたのお父さんは、こんな風に思っている方ですか?

・家事や子育ては女性の仕事
・女性は生まれつき母性を持っている
・結婚、出産をせず仕事をする女性は間違っている

これ、うちのお父さんだ!うちの夫だ!
と思った女性もいらっしゃるのでは?

そんな方は是非お読みください。

この本の主人公は、これらのことを悪気なく本気で思っている男性です。

例えば、奥様の体調が悪い日に
娘から「自分の食器くらい洗ったら」と言われれば、
「母さんの仕事を奪ったら悪い」と返してしまうほどです。

きーっっっっ!ってなりますよね!!

ずっとこんな感じですから、ページをめくるたびに
彼の言動にイライラが募ります。(笑)

でも、苛立ちだけでは終わりませんのでご安心ください。

本の帯には「全女性に贈る“読むデトックスサプリ”」
とあるほどですから。

***

簡単にストーリーをご紹介しましょう。

主人公は、大手石油会社を定年退職した男性です。

定年後は妻と旅行にでも行って
のんびり過ごそうと思っていたのに、
良妻賢母だと思っていたはずの妻は
夫源病にかかってしまいます。

夫源病(ふげんびょう)は、字のごとく夫が原因の病です。
まさか自分のせいで妻が体調不良になるなんて
想像もしていませんでした。

また、同居している娘からは
「お父さんは常識が無い。神話の世界に生きている」
と言われてしまいます。
さらに、30歳を過ぎても結婚をしない理由は
「お父さんみたいな父親を見て育ったから」だと。

こんな状況にも関わらず、この男性は、
正しいのは自分で、まわりがおかしいと思っています。

気が付けば夢にまで見た定年生活は、孤独で暇な日々に…。

そんなある日、息子夫婦から孫二人の保育園のお迎えを頼まれます。
自分のこどもたちの世話すらしたことのないのに、です。

孫の子守りは、おじいちゃんにどんな影響を与えるのでしょうか。
この続きは、ぜひ本のページをめくってみてね。

***

このおじいちゃんは悪い人ではないのです。
ただ、考え方がおかしいことに気付いていないだけです。

でも、女性たちからすると「はあ?(怒)」の連続です。

怒りをこえた女性はどうなるのかというと黙ります。
納得したのではなく、見限ったということです。

でも、男性たちは気が付かないのですね。
なんとっても正しいのは「自分」ですから。
誰に何を言われようが、自分の間違いを認めません。

この物語のタイトルは「定年オヤジ改造計画」なので、
タイトルだけを見て、どんな話か想像できてしまいそうですが、
そんな単純な物語ではありません。
そこがいいのです!かなりおもしろかったです。

この本は、定年オヤジのいる奥様はもちろん、
子育て中のママさんにこそ読んで頂きたい。
でも、ママさんたちは忙しくて本を読む時間が取れないかなあ。
お子さんのお昼寝の時間にでも1日5分でもいいので、
少しずつでも読み進めてみてください。

そしてそして、誰よりも私は男性に読んで頂きたい!

実はこの本、全国の女性書店員さんが大プッシュしているそうで
「旦那にも読ませたい本NO.1」になっているのだとか。

いま、このブログを読みながら
いやいや、俺は女性の味方だし、女性のことはわかっているよー
と思った男性はいませんか?

そんな方こそ、読・ん・で!!(笑)

この本は、オヤジ目線なのがよいのです。
だから、男性も読みやすいと思います。
それに、女性からアンタはおかしい!と攻撃されるより
少ないダメージで済むかなと…。(笑)

ちなみに、私がこの本の中で一番好きなシーンは
このオヤジが実家に帰って自分の兄弟と話をするシーン。
これには笑えた!

yukikotajima 11:31 am

名言と駄菓子

2018年5月2日

こんにちは、田島悠紀子です。
GW前半がおわりましたね。
前半は楽しめましたか?

よかったら今日のgraceにメッセージをお寄せください♪
お待ちしています!

graceのサイトは コチラ

さて、今日のキノコレ(grace内コーナー13時45頃〜オンエアー)
は、紀伊國屋書店富山店の奥野さんから2冊の本をご紹介いただきます。

奥野さんの推薦文は コチラ

私もこれらの本を読みましたので、軽くご紹介。

まずは、『名言の真実(小学館)』

よく知る名言の真実、
つまり、誤った解釈をしている名言の数々が紹介されています。

例えば、
有名な太宰治の「生れて、すみません。」は他人の詩のパクリだったり
「はたらけどはたらけど…」の石川啄木は超遊び人だったり
「板垣死すとも…」の板垣退助は事件後も長く生きていたり。

ページをめくるたびに頭の中で
「えー!?そうだったの?」が繰り返されました。

私が一番驚いたのは、「三本の矢」の真相。
元就が死の間際、3人の息子たちに言い残したと言われていますが、
なんと毛利元就が亡くなる前に長男はすでに亡くなっていたのだとか。

この三本の矢に関しては、更に驚く真相が他にもまだまだあり、
いちばん衝撃を受けました。

気になる方は是非この本を読んでみて下さい。

***

もう1冊は、『ニッポン駄菓子工場(雷鳥社)』です。

先日、紀伊國屋書店富山店に行ったときに
店長さんから「最近、とても面白い本があるんです」と教えてい頂いた本です。

たしかに面白かった!
読みながらワクワクが止まりませんでした。

この本は、駄菓子の生産工場のほか、駄菓子図鑑が収録された
ニッポンの文化である駄菓子の魅力が詰まった一冊です。
オールカラーで、ほとんどが駄菓子の写真です。

ページをめくるたびに「なつかしー!」と声を出さずにはいられませんでした。
また、生産工場の紹介では、各社、こどもたちのことを考え、
原料や作り方にもこだわっていることがわかりました。

例えば、「都こんぶ」の昆布は北海道の一級品が使われており、
味付けの手間を惜しまず、一箱の都こんぶを作るのに
一週間もかけているのですって!

「タマゴボーロ」は、1970年の発売当時から
動物の絵柄のパッケージや味は
発売当時からほとんど変わっていないそうです。
また、熟練職人の技術があの素朴な味を生み出しているのだとか。

他にも、商品がうまれたきっかけなども紹介されており、
様々な角度から「駄菓子」の魅力を知ることができました。

そして、こどもの頃によく買ってた駄菓子を食べてみたくなりました。

ちなみに私がよく好んでいたのは、
さくらんぼ餅、アポロ、麩菓子、ヤングドーナツ、さくら大根、
ハートチップル、プチミンツ、いちごミルクキャンディーなど
挙げたらきりがありません。

ああ、今夜駄菓子を買いに行ってみようかしら。

GW中は、久しぶりに駄菓子を持っておでかけになってみるのも楽しいかも。

yukikotajima 11:58 am

となりの怪物くん

2018年4月25日

最近は、富山で映画の撮影が行われることが増えていますが、
あさって金曜日27日に公開される映画
『となりの怪物くん』も一部が富山で撮影されました。

今ブログをお読みの方の中にも
エキストラとして映画に出演した方がいらっしゃるかもしれませんね。

この映画は、累計発行部数610万部を突破した大人気漫画を実写映画化したもので、
監督は大ヒット映画『君の膵臓をたべたい』の月川翔さん、
主演を菅田将暉さんと土屋太鳳さんが務めました。

予測不能な超問題児で「怪物」と呼ばれる春を菅田将暉さんが
冷静で淡白なガリ勉の雫を土屋太鳳さんが演じています。

そんな性格の二人なので二人とも友達がいませんでしたが、
高校入学後、不登校の春の自宅に雫がプリントを届けに行ったことがきっかけで
春は雫を勝手に「友達」に認定し、雫にまとわりつきます。

はじめは無関心だった雫も、春の純粋さに触れるうちに少しずつ心を開いていき、
気付けば友達も増え…この先は是非映画をご覧ください♪

私は一足早くこの映画を見てきました。

菅田将暉さんは、作品によって全く異なるキャラクターになることで注目されていますが、
この映画では、まるで人懐っこい犬のように無邪気に甘えてくる様が大変かわいかったです。

男性に対してかわいいというのもどうかと思うけれど、かわいいのだから仕方ない!(笑)

先日テレビで放送されていた映画『帝一の國』も高校生役でしたが、
本当に同一人物?というくらいに全くの別人です。

『帝一の國』のような激しすぎる役もいいけれど、
少女漫画の王道のような役もいいものですね!

でもそろそろ高校生役も見納めかな。
そういう意味でも是非ご覧ください。(笑)

今年のゴールデンウィークは
大人の皆さんも映画を見て青春を味わってみては?

『となりの怪物くん』の公開は、明後日27日(金)です。

◎公式サイトは コチラ

yukikotajima 7:33 pm

おまじない

このブログをお読みのあなたは、
「おまじない」をしたことはありますか?

小さいお子さんのいるご家庭では
お子さんが転んだ時、
「痛いの、痛いの、飛んでいけ〜」
とお子さんに向かって声をかけること、ありませんか?

本当に痛みが飛んでいくわけではありませんが、
その言葉を聞いたお子さんは、泣きやんでしまうこともあります。

一方、私たち大人は、転んだとしても
誰かに「痛いの、痛いの、飛んで行け〜」などと言ってもらえません。

でも、時々心が痛みを感じたとき、
誰かに「痛いの〜」と言って欲しかったりするのかもしれません。

今日ご紹介するのは、先月発売された
直木賞作家、西加奈子さんの短編集『おまじない(筑摩書房)』です。

まさにこの「痛いの〜」のような言葉をかけてもらったことで
心の中の痛みが飛んでいった女性たちの物語です。

短編の主人公は、モデル、12歳の小学生、キャバ嬢、妊婦など全て女性です。
彼女たちは何かしら悩みを抱えています。

そんな彼女たちの心を軽くしてくれるのが、
「おじさんのひとこと」です。

それもヒーローのような男性ではなく、普通のおじさんです。

おじさんたちには「私が君の心を軽くしてやろう!」
というような押し付けがましさは全くありません。

女性たちの心を救うのは、たまたまおじさんが口にした言葉なのです。

どのお話の女性もそれぞれに悩みを抱えています。

***

例えば、『孫係』というお話。

12歳の小学生の「すみれ」の家に
1ヵ月だけ「おじいちゃま」が住むことになります。

おじいちゃまのことが大好きなママは
毎日気合いを入れておじいちゃまをもてなすのですが、
それに付き合わされるすみれは窮屈に感じています。
もちろん、すみれもおじいちゃまのことは大好きです。

ある日「ひとりになりたい」と声に出したところを
おじいちゃまに聞かれてしまいます。

おじいちゃまを傷つけたかもと思ったすみれでしたが、
実はおじいちゃまも同じことを思っていたのでした。

「いい子」でいることに疲れを感じ、
こんな私は悪い子に違いないと葛藤していたすみれは、
そのことに衝撃を受けます。

おじいちゃまと本音トークをするうちに、
すみれは生きづらさから解放されていくのですが、
と同時に私の心も軽くなっていきました。

「私、性格悪いな」と感じることは誰にでもあると思います。
意地悪な感情が芽生えて、
そんな風に思ってしまった自分のことが嫌になり、
私はなんて嫌な奴なんだ…と自己嫌悪に陥ったこと、ありませんか?

私はよくあります…。

でも、このおじいちゃまは、
そんな負の感情の処理の仕方を
さらりと教えてくれます。

おじいちゃまと小学6年生の会話ですが、大人の私にも響きました。

おじいちゃまの言葉を知りたい方は
ぜひ本のページをめくってみてくださいね。

***

『マタニティ』という話では、
付き合いはじめの彼との間にこどもができた女性の
不安定な心のうちが描かれています。

彼も喜んでくれるかしら?と思ったかと思えば、
計画的に妊娠したと思われたらどうしよう…と悩んだり、
彼の返事次第ではひとりで育ててみせる!
いや、ちゃんと育てられるの?大丈夫かな私?
などと自分の思いがめまぐるしく変わっていきます。

そんな彼女の心を落ち着かせたのも、
あるおじさんの一言でした。

***

どのお話にも女性たちの本音が詰まっていました。

短編なのでさらりと読めてしまうのだけど、
読んだあとは、どの作品も心の中にねっとりとくっついて離れませんでした。
でも、いやなべたつきではありません。
きっと心の中が潤った証拠なのかもしれません。

西加奈子さんの『おまじない』は、
大人の心によく効きました。

短篇集なので、GW中に毎日1話ずつ読んでいってもいいかも。

yukikotajima 11:10 am

奇跡の村・舟橋

2018年4月19日

突然ですが、舟橋村というと、どんなイメージがありますか?

舟橋村は全国の市町村で一番小さい村で、
その面積は東京ディズニーランド約7個分です。

ということは、人口減少も著しいのかしら…と思いそうですが、
平成のはじめに1,400人だった人口は、現在、3,000人まで増えたそうです。
つまり、20年ちょっとの間に倍増しているのです!

なぜ倍増したのか、その理由はこの本を読めばわかります。

『奇跡の村・舟橋 日本一小さな村の人口は、なぜ倍増したか?』

この本は、去年、富山新聞に掲載された連載記事を1冊にまとめたもので、
今年の1月に発売されました。

富山新聞の記者さんが、お一人で長期にわたって取材されたものなのですが、
記者さんの村を見つめる眼差しに優しさが感じられる
舟橋村愛に満ちた1冊でした。

多くの村の方たちが登場しているため、
まるで私も村を歩きながら、皆さんのお話を聞いている気分になりました。
掲載されている写真のたくさんの笑顔も印象に残りました。

この本によると、舟橋村には様々な魅力があるそうです。

まず、「場所」。
舟橋村は、富山市中心部まで車で20分、電車なら富山駅まで15分の近さです。

次に、「子育て天国」。
舟橋村の子育て支援センター「ぶらんこ」には、
村以外からも多くのママがお子さんと一緒にやってくるのだそうです。
その理由は、居心地の良さ。
駐車場がいっぱいになるほどなんだとか。

そして、「駅の図書館が人気」。
住民1人あたりの図書館の貸出冊数は年間32冊で、なんと日本一!

日本一といえば、15歳未満の人口割合21.8%も一位です。
つまり、子どもたちが多いということです。

『奇跡の村・舟橋 日本一小さな村の人口は、なぜ倍増したか?』には、
他にも舟橋村の魅力が紹介されています。

地域活性化や定住促進、人々が元気に暮らすためのヒントが満載の一冊です。
是非お読みください。

***

『奇跡の村・舟橋 日本一小さな村の人口は、なぜ倍増したか?』は、
県内各書店、舟橋村役場、舟橋村図書館で買うことができます。
ただし、書店での販売は残りわずかだそうです。

ちなみに、村役場、村図書館で購入すると、
村職員手作りの「オリジナルしおり」がついてきて、
本を「オリジナル封筒」に入れてくれます。

図書館は富山地鉄の越中舟橋駅に併設されていて、
駅には地元食材を使った人気レストラン「お※(おこめ)食堂」もありますので、
プチ観光も兼ねて、地鉄に乗って本を買いに舟橋村に行ってもいいかもしれませんね。

私もこの図書館と食堂にはまだ行ったことが無いので、近々行きたいなと思っています♪

また、舟橋村役場に電話で注文して本を送って頂くことも可能だそうです。
ただし、送料は別途かかります。

お問い合わせ:舟橋村役場総務課 076(464)1121

舟橋村役場のサイトは コチラ

yukikotajima 9:44 am

ほどほど快適生活百科

2018年4月18日

今日のキノコレ(grace内コーナー13:45分頃〜)は、
紀伊國屋書店富山店の奥野さんから
群ようこさんのエッセイ『ほどほど快適生活百科(集英社)』
をご紹介いただきます。

 奥野さんの推薦文は コチラ

私も読みましたので、軽く感想を。

この本は、衣、食、住、健康・美容、お金、仕事、
趣味・娯楽、人間関係、エイジングについての
群さんのマイルールが紹介されています。

その生活の軸にあるのは、飼い猫。
このエッセイには、猫ちゃんへの愛がにじみ出ています。

この本を読みながら、
「一人暮らしあるある」に「そうそう!」と共感したり、
「ほお、なるほど!」と早速生活に取り入れてみたいと思ったり、
まるで群さんとお茶でも飲みながらお喋りしている気分でした。
時々、ニャーと猫ちゃんがやってきて。
なんとものどかで穏やかなお喋りでした。
(あくまでも「気分」ですが。笑)

いくつか印象に残った言葉をピックアップしてみますね。

「アイデアは蓄積×偶然の産物」

物を創る人は、これまでにたくさんのものを自分の中に入れてきている。
例えば、読んできた本など。
それらと何らかの偶然の出会いがあって、
アイデアに結びつくのだそうです。

これ、よくわかります。
一見無駄かな?と思えることも、あるとき、突然役立つことがありますもの。

また、こんなこともおっしゃっています。

「計画通り、希望通りではないからこそ人生は面白い」

人生は希望通りにならないときのほうが
自分に合った意外な面白い事柄が出てくる気がする、と。

この言葉は一番印象に残りました。
私にも思い通りにならないことは、もちろんあります。(笑)
でも、もしかしたら、この先予想もしていなかった面白いことに
出くわすかもしれないと思ったら、
我慢して受け入れてみるのもありかなと思えました。

ほどよく、
無理せず、
ゆるゆると。

本の帯に書かれている言葉です。
今後、イライラしたり、余裕が無くなったりした時、思い出してみます。

共感して学んで。
いい読書時間でした。

yukikotajima 11:56 am

雨と詩人と落花と

2018年4月11日

昨日、本屋大賞が発表されました。

今年の大賞は、辻村深月さんの『かがみの孤城(ポプラ社)』でした。

2月にラジオでご紹介した作品です。

私の感想は コチラ

新年度になって10日が経ちましたが、
まだ新しいクラスに馴染めずにいる
学生さんもいらっしゃるかもしれません。

この本の主人公の「こころ」ちゃんも
入ったばかりの中学校で嫌なことがあり、
学校に通えなくなってしまいます。

もし今、新しい場所で孤独感や居心地の悪さを感じている方がいれば、
この本の世界をのぞいてみてはいかがでしょう?

本を読み終えた後は、孤独感は消えて前向きな気持ちになっているはずです!

本屋大賞受賞作は映像化されることが多いのですが、
著者の辻村さんは「もし映像化されるならアニメ化されたらいいな」
とおっしゃっていました。

これは間違いなくアニメ化されそうだな。

『かがみの孤城』は、去年5月の発売以来
すでに話題になっていた作品ですが、
本屋大賞を受賞したことで、ますますヒットしそうですね。

本屋大賞の今年の結果は コチラ

ちなみに、受賞作の中では、こちらも以前ラジオでご紹介した
本屋大賞6位の塩田武士さんの『騙し絵の牙』も面白かったですよー。

私の感想は コチラ

俳優の大泉洋さんを「あてがき」したもので、
言葉選びもテンポも心地よくて、個人的に好きなタイプの作品です。
よかったらこちらも読んでみてください♪

***

さて、今日ご紹介する本は、本屋大賞ではなく、
以前、映画化もされた「蜩ノ記(ひぐらしのき)」
で直木賞を受賞された葉室麟さんの新作です。

え?新作ってどういうこと?と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
実は葉室さんは去年の12月にお亡くなりになりました。

今日ご紹介するのは、先月、徳間書店から発売された
葉室麟さんの『雨と詩人と落花と』です。

ちなみに、『玄鳥(げんちょう)去りて』に続く2冊目の遺作で、
逝去後、5冊を刊行予定だそうです。

『雨と詩人と落花と』は、大塩平八郎の乱が起きた頃の江戸末期の物語です。

主人公は、九州の豊後肥田(ぶんごひた)にある
私塾「咸宜園(かんぎえん)」の塾主であり、孤高の漢詩人、
広瀬旭荘(ひろせ・きょくそう)です。

咸宜園を開いたのは、25歳年上の兄の淡窓(たんそう)。
穏やかで人間として大変立派な兄に対し、
弟は感情の起伏が激しく憤りを抑えられない性格で、
一人目の妻に出て行かれてしまったほどです。

その後、二人目の妻になったのが「松子」です。
この松子がとても優しい女性なのです。

すぐに苛立ち、ときどき暴力をふるう夫に対し、
本当は心優しい人であることを理解し、支え続けます。
というのも詩人である彼の詩がとても優しいことを知っているから。

暴力をふるわれそうになると、彼女は逃げます。
自分が傷つくのを恐れるというよりも
冷静になった夫が怪我をした妻を見て苦しむ様子を見るのが嫌だから、
という理由で。

なんて優しいのよ、松子さん!

ところが…
松子はある日、病魔に倒れてしまうのです。
症状が悪化していく中、旭荘は薬代を稼ぐことくらいしかできません。
それ以外に何か自分にできることはないのか、彼は苦しみます。

そんなある日、旭荘が尊敬している年上の女性が家を訪れ、
妻にあることをするよう、彼にアドバイスします。

どんなアドバイスをされたのかについては、
ぜひ本を読んでご確認ください。

一見、怒りっぽい性格に見えてしまう旭荘ですが、
妻が病気になってからの彼は、怒るどころか泣いてばかりの日々です。
妻にあきれられてしまうほどに。

ちなみに、私も本を読みながら旭荘と同じように涙をポロポロこぼしていました。

松子が病気になったことで、旭荘は大切なことに気付かされます。
彼は何に気付いたのでしょうか。
是非、本のページをめくってみてください。

直木賞を受賞した『蜩ノ記』も優しさに満ちた作品でしたが、
『雨と詩人と落花と』も葉室さんらしい優しさと愛が詰まっていました。

そうそう!
この作品の本の題字は、書家の葉室涼子さん。
葉室さんの娘さんです。
初めてで最後の親子共演だそうです。

ぜひ表紙にも注目してお読みください。

yukikotajima 11:56 am

樽とタタン

2018年4月4日

こんにちは。
2001年に富山に来て、
18年目の富山生活がはじまりました。

私の群馬での実家暮らしが高校3年生まででしたので、
ついに群馬歴と富山歴が同じなります。

もうすっかり第2の故郷になっています。

今日は、私が担当する新年度最初のgraceです。
今年度もよろしくお願いします。

新年度なので、あらためてFMとやまの田島ページをご紹介しますね。

田島のページは コチラ

さて、昨日まで3日間、群馬の実家に帰っていました。
地元の桜並木の下を歩いたり、
買い物に行ったり、
日光東照宮に行ったりして
リフレッシュしてきました。

日光旅については、
私の個人ブログ 続・ゆきれぽ にアップしましたので、
良かったらお読みください。

その群馬滞在中に桜並木を歩きながら
ついでに小中学生によく歩いていた道をのんびり歩いてみました。

小学校も公園も子どもの頃より小さく感じました。
町のサイズもなんだかコンパクトになったなあ、と感じたのですが、
それだけ、私が大人になったということですよね。

でも、唯一広くなっていた場所がありました。

よく通っていた図書館は、すっかり姿を変え、
私が通い詰めていた当時の10倍くらいの広さになっていました。

でもたくさんある本の中に、当時私が読んだ本があるはず、と思ったら、
一気に懐かしさが読みがってきて、
狭くてかび臭くて、今にもお化けが出そうな当時の図書館が無性に恋しくなりました。

***

さて。
今日のキノコレ(grace内コーナー13:45分頃オンエアー)で
紀伊國屋書店富山店の奥野さんにご紹介いただく本も
本を読んだ後、昔、よく訪れていた場所に久しぶりに行ってみたくなりました。

『樽とタタン/中島京子(新潮社)』

◎奥野さんの紹介文は コチラ

今はもう無い喫茶店が舞台のお話で、
大人になった女性が、子どものころよく行っていた喫茶店での思い出を綴った物語です。

子ども時代の懐かしさが蘇ってくる1冊で、
私も昔、母の妹によく連れて行ってもらった喫茶店に行ってみたくなりました。

家族で外食をするときとは違って、
働く女性だった母の妹が連れて行ってくれる喫茶店は大人の空間で、大好きでした。
私がいつも食べていたお子様ランチもとても豪華でしたし。

この物語の舞台である喫茶店はもう今は無いようですが、
私がよく行っていた喫茶店はまだあるので、今度行ってみようかな。

そうそう。
主人公の女の子、タタンちゃんのおばあちゃんが喋っている田舎の方言が群馬っぽいのです。

はっきりと群馬とは書かれていないけれど、
きっと群馬あたりの北関東に違いないと思ったら、
この物語がより身近に感じられました。

この本は、喫茶店が舞台の連作短編集なのですが、
たまたま訪れた喫茶店で、他のお客様のお話を
たまたま聞いてしまったような感覚を味わえます。
しかも、短編集なので、毎回、私も喫茶店を訪れている気分で、
気付いた時には馴染みの喫茶店になっていました。

この本、昔からある地元の喫茶店で本のページをめくったら楽しいかも。
音や香りや話し声を感じながらこの本を読んだら、より作品の世界に入れそうです!

yukikotajima 11:21 am

私の頭が正常であったなら

2018年3月28日

先月の気まぐれな朗読会で
私は、中田永一(なかた・えいいち)さんの『パン、買ってこい』
という作品を朗読しました。

中田永一さんというと、
これまで映画化もされた
『くちびるに歌を』『百瀬、こっちを向いて。』
などでおなじみの作家さんです。

その中田さんが絶賛しているという小説をご紹介します。

その本とは、山白朝子(やましろ・あさこ)さん

『私の頭が正常であったなら(角川書店)』

です。

本の帯に「中田永一氏絶賛!!!」と書かれています。

この一文を見て、思わずニヤリとしてしまった方は、
その意味をご存知の方です。

実は、山白さんと中田さんは同一人物と言われています。
しかも、もう一人、乙一(おついち)さんも。

作風によって、別のペンネームで作品を書いていらっしゃるようです。

ちなみに、山白さんのプロフィールを見ると、
2005年、怪談専門紙「幽」でデビューで、
趣味は「たき火」とあります。

今回の山白さんの新作にも幽霊が出てきます。

***

『私の頭が正常であったなら』は
「喪失」がテーマの短編集で、8つのお話が収録されています。

8つの中からいくつかご紹介しましょう。

最初のお話は、突然幽霊が見えるようになって
日常を失った夫婦の物語です。

ある日、家の中で男性の幽霊が見えるようになります。
幽霊がこわくてたまらない夫に対し、
妻は、現実を受け入れ、
この幽霊はいったい誰なのか?
なぜ見えるようになってしまったのか?
と調べ始めるほど平然としています。

果たして、幽霊の正体とは?
なぜ、この夫婦にだけ見えるのか?

まるで怪談ミステリのようなお話で、
幽霊のヒミツが気になり、怖さより面白さが勝ちました。

***

表題作の「私の頭が正常であったなら」は、
別れた夫によって娘の命を奪われてしまった女性のお話です。

娘亡き後、精神を病んでしまった彼女が、
家族に付き添われながら散歩をしていたところ、ある声を耳にします。

どうやらその声は自分にしか聞こえないらしいことがわかり、
今飲んでいる薬のせいで聞こえる幻聴なのか、
それとも本当に聞こえている声なのか、
彼女は確かめようとします。

いったい、その声とは…。

***

他には、震災で家族を亡くしたパパや、
書きたいものを失くしてしまった小説家、
娘に対する愛情を失った母親などの話があります。

どの物語の主人公も皆、大切なものを失い、
皆、悲しみを抱えています。

でも、悲しいだけの話ではありません。

読み終えた後、悲しみによる涙では無く
あたたかな涙がつーっとほおをこぼれ落ちた作品もありました。

また、どの作品も、どこか不思議な世界を描いています。
未来が見えたり、聞こえるはずのない声が聞こえたり。
なんと布団の中が別の世界につながっていたり。
その発想が面白い!

もしかしたら本当にあるかもしれないと想像できるから、
怖さも悲しみも嬉しさも、リアルな感情として理解できました。

短編集は、わりとすぐに読めてしまう分、
「ああ、おもしろかった」と思いつつも
いくつかの作品は印象が薄かったりするのですが、
『私の頭が正常であったなら』は、
どのお話も読んだ後、頭からなかなか消えずに残り続けました。
豊かな読書時間でした。

yukikotajima 11:11 am