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山中千尋・フィメール・トリオ

2019年10月17日

昨夜は、魚津市の新川文化ホールで行われた

山中千尋・フィメール・トリオ「プリマ・デル・トラモント」
スペシャル・ライブ・ツアー2019 富山公演

を見に行ってきました。

富山ではすっかりおなじみの山中さんですが、
今回は、女性3人によるフィメール・トリオでのライブでした。

ライブの最後に、山中さんが
「私たちにとっての“女性らしい”は“パッション”」
とおっしゃっていたのが印象的でした。

確かにパワフルで情熱的なライブでした。
でも、熱いだけじゃなく、しなやかさや柔らかさもあって、
選曲も新旧織り交ぜたバラエティに富んだ内容でした。

山中さんの演奏スタイルも曲によって目まぐるしく変わっていき、
あらためて全身で表現される方だなあと実感。

そのため、同じステージでのライブなのに
曲によって背景が変化しているようにも思えました。

まるで山中さんがリビングで楽しそうに演奏されているのを
こっそりのぞいている気分になったり、
都会のホテルのバーラウンジにいる気分になったり。

山中さんは、演奏される前に必ず曲の解説をされるのですが、
それがとても分かりやすく、曲を聞く準備が一瞬で整うのです。
だから、より世界に入りやすいのかもな。

今回も充実のひと時でした!

また、毎回ライブで披露されている八木節も最高でした。
八木節といったら群馬の民謡です。
山中さんと同じく私も群馬出身ですので、より心に響くのです。
山中さんの八木節を聞くと、毎回群馬が恋しくなります。笑
特に今回の演奏は、いつも以上に神々しく感じられました。

また次回のライブも楽しみしています〜。

***

さて、山中さんと言うと、11月8日(金)19時からオーバード・ホールで行われる

FMとやま×オーバード・ホール×ほとり座 特別上映会
「ブルーノート・レコード ジャズを超えて 」

にスペシャルゲストとして登場されます。

昨日のライブでもブルーノートの曲を演奏されており、
ブルーノートについてもお話になっていましたが、
映画「ブルーノート・レコード ジャズを超えて 」は、
マイルス・デイヴィスからノラ・ジョーンズまで
80 年にわたりジャズをリードしつづける革新的レーベル
「ブルーノート・レコード」の真実に迫る傑作ドキュメンタリー映画です。

映画の上映終了後には、音楽評論家の行方均さんとトークショーをされます。
司会は、grace月・火曜担当の垣田さんです。

どんなお話をされるのか、楽しみですね♪

現在チケット発売中ですので、お早めにお求めください。

◎詳細は コチラ

yukikotajima 12:14 pm

帝国ホテル建築物語

2019年10月16日

今日は綺麗な青空がひろがっていますが、
先日の台風19号は各地に甚大な被害をもたらしました。

被害にあわれた皆様に心からお見舞い申し上げます。

富山でも台風の影響を受けたという方いらっしゃいますよね。
何かが壊れたり、仕事や予定が変更になったり。
また、北陸新幹線も利用できなくなってしまいました。

困難が続く日本ですが、決して投げやりにならず
前を向いていかなければいけません。

だからと言って、なんでも一人でやるのではなく、
できる人に任せたり、人に頼ったりすることが
いかに大事かということをこの本を読んで気づかされました。

『帝国ホテル建築物語/植松三十里(うえまつ・みどり)【PHP研究所】』

先日、紀伊国屋書店富山店に行ったときに
書店員の皆さんにおすすめされた一冊です。

東京にある帝国ホテルに、あなたは泊まったことはありますか?
私はありませんが、これまでチャールズ・チャップリン、ヘレン・ケラー、
ベーブ・ルースら米大リーグ選抜野球チームなどが泊まったことがあるそうです。
まさに歴史上の有名人ばかりですね。

この作品は、帝国ホテル本館建設に関わった男たちの物語で
史実がベースになっています。

なお、この本館と言うのは、現在の建物ではなく、
1923年(大正12年)に完成した帝国ホテル2代目本館、
通称「ライト館」のことです。

今、このライト館は愛知県の明治村にあります。

物語は、古くなったライト館を取り壊して
明治村に移築することになるかもしれず、
これは大変だ!というところからスタートします。

なぜ大変なのか?
それは作りが立派過ぎるからです。
無事移築できるのか?
そもそもライト館は明治ではなく大正の建物です。
さて、無事ライト館は移築できるのか?

物語は、大正時代にさかのぼります。
ニューヨークで古美術商をしていた林愛作(はやし・あいさく)は、
帝国ホテルの支配人として招かれます。
新館を建てるにあたり、古美術商としての感性をいかしてもらいたい、
と言われた愛作は、悩んだものの結局は支配人を引き受け、
世界的建築家のフランク・ロイド・ライトに新館の設計を依頼します。

親日家のライトならきっと日本人が気づかない日本的な魅力を
形にしてもらえそうな気がする!と期待して。

実は、愛作とライトは友人同士なのでした。

だからと言って、このプロジェクトがスムーズにいったかと言えば、
まったくそんなことはなく、困難の連続でした。

ライトは、完璧主義だったのです。
絶対に手を抜かない。
また、感覚を大切にする人なのです。
でも、それをうまく伝えることができない。
だから、日本人の職人たちと衝突してばかりです。

ライトを支えるフランス人のスタッフがこんなことを言っています。
「フランスではもっといいアイディアが浮かんだら、ためらいなくやり直す」と。
ライトはアメリカ人ですが、感覚はフランス的だったようです。

せっかくここまで作ったのに…とか
昨日と言っていることが違うじゃないか!
などと思ってしまう日本人に対し、
ライトは、妥協はしない!という思いだけで突き進んでいきます。

また、地震や火災も次々に襲い掛かります。

そして、ライト館の建築に関わる人たちも変化していきます。

本を読みながら「もう無理なのでは?」と
私自身、何度もあきらめそうになりました。

男たちがいかにしてライト館を作り、そして守ったのか。

この本を読んだ後は、きっと前を向く力をもらえると思います。

また、愛作の仕事から学ぶことも多々ありました。
支配人になった愛作は、思い切った改革を色々しました。
ホテル内にランドリーや郵便局を作ったのです。
その方が便利だからという理由で。
不便なことに対して不満を言うのではなく、
どうしたらスムーズに仕事ができるのかを常に考えているのですね。

それから、この愛作の出身地が今の群馬県太田市でした。
私、田島と同じなのです。知らなかったー。
こんな素晴らしい方と同郷だったなんて。
私も愛作さんのように柔軟な発想で仕事をしていきたい!

最近、何かに対してあきらめそうになっている方がいたら、
ぜひ『帝国ホテル建築物語』を読んでみてください。
きっと、本を読み終えたとき、よし!やるかっ!と思えるはずです。

と同時に私は、帝国ホテル中央玄関のある明治村にも行きたくなりました。
いつか行ってみようっと。

yukikotajima 12:10 pm

祝!ネッツ富山本店リニューアル10周年

2019年10月12日

今日はリニューアル10周年のネッツ富山本店から
特別番組『 ネッツ富山プレゼンツ・ネッツカフェ・オータム』をお送りしました。

悪天候にも関わらず大勢の皆様にお越しいただきました。
本当にありがとうございました。

ネッツ富山本店はちょうど10年前の10月にリニューアル!
10週年おめでとうございます〜。

ヨーロッパの駅や街をイメージした店内は10年経った今もキレイなまま。

街灯風の照明も素敵です♪

実は、ちょうど10年前にも本店から公開生放送をしています。

◎詳しくは コチラ

10年前の私。

わ、わかいー。顔もパンパンだ!笑

こちらは今日の私。

アハハ〜〜〜。

副店長の伊藤さんからは
10年前から今に至るまでの本店の10年間について伺ったのですが、
突然伊藤さんからこれを渡されました。

ネッツ富山の約10年前の社内報です。
ネッツカフェのことが記事になっています。
は、はずかしー!!!

でも10年経った今もこうやって
公開生放送を続けられていることが嬉しいです。
ネッツ富山の皆さん、本当にありがとうございます。
また、リスナーの皆さんも変わらず会いに来てくださり感謝しています。
これからも引き続きよろしくお願いします。

***

ネッツ富山本店では、明日もイベントが行われます。

スタッフの皆さんの手作り「巨大迷路」

お子さんも体験できる「VRシミュレーター タイムトライアル」

「スライムづくり」「ワッフルデコ体験」などイベント盛りだくさんです。

また、明日はキッチンカーもやってくるそうですよ。

お天気が回復したら是非お出かけになってみてくださいね。

◎ネッツ富山の㏋は コチラ

***

来週からしばらくは、いつも通り毎週土曜11時〜は
『ネッツカフェ・ドライヴィン』をお送りします。

来週19日のテーマは「芸術の秋」です。

アートにまつわるメッセージをお待ちしています。

◎詳細は コチラ

***

このブログを書いている今(15時現在)、
雨、風ともにだいぶ強くなっています。
大雨、暴風、波浪警報も出ています。
この後さらに天気が悪化しそうです。
最新の気象情報をチェックの上、十分お気を付けくださいね。

yukikotajima 3:01 pm

映画『真実』

2019年10月10日

明日、是枝裕和監督の最新作、映画『真実』が公開されます。

是枝監督というと、去年、『万引き家族』が第71回カンヌ国際映画祭で
最高賞にあたるパルムドールを受賞しましたが、
最新作の『真実』は、日本人監督として初めて
ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門オープニング作品
に選出されたことでも話題になりました。

『真実』の主人公ファビエンヌを演じるのは、
『シェルブールの雨傘』や『ロシュフォールの恋人たち』のカトリーヌ・ドヌーヴ。
『真実』では、国民的大女優の役を演じています。

彼女の娘をジュリエット・ビノシュ、
娘の夫をイーサン・ホークが演じています。

***

少しだけ物語をご紹介しましょう。

カトリーヌ・ドヌーヴ演じる国民的大女優のファビエンヌが、
自伝本「真実」を出版することになります。

出版のお祝いのために、
海外で脚本家として活躍している娘のリュミールと夫、孫が
ファビエンヌの家にやってきます。

ところが、自伝本を読んだ娘のリュミールは、
お祝いをするどころか、嘘だらけの内容に怒りをあらわにします。

また、長年にわたってファビエンヌを支えてきた秘書が、
自伝に自分のことが一言も書かれていないことにショックを受け、
突然、辞めてしまいます。

代わりに秘書をすることになったのが娘のリュミールです。

母の撮影に同行する中で、過去の様々な記憶が思い出されていくのですが、
思い出すのは嫌な記憶ばかり。
娘はついに母に想いをぶつけます。
そして…。

***

カトリーヌ・ドヌーブというと、
私は『ロシュフォールの恋人たち』が好きで、これまで何度も見ているため、
スタイル抜群でポップなカラーが似合う
キュートな20代の女性という印象がどうしても強いのです。
ですから、今回の『真実』の、ワガママで偉そうな大女優の姿を見て、
正直最初は、あまりのギャップに「私のドヌーブ様が…」とショックを受けたのですが、
でも、見ているうちにお茶目な部分が可愛く思えてきて、
ヒョウ柄を着こなす大人のドヌーブも素敵だなあと思えました。

また、何かを抱えていそうな親子の表情は、どこか暗さが漂いながらも
映像が軽やかで美しいので、
スクリーンから受ける印象は決して重くはありませんでした。

最後もとても良かったです。

映画『真実』は、明日10月11日(金)の公開です。
秋の映画鑑賞にぴったりの作品です。
ぜひご覧ください。

◎公式サイトは コチラ

yukikotajima 12:06 pm

落日

2019年10月9日

今日のキノコレ(grace13時45分ごろ〜)は、
紀伊國屋書店富山店の奥野さんから
今話題の本、湊かなえさんの『落日』をご紹介いただきます。

◎奥野さんの推薦文は コチラ

本の帯には、「湊さんの新たなる代表作で、今年最高の衝撃&感動作」とあります。

湊かなえさんというと「イヤミスの女王」としておなじみです。

イヤミスとは、読んだ後に後味の悪さを感じる、
嫌な気分になるミステリーのことです。
それなら読まなきゃいいのに!と思いますが、
それでも読みたくなってしまう魅力があるのですよね。

私もこれまで湊さんのイヤミスは色々読みました。

でも、今回の作品は読んでいる最中は「イヤミス」っぽさを感じつつも、
読後感の後味は決して悪くありませんでした。
ですので、イヤミスが苦手な方にもオススメです。

***

『落日』は、ある事件をベースに映画を撮りたい、という新進気鋭の映画監督から
新作の相談を受けた新人脚本家が、事件の真相に迫っていくという物語です。

監督が撮りたいのは、『笹塚町一家殺害事件』。
この事件は、引きこもりの男性が高校生の妹を自宅で刺殺後、
放火して両親も殺してしまったというもので、
15年前に起き、判決も確定しています。

実は、事件の起きた笹塚町は、脚本家の生まれ故郷でした。
そして、監督も事件と全く無関係ではありませんでした。

ちなみに、脚本家も監督も女性です。

脚本家は、いとこから
「主人公が全部同じ人間に見えてしまうワンパターンな作品しか書けない。
自分の見たい世界だけ書いてんじゃねえよ」
と言われてしまうほどで、脚本家として成功しているわけではありません。
だから人気監督から声がかかったことをうれしく思い、今回は成功させたいと思います。

でも、同じ事件を追っていても、監督との感覚の違いを実感してしまいます。

例えば、同じものを見ていても、脚本家は「見たい」だけで、監督は「知りたい」と思っている。
監督は表面的に見るだけではなく、ちゃんと意味を知りたいと思うのですね。

そして、少しずつ事件の真相がわかっていきます。
合わせて二人の過去も明らかになり…。

***

湊さんの作品を読んで、最後に感動で目頭が熱くなったのは初めてかもしれません。
もちろん嫌な人も出てくるのだけど、
後味の悪さだけが残るような作品ではありませんでした。
いい作品でした。

『落日』もいつか映像化されそうだなー。

***

そういえば、ストーリーとは関係ないのですが、
監督が子どもの頃、父から言われた言葉に共感しました。

「映画館を出たと同時に感想を言い出すのはダメ。
自分は面白くなかったと思っても、
隣で感動している人がいるかもしれないから」

そうなんですよ!これ、私もいつも思っています。

感動したときは「よかった!」と言ってもいいと思うけれど、
否定的なことを言うのは後でにして!と。

この作品、ストーリーの面白さに加えて、
登場人物たちの会話から「なるほどな」という気付きもあり、
そういう意味でも楽しめました。

yukikotajima 11:52 am

両方になる

2019年10月2日

昨日、富山県美術館で開催中の企画展
「日本の美 美術×デザイン−琳派、浮世絵版画から現代へ−」
を見てきました。

合わせて同時開催中の
「びじゅチューン!× TAD なりきり美術館」
も体感してきました。

例えば、北斎のビッグウェーブを体感できるコーナーでは、
叫ぶ声の大きさで波の大きさが変わります。

こちらはお子さん向けですが、
平日の夕方で私の貸し切りということもあり
スタッフの方から「どうぞ」とすすめられ、私も体験してみました。

最初は遠慮気味に声を出したら「小波」でしたが、
スタッフの方から「大波が出るまでどうぞ」と言われたので、再度チャレンジ!

無事「大波」が出ました。笑

ちなみに「富士山」と叫ぶのですが、
ポイントは大きな声を出すのはもちろん、
「ふーじ、さーーーーーん!!」と伸ばすことだそうです。
ぜひ恥ずかしがらずにやってみてくださいね。笑

これらの企画展を見て体験をして、浮世絵は見飽きないなあと思いました。
人の表情や動きから温もりが伝わってくるのです。
突然の雨に逃げ出す人たちの動きなんて、心の声が聞こえてくるほどです。

また、波のうねりの描き方もまるで生き物のようですし、
雨の描き方もただの線に見えて、実は奥が深かったりと
見ていて本当に楽しかったです。

そして、ふと、私の後ろに実は北斎や広重がいて、
私が作品を見ているのをあれこれ言いながら見ていたら・・・
と想像してみました。

その作品は素通りしちゃうの?とか、
おお、その作品は気に入っているのね、などと
言われていたら面白くないですか?
いや、怖いかな?笑

***

今日ご紹介する本は、
まさに鑑賞中の絵を描いた画家から
こっそり後ろから見つめられる少女と、その画家の物語です。

『両方になる/アリ・スミス 著、木原善彦 訳(新潮クレスト・ブックス)』

本の帯には、「作家の西加奈子さん絶賛!」とあります。

その一行で、普通の物語では無いなと思いましたが、
きっと面白いに違いないと思って読んでみました。

しかし、正直なことを言うと、読み始めてすぐの私の感想は、
「これは面白いのか?意味が全然分からないのだけど…」でした。

落ち着きのない時の自分の頭の中のように
目まぐるしく場面が変わっていくので、ついていくのに必死でした。

しかも何について話しているのか、全くわからない。
それが面白さでもあるのだけど、
わからないから、うーん。これは読みにくい、と思ってしまったのです。

でも最後まで読んで、再度一ページ目から読んだら、
なんと言葉がキラキラと輝いていることか!
印象がまったく異なりました。

突拍子も無い発言だと思った言葉も
確かにここじゃなきゃだめだ、としっくりきましたし、
話の先を知っているからこその可笑しさもあって、ニヤニヤが止まりませんでした。
こんなに面白い作品だったなんて!
まるで別の物語を読んでいる気分でした。

ああ、こんなことってあるのかと、新たな読書の楽しみを味わいました。

久しぶりに再読したくなる…ではなく、再読した作品でした。

***

『両方になる』は、どんな作品なのか軽くご紹介しましょう。

ともに「第一部」と題された二つのパートから成っています。
2回目の「第一部」を見たときは「?」となりましたが、間違いではありません。

目のマークの「第一部」では、
十五世紀頃に実在したイタリア人画家のフランチェスコ・デル・コッサが蘇って
現代のイギリスに現れる物語です。
写真を見て、実物にそっくりの絵だと思ったり、
皆が馬に乗っていないことに驚いたりします。
でも、フランチェスコの存在は誰にも見えません。

一方、監視カメラマークの「第一部」は、
フランチェスコに見られている少女の物語です。
彼女は、フランチェスコの絵を何度も見に行っています。

***

そして、この本には特別な仕掛けがあります。
なんと本によって、作品の順番が異なるのだとか!

私が読んだものは、フランチェスコの物語が先でしたが、
少女の物語が先のバージョンもあるそうです。
それも本を開いてみないとどちらが先なのかわからないんですって。ワーオ!

つまり、先にどちらの物語を読むかで人によって印象は全然異なるわけです。
とにかく仕掛けがたくさんある物語でした。

なお、『両方になる』は、一文一文が短く、まるで詩のようでもあって、
声に出して読みたくなりました。
声に出して読むと、まるで私自身から言葉が溢れ出ているような錯覚に陥るほど
テンポがとてもいいのです。

『両方になる』は、普通の小説ではないので、好みは分かれるかもしれませんが、
私はいろいろな意味で楽しませてもらえた一冊でした。

あなたも秋の夜長にどっぷり本に遊ばれてみるのはいかが?(笑)

yukikotajima 11:15 am

化物蠟燭

2019年9月25日

2週連続の3連休が終わりましたね。
後半の連休はちょうど秋のお彼岸ということで
お墓参りに行った方もいらっしゃると思います。

例えば、天国のお祖母ちゃんに心の中で語りかけたり
家族でお祖母ちゃんとの思い出話をした方もいらっしゃるのでは?

もしかしたらお祖母ちゃんは
にこにこ微笑みながら目の前にいたかもしれません。
実際には見えなくても。

***

今日ご紹介する本は、幽霊たちが登場する短編集です。

『化物蠟燭(ばけものろうそく)/木内昇(きうち・のぼり)【朝日新聞出版】』


木内さんというと、2011年に『漂砂のうたう』で直木賞を受賞しています。

「化物蠟燭」とは、影絵の一種で、
幽霊の形に切った紙に蝋燭の灯りを当てて障子などに影を映すというものです。
影が揺らぐことで、まるで障子の向こう側で幽霊が動いているように見えるのだとか。

今回の作品は江戸の町が舞台の短編集で、7つのお話が収録されています。

例えば、表題作の「化物蠟燭」は、影絵師をしている男性のもとに、
ある男性を「影絵」で怖がらせてほしいという依頼が舞い込みます。

言われた通り、影絵師は毎晩夜中に部屋の外から幽霊の影絵を見せ続けます。

しかし、ある日、自分は毎晩いったい何をしているんだ?と思い、
昼間にこっそり彼の様子を見に行きます。

すると「毎晩、あなたの影絵を楽しみにしていた」と言われてしまいます。

怖がらせるために見せていたはずなのにどうして?
そもそもなぜ自分の存在がばれているのか?

その理由を知ったとき、私は胸が熱くなりました。
大変いいお話でした。

化物蠟燭は、形は同じでも、ゆらゆらと見え方を変えていく、
つまり、向きによって見え方が異なります。

これ、あらゆることに言えませんか?

もっと物事を様々な角度から見ることができれば、
あらゆることはスムーズにいくのかもな。

***

他には、
亡くなったはずの人が隣に引っ越してきたり、
過去に夫だったというおじいさんが突然現れたり、
生きている人だと思った人はすでにこの世の人ではなかったりと、
どのお話もちょっと不思議な物語です。

幽霊が見えてしまうある男性が、こんなことを言っています。

「生きている者より死んでいる者のほうが素直に心を語る分、心安い」

「たかが噂ひとつで手のひら返すのが人という生き物だ」

この短編集には幽霊の出てこないお話もあります。
このお話が一番怖かったです。

幽霊は怖い…という方もいるかもしれませんが、
一番怖いのは、生きている人の心なのかもしれませんよ〜。

『化物蝋燭』は、確かに幽霊たちは出てきますが、怖い作品集ではありません。
秋の夜長に毎晩一話ずつゆっくり読み進めてみては?
幽霊たちから気付かされることもあるかも。

また、江戸の訛りと文章のリズムが心地よく、読んでいてとても楽しかったです。
そういう意味でもおすすめの一冊です。

ぜひお読みください。

***

ただいま紀伊國屋書店富山店では、
「ユキコレ・キノコレ フェア」が開催されています。

このフェアは、graceで毎週水曜日の13時45分頃〜お届けしている
本の紹介コーナーでご紹介した本を集めたものです。

これまで紹介してきた本の中から
紀伊國屋書店富山店と私、田島が選んだ本が並んでいます。

私のオススメ本には私のコメントもあります!

また、紹介本も最初の頃より増えています。

フェアは9月30日(火)までですので、ぜひ足をお運びください♪

yukikotajima 11:20 am

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー

2019年9月18日

今日のキノコレ(grace内コーナー13:45頃〜オンエアー)で
紀伊國屋書店富山店の奥野さんにご紹介いただく本は、
今話題の本『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』です。

◎奥野さんの紹介文は コチラ

私もこの本を読みました。
著者はブレイディみかこさん。

英国のブライトンに住む保育士でライターでコラムニストです。
この本は、息子の中学時代が綴られたノンフィクションです。

カトリックの小学校で優等生だった息子が選んだ中学校は、「元・底辺中学校」でした。
いじめも喧嘩も差別もあるような学校です。

息子君はハーフです。それゆえの悩みもあります。
友人には、差別を簡単に口にする人や貧しい生活を送っている友人もいます。

彼らとともに中学生活を送る中で、
息子君は著者であるお母さんと一緒に何が正しいのかを悩み、考えていきます。

とてもいい本でした!!!

この本、大人にも子どもにも読んでいただきたい。
この本を教科書にして学校の授業で学んでもいいと思う。
それは無理でも一家に一冊あるべき本だと思います。

なぜいじめをするのか?
なぜ差別は起きるのか?

といった問題に対する息子君の考え方が素晴らしいのです。

息子君は「人はいじめるのが好きなのではない。〇するのが好きだ」
と言うのですが、これ、まさにその通りです。
今の世の中は、人を〇したい方が本当に多いのですよね。
この〇に入る言葉、わかりますか?
気になる方はぜひ本を読んでみてください。

お母さんは、息子とその友達やり取りをを見ながら
「世界はひどい方向に向かっているというのは、
彼ら(息子を含めた若者たち)を見くびりすぎている」
とおっしゃっています。

この本を読んでいると、確かに子どもたちのほうがよっぽど柔軟で
人を平等に見ているのがわかります。

中学生の息子君やその友人たちがこの先、どんな大人になっていくのか。
ぜひ続編も読んでみたい!

yukikotajima 11:23 am

罪の轍

2019年9月11日

今日ご紹介する本は、東京オリンピックを翌年に控えた頃のお話です。
といっても今年ではなく、昭和38年の物語です。

『罪の轍/奥田英朗(新潮社)』

物語はまず、北海道から始まります。
漁師手伝いの青年、宇野は、盗みをはたらき東京へ逃亡します。

そして舞台は東京へ。
彼が東京で暮らし始めてからまもなく、ある強盗殺人事件が起きます。
事件の捜査を担当しているのは、捜査一課の落合。若手の刑事です。
落合は、殺人事件の犯人を追っていく中で、ある青年の噂を耳にします。

そんな中、今度は男児誘拐事件が発生します。
落合をはじめ刑事たちは、男の子を一刻も早く見つけ出さなければ!と思うものの、
手がかりはなく、時ばかりが過ぎていきます。

本のページをめくるだけで心臓がバクバクするほどの緊迫感です。

無事、男の子を見つけることはできるのか?
また、二つの事件の犯人はそれぞれ誰なのか?
そして、物語はこのままどこに向かっていくのか?
など、本のページをめくるたびに疑問が次々にわいていきました。

これらの答えが知りたい方は、ぜひ本をゲットしてください。

ただ、600ページ近くもある長編ですので、お時間のある時にお読みください。
ちょうど今週末と来週末は3連休ですから一気読みするのにいいかも!

また、この物語を読んだ後に、
奥田さんの過去の作品『オリンピックの身代金』
も合わせてお読みになってみてはいかがでしょう?

実は、刑事たちが今回の物語と同じメンバーなのです。
時代的に見ると、『罪の轍』が先です。

私も『オリンピックの身代金』も読みましたが、
10年前のことでだいぶ忘れているため、もう一度改めて読んでみたくなりました。

◎『オリンピックの身代金』の私の感想は コチラ

とは言え、『オリンピック〜』のほうもかなりの長編ですので、
一気に読もうと思ったら、3連休は読書しかできなくなりそうですが。
まあ、それも素敵な過ごし方かな!(笑)

***

『罪の轍』は、東京オリンピックを翌年に控えた昭和38年の物語なのですが、
私はあまり古さを感じませんでした。
というのも、人の心や行動が今も昔も変わらないように感じたのです。

今、世の中で何か事件が起きたとき、
ネットに様々な情報がさらされてしまいますよね?

ネットが登場する前はそんなことは無かったのに、嫌な時代になったものだわ。
と思う方もいるかもしれません。
でも…昔も同じことをする人はいたのです。

たとえば、子どもが誘拐された家で、どんなことが起きたと思いますか?

なんと、電話が鳴り続けたのです。
嫌がらせの電話が!
電話の匿名性をいいことに、日頃のうっぷんを晴らすべく、
いたずら電話をかける人が大勢いたのでした。

時代は変わっても人の行動は変わらないじゃないか、とハッとさせられました。

***

それから、『罪の轍』には、富山の皆さんにしかわからない話題が出てきます!
ネタバレになるので詳しくは書けませんが、
ほかの地域の皆さんが「ん?どういうこと?」となる中、
きっと優越感に浸れると思います。(笑)

奥田ファンの一人として、富山の話題を出してくださったことが嬉しかったです。

そう、私は奥田英朗さんの作品が昔から大好きです。
奥田さんの作品には、犯罪を犯す人がよく出てくるのですが、
100%悪人としては描かれません。
だから厄介なんです!(笑)
時代劇に出てくる悪人のように、とことん嫌な奴だったら
「この人むかつくー!」ちお怒りをぶつければいいだけので、そういう意味では楽なのですが、
奥田さんは、そんな単純な描き方はしません。
人のいい面も悪い面も平等に描いていきます。
だから、どんな人からも人間らしさを感じます。
100%完璧な人もいなければ、100%悪人もいません。
そのバランスが絶妙なのです。

奥田さんの本を読んだ後は、
自分の周りにいる、ちょっと苦手な人に対しても
この人にもいい面はきっとある、と
いつもより優しい気持ちで接することができるような気がします。

今回も充実の読書時間でした。
(そして、寝不足になりました!笑)

***

ただいま紀伊國屋書店富山店では、
「ユキコレ・キノコレ フェア」が開催されています。

このフェアは、graceで毎週水曜日の13時45分頃〜お届けしている
本の紹介コーナーでご紹介した本を集めたものです。

これまで紹介してきた本の中から
紀伊國屋書店富山店と私、田島が選んだ本が並んでいます。

私のオススメ本には私のコメントもありますので、
良かったらお読みください。

フェアは9月30日(火)までですので、
ぜひ足をお運びください♪
 

yukikotajima 12:09 pm

さよならの儀式

2019年9月4日

現在、紀伊國屋書店富山店では、
「ユキコレ・キノコレ フェア」が開催されています。

このフェアは、graceで毎週水曜日の13時45分頃〜お届けしている
本の紹介コーナーでご紹介した本を集めたものです。

これまで紹介してきた本の中から
紀伊國屋書店富山店と私、田島が選んだ本が並んでいます。

私のオススメ本には私のコメントもありますので、
良かったらお読みください。

また、まだ本はすべてそろっていないそうで、
今後増えていくようですよ。

フェアは9月30日(火)までですので、
ぜひ足をお運びください♪

***

さて、今日はキノコレの日です。
紀伊國屋書店富山店の奥野さんから
宮部みゆきさんの『さよならの儀式』をご紹介いただきます。

◎奥野さんの紹介文は コチラ

私もこの本を読みましたので、軽く感想を。

こちらの本は400ページ以上あるものの、
わりとさらりと読めてしまいます。

というのも短編集だからです。
どのお話も短いので、すぐに読めます。

それもちょっと変わった世界の物語のため、
お話の先が想像しにくく、
夢中で本のページをめくっているうちに、
あれ、もう読み終えた!という感じで読めてしまうのです。

描かれている内容は…ひと言でいうなら「世にも奇妙な物語」です。

『さよならの儀式』は、宮部さんにとって初のSF作品集なのだとか。

近い未来本当にありそうな出来事も描かれていて、
もしそうなったら私は何を思うのかしら?と思ったり、
つい街じゅうの防犯カメラをチェックしてしまったり
もし中学生の私が今の私を見たら何を思うかな?と想像したりと、
どの作品も読んだ後、自分と重ねながら、あれこれ考えてしまいました。

中でも「わたしとワタシ」という作品は
45歳のわたしの前に、女子中学生のワタシが現れるというお話なのですが、
これがとても面白い。

中学生のワタシの発言は容赦なく、
「こんな干からびたおばさんになりたくない」
とまで言われてしまうのです。

他にもスマホやスタバにも興味津々です。

ふたりのやり取りがとても面白く、アハハと笑う一方で、
もし中学生の田島悠紀子と会話することがあるなら
「そんな人生もいいじゃん!」と思ってもらえるような
大人でいたいなあと思ったのでした。

あなたはどうですか?
中学生の頃の自分が今のあなたを見たらどんなことを言われそうですか?

yukikotajima 11:18 am

短編少年

2019年8月28日

もうすぐ8月も終わりますね。
この夏はどんなことが印象に残っているでしょう?

お子さんたちは宿題は無事終わりましたか?

もし、今あわてて宿題をしていて、
実は読書感想文も終わっていない…。
今から本を読む時間も無いよー。
という方にオススメの短篇集があります。

『短編少年(集英社文庫)』

こちらは、少年をテーマに綴られた短編作品9編が収録されたアンソロジーです。

本屋さんでこの本を見つけたとき、思わず手を伸ばしてしまいました。
だって、本の表紙に書かれたお名前があまりにも豪華だったのですもの。

伊坂幸太郎さん
あさの あつこさん
佐川光晴さん
朝井リョウさん
柳広司さん
奥田英朗さん
山崎ナオコーラさん
小川糸さん
石田衣良さん

どうですか?
豪華過ぎやしませんか?

もし福袋だったら、はずれなしの超豪華福袋です。
オトクすぎます。

あまりにも有名なお名前ばかりの短編集でしたので、
もしかしたら過去に読んでいるかもしれないと思ったほどです。
(調べたら読んでいませんでした)

さっそく本のページをめくってみました。
最初の作品は伊坂幸太郎さんの『逆ソクラテス』でした。

いきなり小学生たちが集団でカンニングを実行しようとしている物語で、
ん?これは面白いのか?なんか嫌なタイプのお話のような気がする…
と思ったのですが、最終的にはとてもいいお話でした。

このお話は、大人になった元少年が、
あることがきっかけで思い出した
小学6年生のある数か月のことが描かれています。

先生から馬鹿にされている友人を救おうと奮闘する少年たちの物語なのですが、
あの手この手で先生に、彼は素晴らしい少年だということを気付かせようとするのです。
それが突拍子もないアイデアばかりなのだけど、みんな、本当に優しいのです。

でも、子どもたちの優しさに感動する一方で
すっかり大人になった私は、子どもたちに大切なことを気付かされもしました。

大人が子どもに発する言葉は、大人が思う以上に影響がある、ということです。

例えば、失敗する度に「あなたは本当にダメね」と言われ続けたらどうでしょう?

大人から、あなたはダメと言われてしまうと、
子どもは、そうか自分はダメなんだと思ってしまいます。
また、それを聞いていた周りの人も皆、
あの子はダメな人なんだと思ってしまう。

子どもの未来を狭めるのも広げるのも、大人の言葉次第なのかもな。

思い当る大人の皆さんは、言い方をこれまでとちょっと変えてみませんか?
その前に、まずはこの物語をお読みください。

伊坂さんのお話は、やはり面白い!とあらためて実感。
本当にいいお話でした。

***

他には、部活でズルをしてしまい後悔する少年の物語、
地区大会の初戦の前日に野球部の元部員が補導されるというお話、
活躍が期待されていたものの、
ケガをしてバスケ部を辞めた高校生の物語などが収録されています。
また、中には少女が主人公のお話もあります。

どの作品の少年たちもみんなそれぞれ
悩んだり、間違ったりしているのだけど、
どの少年も愛おしかった!

未熟だからこそ失敗もするし、その一方で能天気だったりもする。
でも、実は繊細で、人を傷つけてしまったことをものすごく後悔したりもする。

少年たちは、そうやって失敗や後悔を繰り返しながら大人になっていくのですよね。

私には子どもはいないけれど、
まるで母の気分で読んでしまいました。

***

『短編少年』は、少年たちの物語ですので、
若い皆さんに読んで頂きたいですが、大人の皆さんにもオススメです。

この短編集を読むことで、ご自身の懐かしい記憶や
すっかり忘れていた若い頃のピュアな気持ちが思い出されるかもしれませんよ。

***

そうそう!
夏の間は、各出版社で「夏の文庫フェア」を開催しており、
文庫を買うと、プレゼントがもらえます。

私もこれらを頂きました♪
かわいい〜。

あと、夏の文庫フェアの冊子も面白いですよー。

冊子は無料ですので、ぜひ手に入れてみてください〜。

yukikotajima 12:07 pm

花のアルペンルート立山

2019年8月22日

今年は本当に暑い夏でしたが、
涼を求めて立山黒部アルペンルートへ行った方もいらっしゃるのでは?
中には、近々行く予定の方もいらっしゃるかもしれません。

国内外から大勢の観光客が訪れる人気の観光スポットの立山黒部アルペンルートは、
日本を代表する高山植物の宝庫でもあるそうです。

実際、様々な植物を観察しながら散策される方も多いと思いますが、
目にした植物がどんな名前のお花なのかわかったら、
より楽しめると思いませんか?

そんな散策時におすすめの本があります。

『花のアルペンルート立山 —フラワーウオッチングガイド—(ほおずき書籍)』

本を書かれたのは、日本海植物研究所を主宰し、
高山植物やブナ林の調査などを行っている
富山出身、在住の佐藤卓(さとう・たかし)さんです。

こちらの本では、立山黒部アルペンルートに咲く数多くの植物を
花の色や構造によって分類し、カラー写真とともに解説しています。
さらに、英文の解説も付いていますので、外国の方にもオススメです。

佐藤先生によると、
この時期も様々な植物を見ることができるそうで、
特に今はキク科の植物が見頃で、
例えば「タテヤマアザミ」などはたくさん見られるのだとか。

また、お花は9月中旬まで、
その後は葉が紅葉したり実をつけたりする様子が楽しめるのだとか。
真っ赤な「ナナカマド」は大変美しいそうですよ。

近々立山黒部アルペンルートに行く方は、
ぜひ『花のアルペンルート立山』を手に散策を楽しんでみてください。

また、佐藤先生は、過去に訪れたことのある方も
「あの時、こんなお花があったね、と思い出しながら読んでほしい」
とおっしゃっていました。

私もこの本を読んでみましたが、
植物の写真が全てカラーなので、見ているだけでも癒されました。
また、植物の種類の多さにも驚きました。
好きなタイプの植物を見つけながら読むのもいいでしょうし、
ページごとに似たタイプの植物が紹介されていますので、
色々比べながらページをめくるのも楽しいと思います。

『花のアルペンルート立山 —フラワーウオッチングガイド—』は、
県内の各書店の他、チロルやスポーツのマンゾクなどの山道具屋さん、
立山あるぺん村などで買うことができます。

また、佐藤先生のHP「日本海植物研究所」からも注文できます。

日本海植物研究所のHPは コチラ

立山黒部アルペンルートの散策のお供にぜひ〜♪

yukikotajima 12:24 pm

三体

2019年8月21日

今日のキノコレ(grace内コーナー13時45分頃オンエアー)で
紀伊國屋書店富山店の奥野さんからご紹介いただく本は、
中国をはじめ、世界で話題になっている小説です。

『三体(さんたい/劉慈欣(リウ・ツーシン)<早川書房>)』

本について詳しくは、奥野さんが紹介していますので、
まずは コチラ をお読みください。

***

世界で話題の小説『三体』を私も読みました。
実は、きのうの夕方、仕事が終わってから読み始めたのですが、
かなりのボリュームで、読み終えたのは夜中でした。(笑)

科学者の物語なので、難しい言葉が並んでおり
最初は「うっ、これは理解できないかも…」と思ったのですが、
そこに関しては考え過ぎるのをやめて
物語そのものを追っていったところ、
楽しく読むことができました。

ですから科学に関してあまり知識が無いという方も
「難しい…」と思ってもやめずに、
ぜひ物語そのものを追っていってください。

なんといってもこの物語は、SFですしね!

それに面白いので、途中からはその先が気になって
ページをめくる手が止まらなくなると思います。

私には物語の出来事がフィクションに思えず
似たようなことが実際おこっていてもおかしくない、
と思わずにはいられませんでした。
そんなことを思いながら夜遅く眠りについたら
案の定、夢に出てきました。
まさか私まで物語の世界に入ってしまうとは!(笑)
だいぶ怖かったです…。

ちなみに、『三体』は、三部作で、
この作品はその中の「一部」だそうです。

また、中国ではドラマ化が決まったのだとか。

私の予想!
いずれ、アニメ化もされる気がする。
しかも日本で。

日本でアニメ化されたら、さらに爆発的な人気になりそうだわ。

***

そうそう!
なんとキノコレ、ユキコレでこれまで紹介してきた本が
「フェア」として紀伊國屋書店富山店で紹介されることになりました。

詳しくは今日のラジオを聞いてね♪

yukikotajima 11:40 am

夏休み中にオススメの本

2019年8月14日

こんにちは。
お盆休み、楽しんでますか?
私は、昨日まで群馬の実家に帰っていました。

新幹線で帰省したのですが、
車内ではずっと本を読んでいました。

今日は、忙しい中でも移動時間や隙間時間に読める本と
夏休み中の学生の皆さんにおすすめの本、
いずれも「文庫」をご紹介します。

まず、大人の皆さんにおすすめなのは、
『5分で驚く! どんでん返しの物語(宝島社文庫)』です。

タイトルの通り、1話5分で読めるお話が25作品収録されています。

ですから、電車の移動時間や寝る前の5分など
ちょっとした隙間時間でも楽しむことができます。

短いお話だと印象に残りにくいのでは?と思われそうですが、
こちらの短篇集は、「最後の1ページ」、「最後の1行」にこだわっているので、
どの作品もインパクトがあります。

また、作品ごとに作家が変わるため、内容はバラエティに富んでいます。

ドキドキしたり、怖かったり、心が温まったり、泣けたりと、
たった5分の物語に心が刺激されまくりでした。

ちなみに、最初のお話は富山が舞台でした。
北アルプスの山奥に特別な料理を提供しているお店があるのだとか。
その料理をどうしても食べたいと思った男性は、
そのお店を目指して山道を進んでいきます。
しかし、場所は黒部川の源流です。簡単に行ける場所ではありません。
果たして男性は、その特別な料理を食べることができるのか、
といったお話です。

どの作品も短いながらも「どんでん返し」を味わえるので、
読んだ後の満足感が高いと思います。

夏の間、本を読みたいけれど、
まとまった時間は取れそうにない…
という方にこそおすすめの一冊です。

気に入った方は、シリーズ化されていますので、
ぜひ他の本も読んでみてください。

***

続いてご紹介するのは、夏休み中の学生さんにおすすめの本です。

学生の皆さん!今日は8月14日(水)です。
夏休みの宿題の定番、読書感想文はもう書きましたか?

まだ書いていない…という方は、
まずは、この本から読んでみてはいかがでしょう?

『だれでも書ける最高の読書感想文/齋藤孝(角川文庫)』

そもそも何を読んだらいいかわからない。
感想と言われてもどう書いていいのかわからない。
というか、読書があまり好きではない。

読書感想文が苦手な理由は色々あると思いますが、
これらの悩みもこの本を読めば、きっと解決するはずです。

でも、この本を読むのも辛そう…と思った方!

この本は、まるで齋藤孝さんが語りかけるように
やわかい文体で書かれていますので、お話を聞いている感覚で読めます。

例えば、どんなことが書かれているのかと言いますと、
本の感想は「人に話せれば書ける」のだとか。
面白いテレビ番組を見たら、友だちにそのことを話したくなりますよね?
齋藤さんによると、これが感想を人に伝えることの原点なんだとか。

また、「“なぜ”から始めるとスイスイ書ける」そうです。
なぜその本を選んだのか。
きっと必ず理由がありますよね?
私がこの本を選んだ理由は…から考えると書きやすいそうですよ。

といった感じで、具体的なアドバイスがたっぷり紹介されています。

合わせて「読書の魅力」も。
私も読書が好きなので、齋藤さんの思いに対し、
「わかりますー。私もそう思います!」
といちいち本にむかって心の中で反応してしまいました。

この本は、私のような読書好きの大人や
本を読んだほうがいいのはわかるけれど、実は苦手…という方や
思っていることを人にうまく伝えられないという方にもおすすめです。

ぜひご家族の皆さんで読んでみてください。

yukikotajima 11:29 am

渦 妹背山婦女庭訓 魂結び

2019年8月7日

今日のキノコレ(grace内コーナー13時45分頃〜)で
紀伊國屋書店富山店の奥野さんにご紹介頂く本は、

先日、第161回直木賞を受賞した
大島真寿美(おおしま・ますみ)さんの
『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び(文藝春秋)』です。

タイトルの読み方は、
「うず いもせやま おんなていきん たまむすび」です。

奥野さんが本についてわかりやすく紹介していますので、
まずは コチラ をお読みください。

***

私もこの本を読みましたので、軽く感想を。

この作品は、江戸中期の人形浄瑠璃作者、近松半二(ちかまつ・はんじ)
の生涯が描かれています。

人形浄瑠璃は、今では「文楽(ぶんらく)」と言われています。

本のタイトルは、まさに近松半二らが書いた伝説の大ヒット作のことです。
「半二ら」と書いたのは、半二をはじめ、複数の人間によって書かれたからです。

物語がどのようにうまれたのかが、生き生きとした文章で描かれています。
それも軽快な大阪弁の語りで。
私は大阪弁は喋れないけれど、言葉のリズムが心地よく、
本を読むのが楽しくてたまりませんでした。
それこそ声に出して読みたくなったほどです。

この小説を読んだ後、これは生で文楽を見てみたい!
と思って調べてみたところ、なんと今年5月に上演されていたそうです。

ああ、見たかった!

と同じように思っている方がきっと多いのだろうな。(笑)

直木賞受賞記念で再演しないかなー。

本のタイトルだけを見ると難しそうですが、
大変読みやすく面白い一冊でした。
また、浄瑠璃について学べたことも良かったです。

先週は「水墨画」を、今週は「浄瑠璃」を小説から学べました。

◎先週ご紹介した本は コチラ

あらためて小説は、私の世界を広げてくれるなあと実感!
さて、次はどんな本を読もうかしら。

yukikotajima 11:19 am

線は、僕を描く

2019年7月31日

今日も暑いですねー。

こんな日は、真冬の寒さを思い出してみませんか?

こちらはある冬の日の富山の写真です。

雪が降って一面真っ白の世界を想像すると、
少しは暑さが和らいできませんか?

私は雪に覆われた富山の景色を見る度、
まるで水墨画の世界だなと思います。

目に見える景色はほぼ白く
ほんのわずか山や木の輪郭だけが見えるような。

だから富山に水墨美術館があるのかしら?

さて、あなたは水墨画のような景色ではなく、
実際に水墨画を見たことはありますか?
また、水墨画というとどんなイメージをお持ちですか?

***

今日ご紹介する小説は、水墨画の世界が描かれています。

「水墨画?全然知識無いから理解できなそう…」
と思った方もいるかもしれませんが、心配ありません!

主人公の青年がまさに何も知識の無いところから
水墨画家になっていくという物語ですので、
この青年とともに水墨画を学ぶことができるのです。

今日ご紹介するのは、砥上裕將(とがみ・ひろまさ)さんの
『線は、僕を描く(講談社)』です。

著者の砥上さんは水墨画家でもいらっしゃって、
水墨画の魅力を小説を通して伝えたいと思ってこの本をお書きになったのだとか。
なんとデビュー作だそうです!

でも、すでにかなり話題となっているようで、
週刊少年マガジンでは漫画の連載も始まったそうです。

たしかに漫画にしても違和感のない作品です。
というか、漫画でも読んでみたい!

***

簡単に物語をご紹介しましょう。

両親を事故で亡くした大学生の霜介は、バイト先で水墨画の巨匠と出会います。
あることがきっかけで巨匠に気に入られた彼は、君を弟子にすると言われてしまいます。
それまで水墨画に興味の無かった彼ですが、巨匠に水墨画を習うことにします。
そして、水墨画の魅力に気付き、また自分自身も成長していくという物語です。

***

以前、ピアノコンクールが舞台の恩田陸さんの物語
『蜜蜂と遠雷』を読んだ時に「音が聞こえる!」と思いましたが、
『線は、僕を描く』は、絵が見えました。

私は水墨画に関しては詳しくないけれど、でも目の前に絵が見えました。
なんといっても著者の砥上さんの表現力が豊かなのです。
同じ言葉を使わずに、次々に水墨画の魅力を言葉に表していきます。

基本的には主人公の霜介君が心の中で発した言葉なのですが、
心から感じたピュアでまっすぐな思いだからこそ心に刺さり、
気付けば私も水墨画が好きになっていました。

そして、実際に本物の水墨画を見に行きたい!と思って
本を読み終えるや否や、富山県水墨美術館に行ってしまいました。(笑)

小説を読んで水墨画の基礎や素晴らしさを学んでから実際に水墨画を見たら、
今までと見え方が全然違っていました。

例えば、水墨画は描き直しができないそうです。
どの絵も一発勝負なのです。

今までだったら作品の全体をなんとなく見ていましたが、
一本一本の線までをじっくり見てみると
いかにすごい技術なのかがわかり、
作品を鑑賞しながら楽しくて仕方ありませんでした。

ぜひ小説を読んだら実際に水墨画を見に行ってみてください。
きっと興奮しながら鑑賞できると思追います。(笑)

***

物語は、透明感があってどこまでもまっすぐで
若者たちがみんな頑張っていて
嫌な人も出てこなくて
水墨画も美しくて
読み終えた後、私自身の心がデトックスできていました。

また、水墨画から学ぶことも多かったです。

例えば…
・力を抜くことこそ技術
・何も知らないことが力になる
・何かを始めることで、そこにあった可能性に気付く
など。

いい言葉と出合う度、付箋を貼っていたら
付箋だらけになってしまったほどです。

今、新しい世界に足を踏み入れたいのに勇気がなかなか持てない方や
今の自分を変えたいけれど、どうしていいかわからないという方は、
この本を読んでみてはいかがでしょう?

本を読み終えた後は、きっと世界が少し明るく見えるはずです。

yukikotajima 11:43 am

つみびと

2019年7月24日

今日の予想最高気温は33度です。
今日も暑くなりそうですが、9年前の暑い夏に
ある若い母親が幼い子ども二人をマンションに置き去りにした
という事件が起きました。

真夏の灼熱地獄の中、冷房も食べ物も無い部屋で幼い子どもが亡くなり、
母親はその間、何をしていたのかというと、遊びほうけていました。

この事件、かなりショッキングな内容でしたので、
覚えている方も多いのではないでしょうか。

この事件を知った時、あなたは何を思ったでしょうか。

***

今日ご紹介する本は、この事件に着想を得て創作したという
山田詠美さんの話題作『つみびと(中央公論新社)』です。

山田さんは、出版社のサイトの中で

「日頃から、事件報道に接するたびに、
 ここにある罪とは、いったいどんなふうに形造られて来たのだろう
 と
考えてみるのが癖になっている」

とおっしゃっています。

この作品は、実際の出来事がベースになっていますが、あくまでもフィクションです。
でも、とてもリアルな作品でした。

物語は、亡くなった子どもたちの母の母の話から始まります。
娘が逮捕され取材攻撃にあう母の様子から。

何も知らない私は、このお母さんのことを大変そうだと思ってしまいました。

でも、読み進めていくうちに、その感情は変化していきます。
というのも、この母も娘を捨てているからです。

子どもたちを置き去りにしたのが「蓮音」で、
その蓮音を捨てた母親が「琴音」です。
つまり、子どもを置き去りにした蓮音も母親に捨てられているのです。

物語は、この二人と亡くなった子ども「桃太」の3人の視点で進んでいきます。

事件を起こした蓮音が酷い人なのは間違いありません。
でも、彼女の人生を知れば知るほど、彼女がかわいそうに思えてきます。
幼い頃、母が家を出て行ってしまってから
妹たちの面倒を見る羽目になった蓮音の毎日は壮絶なものでした。

そんな中でも初めての恋をし、子どもが出来て結婚します。
ところが幸せな時間は長くは続きませんでした。
離婚をした彼女は、誰にも頼らず…というか頼れず、
子どもたちを育てるために家と仕事を探すことになります。
そして…。

蓮音の子どもの頃を知ると、
最初に母親の琴音に感じた大変そうだという感情は消え去り、
琴音はなんてひどい母親んなんだ!と全く逆の感情が湧いてきます。

ところが、この琴音にも辛い過去があったのです。
それが原因で精神的に病んでしまいます。

この辛すぎる連鎖を誰かとめて!と思わずにはいられませんでした。

でも、男性たちは頼りになるどころか、腹立たしい人ばかりです。
暴力をふるったり、都合の悪いことから逃げたり。

あまりにもしんどくて本を読みながら泣けてきました。

子どもたちを置き去りにしてしまった蓮音が悪いのは間違いありません。
でも、彼女だけが悪いのかといったら、そうじゃない。

そして、気付いたのです。
私だって何様だよと。

何も知らずに「蓮音は最低な人だ!」と思っていた私は、
なんて短絡的なのかと自分が嫌になりました。

でも、世の中の多くの方が私と同じ思考なのではないでしょうか。

事件の背景なんて知らないくせに
SNSで好き勝手言う人のなんと多いことか。

この本を読み始めてすぐに
「なんか疲れる本を選んでしまったな…」
と正直、後悔しました。
でも、途中でやめなくてよかった。

なぜ蓮音は子どもを置き去りにしてしまったのか。
読んでいるうちに、そこに至るまでの気持ちを知りたくなったのです。
というか、知るべきだと。

この物語はあくまでもフィクションですので、
事実は異なるところも多々あると思います。

でも、これとよく似たことが実際に起きた、ということを知ることはできます。

亡くなった子どもたちが何を感じ亡くなっていったのか。
その描写に涙が止まりませんでした。

事件を悪いこととして認識することは誰でもできます。
でも、なぜこんな悲しいことが起きてしまったのかといった背景まで
思いをめぐらせることができる方は多くはないのでは?

私だって、いい人ばかりが出てくる本や、わははと笑える本を読みたいと思う。
でも、それだけでは私の世界は偏ってしまいます。

世の中には様々な人がいる、それこそ自分とは全く考えの違う人もいる、
ということを知ることができる(それも深く!)のが本なのだと思います。
同時に自分がいかに無知であるかということにも気付かされます。

読むのは本当に疲れたけれど、でも最後まで読んで本当に良かった!

今、人知れず悩みを抱えている方は、一人で悩まないでください。
辛いときは、どうせ私のことなんて誰もわかってくれない…
とあきらめてしまいそうになるけれど、
そこであきらめてしまったら、ますます辛くなるだけです。

本当に辛いときは誰かに頼ったっていいと、私は思います。

もうこの先、この本のような悲しい事件が二度と起きませんように。。。

yukikotajima 11:30 am

ヨガ 特別レッスン報告♪

2019年7月22日

昨日は、ホットヨガスタジオセンティア&天然温泉ゆくりえ×FMとやま
「リラックス&リフレッシュ キャンペーン」の特別レッスンでした。

このキャンペーンは、県内に8ヵ所あるヨガスタジオセンティアのヨガの体験
富山市の天然温泉ゆくりえの温泉をお得に利用できるというものです。

昨日、このキャンペーンにお申込みの方限定の
特別レッスンが富山市のゆくりえスタジオで行われ、
私、田島も参加してきました。

先生は、grace内コーナー「ヨガスタイル」でおなじみのtomomi先生です。

内容は、セミホットデトックスヨガでした。
セルフマッサージからスタートし、その後、体を動かしていったのですが、
体の隅々までがほぐされ、さらに汗もたっぷりかいて、
体じゅうのめぐりがよくなったような気がしました。

ヨガのあとは、温泉へ。
そうなんです。ゆくりえスタジオには温泉があるのです。
なんて贅沢なっ。

おかげで一日でリラックス&リフレッシュできました。
心も体もスッキリ。
帰りに車を運転中、開けた窓から入ってくる風のなんと気持ち良かったことか!

***

すでに特別レッスンは終わりましたが、
お得なキャンペーンは7月31日(水)まで開催中です。

ホットヨガコースは、ヨガ5回を5,000円で体験できます。
スタジオは、県内8つの中からお好きなスタジオを選べます。
山室城川原ゆくりえ射水高岡砺波魚津太郎丸からお選び下さい。
なお、ホットヨガは女性限定ですが、
太郎丸スタジオは常温なので男性も利用できます。

また、天然温泉コースは、10回入浴券が5,000円で買えます。
こちらは男女ともにOKです。

いずれも詳しくは コチラ でご確認ください。
お申込みもWEBからできます。

※天然温泉コースはWEB限定申込です。

このお得な機会をお見逃しなく〜!

yukikotajima 3:26 pm

ゴミ清掃員の日常

2019年7月17日

今日のキノコレ(grace内コーナー13時45分頃〜)で
紀伊國屋書店富山店の奥野さんからご紹介いただく本は、
ツイッターで話題になったエッセイマンガです。

奥野さんの紹介文は コチラ

『ゴミ清掃員の日常』

原作・構成は、滝沢秀一(たきざわ・しゅういち)さん、
まんがは、滝沢友紀(たきざわ・ゆき)さんです。
この二人はご夫婦です。

秀一さんは「マシンガンズ」というお笑いコンビを組んでいるのですが、
お笑いだけでは生活できないことからゴミ清掃員の仕事を始めたそうです。
そして、そのゴミ清掃にまつわる話題をツイッターにアップしたところ話題になり、
エッセイマンガとして発売されることになったのだとか。
ちなみに、この本でマンガを描いている奥さまも素人さんだそうです。

ご主人は、芸人だから面白いツイートをすることができたわけですよね。
ただ普通にゴミの話をするのではなく、
興味をひくツイートだったから注目されたわけで、
一見無関係だと思うこともすべて意味があるのかもしれないなと思いました。

実際、この本は大変面白かったです!
同時に「ゴミ」について学ぶこともできました。
へぇと思う話題も多く、例えば…

・行儀・人柄は末端に表れる
→パッと目に入ったゴミからその人の生活が浮かび上がるのだとか

・ごみ清掃車は幼児に大人気!
→でも小学生になると反応が変わる…

・ゴミがキレイに出されている地域はコミュニティがしっかりしている
→子育てにはいい地域かも

などが書かれています。

ゴミからその人の生活が浮かび上がるというのは、まさにその通りだと思います。
私もゴミが多い時は、ここのところ無駄遣いが多かったなと反省したり
逆に少なすぎるときは、外食ばかりであまり家にいなかったかもなと思ったり
ゴミから気付くことは多々あります。

この本を読んで、今後どんなゴミを出すにしても、
ゴミ清掃員の方が嫌な気持ちにならないようにゴミを出していきたいと思いました。

皆さんもこの本を読んであらためてゴミの出し方を考えてみませんか?

yukikotajima 11:20 am

落花

2019年7月10日

昨日まで東京に行っていたのですが、
私が利用した電車もバスも運転していたのは女性でした。
車内アナウンスが女性の声だったことで気付いたのですが、
都内の人たちにとってはもう当たり前のことなのでしょう。
そのことに関して車内の誰も話題にはしていませんでした。

最近、様々な分野で女性の活躍が目立ちます。

ちょうど一週間後の17日の水曜日に発表される第161回直木賞は、
なんと候補者6人全員が女性です。
候補者全員が女性となったのは、芥川賞を含め初めてのことだそうです。

ちなみに、今回の直木賞候補者は、

・朝倉かすみ「平場の月」/光文社」
・大島真寿美「渦 妹背山婦女庭訓 魂結び/文藝春秋」
・窪美澄「トリニティ/新潮社」
・澤田瞳子「落花/中央公論新社」
・原田マハ「美しき愚かものたちのタブロー/文藝春秋」
・柚木麻子「マジカルグランマ/朝日新聞出版」

の6名です。

***

今日はこの中から澤田瞳子さんの『落花』をご紹介します。

澤田瞳子さんは、これまで何度か直木賞候補になっている人気作家です。

今回の『落花』は、平安時代の物語です。
主人公は、仁和寺の僧侶、寛朝(かんちょう)です。
当時は、声のいい僧侶ほど素晴らしいと言われていたそうで、
寛朝ものびやかな声の持ち主あり、
平将門から「これほど耳に心地いのは初めてだ」と絶賛されるほどでした。

それでも寛朝は、もっと上達したいと思い、
ある先生から歌を学ぶために京都から関東へと向かいます。
そこで出会ったのが、平将門でした。

将門の評判は決していいものではなかったのですが、
直接会って話をしてみると、噂と違って怖くないどころか、いい印象を持ちます。

こういうことってよくありませんか?
実際、関わってみたら、あれ?思っていたより嫌な人じゃないぞ、ということ。

将門は、不器用ゆえ、悪い噂ばかり広まって恐れられています。
実際はいい人過ぎて人から利用されることもあるほどなのに…。

寛朝は、将門とも交流しながら関東での生活が始まります。
ところが肝心の目的がなかなか果たせずにいます。
やっと見つけた先生は、寛朝に対してなぜか冷たい態度を取り続けるのです。

果たして、寛朝は歌を習うことはできるのでしょうか。
また、不器用な将門の運命は?

そしてもう一人、寛朝の従者としてともに関東にやってきた
千歳(ちとせ)の物語も同時に進んでいきます。

彼が関東にやってきた理由は、名器と言われる琵琶を手に入れるためです。

寛朝も千歳も関東へ行く目的は「音楽」です。
二人は、それぞれの音楽を得ることができるのでしょうか。

この続きは、ぜひ本のページをめくってみて下さい。

***

平安時代の物語で昔ながらの表現も多いのですが、
決して頭に入ってこないかと言ったらそんなこともなく、
気付けば物語の世界に没頭していました。

時代は違えど、人の心は今とはそれほど変わりません。
人は結局、人に悩まされ、人に癒されるのですよね。

主人公の寛朝が様々なことに悩み、考え、行動していく様は他人事とは思えず、
私ならどうするのか?と自分の心に問わずにはいられませんでした。

また、この物語は音に満ちていました。
本のページをめくりながら実際には音は聞こえないのだけど、
様々な音が心地よく聞こえてくるようでもありました。

主人公の寛朝が音に敏感なこともあり、様々な場面の音が丁寧に描かれます。
例えば、人が殺される戦場の音にさえ、寛朝は心惹かれます。
文字を目で追っているだけで戦場の音が聞こえてきます。それも美しいものとして。

ぜひあなたも本を読みながら様々な音を感じてみては?

yukikotajima 11:58 am

ノーサイド・ゲーム

2019年7月3日

2019年後半がスタートしました。
後半の大きな出来事の一つに、9月20日に開幕する
「ラグビーワールドカップ2019日本大会」があります。

ラグビーファンにとっては、すでに待ち遠しくてたまらないと思いますが、
その一方で、興味はあるけれどラグビーの試合をしっかり見たことはないし
ルールもよくわからない…という方もいらっしゃると思います。

私もそんな一人です。

せっかくなら楽しみたい!でも、なかなかきっかけが無いという方は、
まずはこの小説を読むことから始めてみてはいかがでしょう?

読んだ後は、きっとラグビーが好きになっているはずです。

『ノーサイド・ゲーム/池井戸潤(ダイヤモンド社)』

 

詳しくは、今日13時45分頃〜のキノコレ(grace内コーナー)
で紀伊國屋書店富山店の奥野さんからご紹介いただきます。

◎奥野さんの紹介文は コチラ

***

私もこの本を読みましたので、軽く感想を。

今回もザ・池井戸作品で大変面白かったです!
裏切りがあったり、意地悪な人が出てきたりしつつも
主人公は決してあきらめず、不屈の精神で戦っていきます。

今回は、企業のラグビー部が舞台です。
主人公の男性は、経営戦略室で活躍していたエリートでしたが、
上司と対立したことがきっかけで左遷され、
会社のラグビー部のゼネラルマネージャーをすることになります。

このラグビー部は、成績もぱっとせず、
その上、ずっと巨額の赤字が続いていることから
社内にはラグビー部に対して否定的な人たちもいます。

主人公もこれまではラグビー部に対して興味はありませんでした。
でも、仕事はできる人です。
そもそもラグビーの知識やスキルは無くてもマネジメントのプロですからね。
自らできることで、チーム再建に挑んでいきます。

この、主人公がラグビーの素人というところがよかったです!

素人目線で物語が進んでいくため、
読者も主人公とともにラグビーを学ぶことができるのです。

チームが変化していく様は本当に面白く、
気付けば私もこのラグビーチームのファンになっていました。

チーム再建のために必要なことは色々ありますが、
その中の一つ、「ファンの獲得」には納得!
また、バスケのBリーグが成功事例として出てくるのも興味深かったです。
バスケもファンが増えたことで、どんどん盛り上がっていきましたからね。

バスケ好きの方は、かなり褒められていますので、気持ちよく読めると思います。(笑)

また、どの業界にも言えることですが、
長くその業界に関わっている人の意見がすべて正しいかと言ったら、
決してそうでは無いのですよね。

変化に対しての反論として
「昔からずっとこうだから変える必要はない」と言い出したら、もうやばいのかも。

あなたは言っていませんか?

もし私がそんなことを言い出したら、頭が固くなっている、と受け入れることにします。。。
「変わる」とはどういうことかについても勉強になりました。

お仕事小説としてもスポーツ小説としてもエンタメ小説としても面白い一冊でした。

そして、小説を読み終えたあとは、面白かった!では終わらず、
ネットでラグビーのルールや選手、ワールドカップなどについて検索してしまいました。
ええ、すっかりにわかラグビーファンです。
ちゃっかりイケメン選手探しもしちゃいましたし。(笑)

なお、この作品は、今度の日曜日7日から大泉洋さん主演でドラマ化されます。
このドラマもヒットしそうですね。ドラマも楽しみ〜!

yukikotajima 11:26 am

肉匠坂井 富山黒瀬店オープン!

2019年6月27日

今日、6月27日(木)に富山市黒瀬1丁目に
「肉匠坂井(にくしょうさかい)富山黒瀬店」
がオープンします。

先日、一足先に美味しいお肉を頂いてきました〜。

写真は店長の笹川さん♪
オープンおめでとうございます。

肉匠坂井は、焼肉屋さかいが新しい食文化を創るために生み出した
国産牛焼肉食べ放題の専門店です。

ポイントは「国産牛」が食べ放題であるということです。
しかも、肉の匠「肉職人」が
お店でお肉を1枚1枚丁寧にでカットしているので、
切り立ての新鮮なお肉を食べることができるのです。

そのカット方法もお肉をより美味しくする独自のカット方法なんだとか。
確かにどのお肉もジューシーで美味しかったです!

中でも美味しくておかわりしたのは、国産牛の焼きすきカルビ焼きしゃぶカルビ

玉子を絡めながら頂いた焼きすきは、
永遠に食べられそうな勢いでした。笑
今思い出しただけでもお腹が鳴りそうです。

また、お肉以外のサイドメニューも充実していました。

ローストビーフ寿司に

チョレギサラダ

そして、デザートの抹茶テラミス。

もちろん他にも色々頂きました♪

ご注文は3つの食べ放題コースから選ぶだけです!

国産牛焼きしゃぶカルビをはじめとした
71品から選べる2,580円(税込2,787円)から
143品から選べるプレミアムコース3,980円(税込4,299円)まで
120分間好きなものをたっぷり食べることができます。

また、食べ放題以外の単品メニューもありますよー。

注文はタッチパネルで簡単にできるだけでなく、
食べ放題の終了時間もお知らせしてくれますので、
最後のデザートを注文するの忘れたー!
といった心配もありません。

今回、私は143品食べ放題のプレミアムコースを注文したのですが、
あっという間にお腹がいっぱいになってしまい
食べたかったのに食べられなかったものが何品もあったので、
また近いうちにお店に行こうと思います。

次は、ローストビーフ以外の肉寿司や
冷麺やラーメン、カレーなどの麺・ご飯ものも食べたいし、
スープも飲みたい。。。
とメニューを見ながらすでに脳内で注文し過ぎでした。笑

そうなんです。
なんといっても種類が豊富なので、
一度では食べきれないためリピートしたくなるのです!

「肉匠坂井 富山黒瀬店」は、
今日、6月27日(木)に富山市黒瀬1丁目にオープンします。
ぜひお出かけください♪

***

肉匠坂井 富山黒瀬店

住所:富山市黒瀬1丁目3−2

電話:076・461・5529

営業時間:月〜金   17:00〜24:00
     土・日・祝 16:00〜24:00

◎肉匠坂井のサイトは コチラ

公式サイトにはお肉のこだわりやメニューなどを見ることができます。

yukikotajima 11:21 am

ライフ

2019年6月26日

あなたは賃貸アパートに住んだことはありますか?
住んだことがある方は、同じアパートの他の住人との交流はありましたか?

今日ご紹介する小説は、アパートが舞台の物語、
小野寺史宜(おのでら・ふみのり)さんの『ライフ(ポプラ社)』です。

主人公は、アルバイトを掛け持ちしながら
独り暮らしを続けている井川幹太、通称かんちゃん27歳です。

かんちゃんは、大学時代から8年半、同じアパートに住み続けています。

大学卒業後は、就職したもののパワハラ上司に耐えられず2年で辞め、
その後、別の会社に就職するものの、こちらもすぐに辞めてしまいます。

今はコンビニと結婚式の代理出席のアルバイトをしています。
真面目にアルバイトをし、休みの日は一人で散歩をしたり
喫茶店に行ってコーヒーを飲みながら本を読んだりして
毎日ストレスなく気楽に生きています。

ところが、ある男性がかんちゃんの住む部屋の真上に
引っ越してきてから生活が一変します。

かんちゃんが「がさつくん」と呼ぶその男性は、音がうるさいのです。
ガンガンドンドン、歩く音もモノを置く音もとにかく大きく、
いつか注意をしたいと思いながら言えない日々が続いていきます。

そんなある日、ひょんなことから
「がさつくん」と望まぬ付き合いが始まってしまいます。

ちょっと挨拶するだけではなく、付き合いが始まってしまうのです。
例えば、一緒にご飯を食べたり、
がさつくんの子どもの面倒まで見る羽目になったり。

気付けばわりと仲良くなってしまうのですが、
相変わらず部屋の騒音は減りません。

でも、がさつくんの部屋に行くようになり、
騒音の原因が何であるかはわかるようになります。
その結果、知り合う前とは感じ方は変わって、苦痛が少しだけ緩和されます。

でも、まあいっかと思っているわけではなく
いつかは注意したいと思っているのですが、
仲良くなって逆に言いづらくなってしまったのです。

また、がさつくんとの交流が始まってから
かんちゃんは不思議と近所の知り合いが増えていきます。

誰にも頼らず、ひとりで生きられればいい、と思っていたかんちゃんですが、
彼らと交流する中で自分の心の奥にあったある思いに気づきます。

さて、かんちゃんの人生はどこに向かっていくのでしょうか。
そして、騒音問題は…?
この続きは本のページをめくってください!

***

とても面白い小説でした。

私もこれまでずっと賃貸物件に住んでいますので、
他の住人の皆さんとの距離感や騒音問題には大いに共感。
近所の方となんとなく知り合いになる、というのもわかるなーと。

また、この物語には普通の人たちばかり登場しますので、
小説を読んでいというより、誰か友人の話を聞いているかのようでもありました。

普通と言えば、かんちゃんの友人の女性がこんなことを言っています。

「事故に巻き込まれそうになった時、
自分がいつ亡くなるかわからないから、やりたいことをやろう!
と思ったのに、やりたいことが思い浮かばず、笑ってしまった」と。

結局、この女性は、あることをきっかけに、
やりたいことが特別なことである必要はないと気付くのですが、
そうなんですよね。

やりたいことって、人によって様々でいいはずなのに、
なぜか「特別なこと」を考えてしまいがちなんですよね。

例えば、死ぬまでに海外の名所を訪れたい人もいれば、
家でジャンクフードが食べたい人もいるわけです。

かんちゃんいわく、
私たちは「前向き成長信仰にとらわれている」のだとか。

たしかにそうかも。
あなたはどうですか?
ちゃんと心に正直に生きていますか?
それとも前向き成長信仰にとらわれているでしょうか。

梅雨で心がモヤモヤしがちな時期です。
なんかすっきりしない方は、是非この本を読んでみては?

yukikotajima 11:49 am

第2回KEIRIN女子会報告

2019年6月24日

昨日は、富山競輪場で第2回KEIRIN女子会が行われました。
私は第1回に引き続き司会でした。

◎第1回のレポートは コチラ

ラジオを聞いて参加された方が多く、嬉しかったです。
ありがとうございました。

KEIRIN女子会は、富山の競輪選手、宮越孝治選手プロデュースのイベントです。
写真右上の方が宮越選手です。

 

まず、舟橋村のお※食堂オーナー中野小百合さんによるワークショップ
『お※食堂のカラダもココロもよろこぶお弁当教室』から行われました。

中野さんのお話を聞きながら
「カラダは食べた物で出来ている」
ということにあらためて気付かされました。
これからは、調味料を選ぶ時に裏の表示を見ることを習慣にしていきます!

ワークショップのあとは、お※食堂ののり弁を頂き、午後は競輪タイム。

競輪ティーチャー、いくおちゃんのわかりやすい競輪解説を聞きながら
実際に競輪を生で観戦!

この日の決勝には、女子会をプロデュースした宮越選手が登場したのですが、
なんとゴール直前に勝利し優勝されました!
女子会の参加者からも「キャー」という悲鳴が。笑
多いに盛り上がりました。

こちらは優勝後の宮越選手です。

優勝、おめでとうございます!

また、今回の女子会は、富山のイケメン2トップの
松崎貴久選手と竹澤浩司選手の現役競輪選手のお二人が
ゲストとしてイベントを盛り上げてくださいました。
ありがとうございました。
写真左がタッキーこと竹澤選手、右がザッキーこと松崎選手です。

そうそう!
お二人ともトップクラスのS級の選手なんですよー。
イケメンなのはもちろん、競輪選手としても大活躍です。
これからもがんばってくださいね。応援しています♪

次回の女子会は、7月27日(土)に開催予定です。
詳しくは、後日、富山競輪場のHPにアップされるそうですので、
ぜひご参加ください。

◎富山競輪場のサイトは コチラ

yukikotajima 5:05 pm

百花

2019年6月19日

最近、お笑いシネマライブやアイスショー、ミュージカルなどを
立て続けに見てきました。

これらの報告は私の個人ブログ「続・ゆきれぽ」にアップしましたので、
よかったらお読みください。

***

さて、先日、認知症の母親を介護するアラフォー女性の物語
『ことことこーこ/阿川佐和子(角川書店)』
をご紹介しました。

認知症と言えば、現在公開中の映画『長いお別れ』も同じテーマです。

個人的な話をすると、
先日見たドキュメンタリー映画『徘徊 ママリン87歳の夏』
も認知症になった87歳のお母様との生活を追った作品でした。

ここのところ、認知症がテーマの作品が増えています。

今日のキノコレ(grace内コーナー 13時45分頃オンエアー)
で紀伊國屋書店富山店の奥野さんからご紹介いただく本も
認知症がテーマの小説です。

『百花/川村元気(文藝春秋)』

◎奥野さんの紹介文は コチラ

川村元気さんというと、
『電車男』『モテキ』『おおかみこどもの雨と雪』『君の名は。』
などの映画を製作してきた映画プロデューサーです。

また小説家としても活躍し、
映画化もされた『億男』や『世界から猫が消えたなら』などを執筆されています。

そんな川村さんの最新作です。
今回、認知症をテーマにしたのは、
川村さんのお婆さまが認知症になったことがきっかけで、
ご自身のエピソードもそのまま小説の中に登場しているそうです。

小説では主人公の男性の母親が認知症になっていく様が描かれています。

最近、認知症を扱った作品に触れる機会が多いのですが、
共通しているのは、皆、悩みながらも優しさに満ちているということ。

『百花』も優しい物語でした。

また今回は自分の「記憶」について考えさせられました。
私がこうだったに違いないと思っている過去の記憶は
いつの間にか私の頭の中で変化していっているのかもしれないなと思って
ためしに母に電話で確認したら、
案の定、私の記憶は事実と異なっていました。

いつ、どのタイミングで書き換えられてしまったのだろう…。
子どもの頃の記憶って結構曖昧なのかもな。

時々親と自分が子どもの頃の話をして、
記憶の修正をしてみるのもいいかもなと思いました。

あなたは過去の記憶に自信はありますか?

また、この物語は「認知症」だけの物語ではありません。
母と子の過去のある事件や
主人公が働くレコード会社での仕事についても描かれており
「お仕事小説」としての一面もあり、
ラジオの仕事をしている私としては音楽業界の裏側のお話も興味深かったです。

yukikotajima 11:40 am

6月23日(日)に第2回KEIRIN女子会を開催します!

2019年6月14日

こんにちは、田島悠紀子です。

6月23日(日)に富山競輪場で
「第2回KEIRIN女子会 in TOYAMA(お弁当編)」
が開催されます。

MCは今回も私、田島悠紀子です。
 
4月に続いて2回目の女子会です。

◎前回の女子会のレポートは コチラ

KEIRIN女子会では競輪観戦や地元選手のトークショーなど、
様々な角度から競輪の魅力に触れることができます。

また、競輪教室もありますので競輪初心者の方でもOK!

今回の女子会のゲストは、
地元富山の松崎貴久選手と竹澤浩司選手です。
さわやかで気さくなお二人です。
イケメン選手と共に楽しい時間を過ごしましょう。

◎選手情報は コチラ

また、今回は、ワークショップ 
「お※食堂のカラダもココロもよろこぶお弁当教室」
も行われます。

カラフルで、味覚はもちろん視覚からも楽しめるお弁当「のり弁」の作り方を
舟橋村の『お※食堂』のオーナー中野小百合さんが紹介してくださいます。
(参加者の皆さんがお弁当を作るわけではありません)

参加費は、『お※食堂』のランチボックスに飲み放題のドリンクが付いて
お一人1,500円です。

それから!
女子会という名前がついていますが、
男性も女性と一緒なら参加できますよー。
ご夫婦、お友達同士、親子でぜひご参加くださいね。

また、女性はお一人での参加もOKです。

ぜひお気軽にご参加くださいね。

締め切りは、6月21日(金)18:00まで!
先着順ですので、お早めに〜。
 
◎詳細&申込は コチラ

yukikotajima 4:13 pm

あなたの右手は蜂蜜の香り

2019年6月12日

あなたは「思い込み」をよくするほうですか?

私は仕事上、「思い込み」をしないように心がけています。
というのもミスのほとんどは、この「思い込み」が原因であることが多いからです。

あなたも「私は○○だと思っていたのですが…」
なんて言い訳をしたことはありませんか?

でも。
私は仕事をする上では思い込みをしないよう意識をしているけれど、
普段はどうかと聞かれたら、思い込みだらけかもなあ。。。

相手の気持ちを考えて行動する時、
それが当たっていればいいけれど、
全く見当はずれなこともありますよね。
例えば、良かれと思ってやったことが裏目に出るような。
でも、相手が本当に望んでいたことなら、きっと喜んでもらえますよね。
相手の気持ちをちゃんと理解できているのか、
それとも独りよがりな思い込みなのか。
それによって相手の反応は大きく異なります。

***

今日ご紹介する小説はこちら。

『あなたの右手はハチミツの香り/片岡翔(新潮社)』

本の表紙には、傘をさして立っている熊のイラストが描かれています。
一見、外国の本かな?と思えるようなシンプルな装丁です。

私が今回なぜこの本を選んだのかと言うと、
今がちょうど雨の季節だからです。

傘をさしている熊のイラストに
主人公の名前が「雨子(あめこ)」で、
おお、この本こそこの季節にぴったりではないか!
と思い、読んでみることにしました。

主人公の雨子は「思い込み」を嫌う女の子です。
知らないことは何でも知りたいと思い、
どんなことでも「どうして?」と聞きます。

例えば、小学三年生のある日、北海道に住んでいる雨子は、
ヒグマが出たことを知って、その熊を見に行きたいと思います。

というのも、みんな熊を恐れているのに、
アニメやぬいぐるみになっていて人気があるのは不思議だと思ったからです。
だから自分の目で熊が怖いのか、かわいいのか確かめたいと。

そして、熊に会いに行くのですが…。

この雨子の行動がきっかけで
ある小熊が動物園に入れられてしまいます。

そのことを自分のせいだと思った雨子は、小熊を救うために生きることにします。
突然、ヒグマの飼育員になるために真面目に勉強をしたり、
動物の世話をするボランティアを始めたりします。

果たして雨子は小熊を救い出すことはできるのか。
そもそも小熊は本当にそれを望んでいるのか。

動物にとっての本当に幸せとはどういうことなのでしょう?

動物園にいれば、いつでも餌がもらえるし、
もし病気になってもすぐに獣医さんに診てもらえます。
でも、ずっと狭い檻の中で暮らさなければいけません。
だからといって動物園で暮らしてきた動物が
ちゃんと自然の中で生きていけるかどうかはわかりません。

さて、雨子はどんな結論を出すのでしょうか。
気になる方はぜひ本のページをめくってみてください。

***

そうそう、このお話は小熊と雨子の物語だけど、
親や幼馴染の男の子や雨子が心を開く女性なども登場し、
彼らとの関係も描かれていきます。
特に幼馴染の男の子とのやり取りが初々しくてかわいいんです!

本の帯には「心がぽうっとあたたまる」とありますが、
私はどちらからというと、ドキドキがずっと続いていたかな。色々な意味で。
ドキドキして、涙して、またドキドキして。
様々なドキドキが味わえた一冊でした。

雨の季節にオススメの作品です。
雨音を聞きながら読んでみては?

yukikotajima 11:53 am

彼女たちの場合は

2019年6月5日

10代の頃、親に内緒でこっそりどこかに出かけたことはありますか?

ちょっとそこまでとか、ほんのわずかな時間ならある、
という方はいらっしゃるかもしれませんが、
置手紙だけ残して旅に出たことのある方は滅多にいないのでは?

今日のキノコレ(grace内コーナー13時45分頃オンエアー)は、
紀伊國屋書店富山店の奥野さんから
江國香織さんの新作『彼女たちの場合は(集英社)』
をご紹介いただきます。

◎奥野さんの紹介文は コチラ

奥野さんが丁寧にこの本について説明していますので、
本を読む前にチェックしてみてください。

***

私もこの本を読みましたので、軽く感想を。

主人公は、14歳の礼那(れいな)のと17歳の逸佳(いつか)です。
二人はニューヨークの郊外に住むいとこ同士です。

逸佳の両親は日本に住んでおり、
彼女だけ礼那の家族とともに暮らしています。
逸佳は日本の高校を自主退学したのち、アメリカにやってきたのでした。

ある日、二人の少女は“アメリカを見る”旅に出ます。

親にはもちろん内緒で。
といっても、ちゃんと「旅に出ます」と書置きはしますが。
それも「家出ではないので心配しないでね」と。

行先は様々です。
わりと行き当たりばったりで、
その時の気分で決めていきます。

本を読みながら、私も10代に戻って一緒に旅をしている気分でした。

無知でピュアゆえの危なっかしさといったら!
ハラハラドキドキの連続でした。

でも、自分の10代の頃を思い出しながら
彼女たちと一緒になって楽しんでいると
一気に現実に戻されます。

というのも、この物語は、少女たちだけでなく
彼女たちの親目線の物語も同時に進んでいくのです。

親が登場すると一気に現実モードになります。

同じ親と言っても考え方はそれぞれです。
17歳の逸佳の父親は、自分自身が旅慣れしているため
娘を心配しつつも心の中では応援しています。
一方、14歳の礼那の父親は気が気でなく、母親に当たるほどです。

大人の皆さんの中には、お子さん目線よりも
親目線でこの物語を読まれる方もいらっしゃるかもしれません。

私には子どもはいませんが年齢的には親世代なので、
もし自分が親だったら、何を思い、どう対応していくのかしら?
と考えずにはいられませんでした。

その一方で10代の少女たちの気持ちもわかりました。
若いってこういうことだよなーと
彼女たちに過去の自分を重ねてみたりもしました。

少女たちが出会った30代の男性がこんなことを言います。

「大人はふつう、こんなふうに誰かに気持ちをひらいたりしない。
 きみたちはよく笑う。思ったことをはっきり言葉で伝え合うし」

まさにそれ!
10代の頃は、よく笑ったし、何でもよく喋ってましたもん。
今はなんだかんだで空気を読んじゃうもんなー。
ま、それが大人になるということなのかもしれませんが。

また、14歳の礼那は旅の間、どうでもいいことを書き留めていきます。
その理由は、大事なことは覚えているけれど、
そうじゃないことは忘れちゃうから、だそうです。
実はそっちのほうが大事だと。
礼那は旅の思い出を全て忘れたくないと思っているのでした。

私も10代の頃はそうだったかもなあと懐かしく感じました。

今はもう忘れる一方です。
毎日、日記じゃなくても
単語だけでもいいから記録していくのはありかもな。
大事なことも些細なことも。

『彼女たちの場合は』は、
旅気分が味わえるのはもちろん、10代の頃のまっすぐな思いや
待たされる親の気持ちもわかる
色々な意味で読み応えのある一冊でした。

さて、彼女たちの旅はどこに向かっていくのでしょうか。
そして、親たちはこの状況をどう受け入れていくのか。。。

ぜひお読みください♪

ああ、私もアメリカを旅したいなー。
でもその前に英語を勉強しなきゃ…
と言い訳しているところが、ダメな大人の典型だわね。(笑)

yukikotajima 11:16 am

ことことこーこ

2019年5月29日

今このブログをお読みの方の中には、
現在、親御さんの介護をしている方や
今はしていないけれど以前していたという方も
いらっしゃるかもしれません。

今日は、認知症の母親を介護するアラフォー女性の物語をご紹介します。

『ことことこーこ/阿川佐和子(角川書店)』



この本は、去年秋に発売されましたので
すでにお読みの方もいらっしゃるのでは?
そんな方は是非grace宛に感想をお寄せください。

私がこの本を初めて見たのは書店の店頭でした。
大きく取り上げられていたこともあり、気にはなっていたものの
私自身、その当時バタバタしていて心に余裕が無く
「介護=大変」というイメージがあり、
読書の時間まで大変な思いをするのは嫌だ…と読むのを避けていました。

でも、先日書店でまたこの本が目に飛び込んできたため、
今度は手に取って、まず帯を読んでみました。

そこには「笑いと希望の介護小説!」とありました。

介護小説に笑いと希望?と思ったものの、
著者はあの、明るい阿川佐和子さんだし
辛く暗いだけの小説ではないのかもしれないと読んでみることにしました。

ちなみに、読んだのは昨夜なのですが…
泣いて、泣いて、泣きすぎて、昨夜は目が思いっきり腫れていました。

ちなみに、いい涙ですよ。

***

『ことことこーこ』は、去年秋の発売以来、よく売れているそうです。

タイトルだけでは何の話かわかりませんよね。
本のカバーにはスプーンやフォークなどのイラストが描かれていますので、
料理にまつわる小説かな?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
それは半分合っています。料理もたくさん出てきますから。

タイトルの「ことことこーこ」は、主人公とそのお母さんの名前です。
琴子はお母さんで、香子は娘です。

香子は、38歳の女性です。
結婚10年で離婚し実家に戻り、
フードコーディネーターとして新たな人生を歩み出そうとしたものの
なんと母に認知症の症状が現れはじめます。

始めたばかりの仕事を手放したくない。
でも、認知症の母を放っておくわけにはいかない。

結局、香子は仕事と介護を両立させようとするのですが…
という物語です。

***

この物語には、実際に認知症になった
阿川さんのお母様の介護の体験が盛り込まれているのだとか。

お父さんが突然「母さんは呆けた」と3回連呼したり
様々なことを忘れてしまう自分のことを「情けない」と綴った母のメモなどは、
実体験に基づくものなのだそうです。

このメモには涙。
お母さんは、自分が忘れっぽくなっていることをわかっているのですね。
他にもさまざまなメモが見つかるのですが、そのメモにも涙。
詳しくは本を読んでみてください。

同じことを何度も聞いてきたり、
ふらりとどこかに出かけたまま帰ってこなかったりと
認知症になったお母さんとの生活は正直大変です。

私も娘の立場で読んでいましたから
一緒に喜怒哀楽も疲労感も味わっていました。

でも、決して辛さだけを描いているのではありません。
くすっと笑えるシーンも多々あります。
だかといってバカにしているわけではないですよ。
なんといってもこの物語は、誰かを思いやる気持ちにあふれていますから。

今、まさに介護中の方も
そうではない方も是非読んでみてください。

小説としての面白さはもちろん、
「介護」への向き合い方も学べると思います。

それから、この本は読んでいるだけでお腹が減ります。

娘の香子はフードコーディネーターの仕事をしていますので、
美味しそうな料理がたくさん出てくるのです。
具体的な作り方も書かれていますので、実際にその通りに作ってみたくなります。

私が印象に残ったのは、「カレーは冷蔵庫のお掃除屋さん」という言葉。
残り物を入れれば入れるほど深みが出るんですって。
だから、ジャムも飲み残しのコーヒーも硬くなったチョコも入れていいと。

へええ!

心が豊かに、そして、おおらかになる一冊でした。 

yukikotajima 11:41 am

それでも空は青い

2019年5月22日

今日も青空が広がっていて爽やかですね。

あなたは今、どんな気分ですか?
今日の青空のように晴れ晴れとしていますか?
それとも心はどんよりくもり空、あるいは雨がしとしと降っているでしょうか。

青空の日は全員が爽やかな気分かと言ったら、そういうわけではありませんよね。

どんなに青空でも、辛かったり悲しかったりする日もあります。

今日ご紹介する本は、荻原浩(おぎわら・ひろし)さんの
『それでも空は青い<角川書店>』です。

タイトルに「それでも」とあります。
たとえあまりハッピーな気分でなかったとしても空が青い日は青いのです。

この本は7つのお話が収録された短編集です。
本の帯には「人づきあいに悩む背中をそっと押してくれる7つの物語」とあります。
また「読めば心が軽くなる」とも。

たしかにふわりと心が軽くなる作品もありましたし、
え、そういうオチなの?とびっくりしたものや
思わずニヤリと笑ってしまったものなど、
お話ごとに全然異なるスタイルなので
読んでいて全く飽きなかったですし、どのお話も大変面白かったです。

特に終わり方がいい!
お、そうきたか!というものばかりで。

短篇集なのでどのお話もさらりと読めてしまうけれど
しっかりその後も心に残るので、
できれば一気に一冊読んでしまうより
毎晩一話ずつ読んでいくのがいいかもしれません。

***

例えば、どんなお話が収録されているのかというと、
最初のお話は、高校時代に同じ野球部に所属していた二人の男性の物語です。

高校時代は同じようにプロ野球選手になりたいという夢を持っていた二人ですが、
一人はプロ野球選手になって、一人はなれなかった。

物語は、挫折したほうの男性目線で進んでいきます。

この短編集には野球のお話が多く登場します。
キャッチボールのシーンもよく出てきます。

野球以外のところでは、
昔気になっていた女子が出席するかも?と言う噂を聞いて
久しぶりに同窓会に出席した男性の物語や
結婚して半年が経った今、夫との会話が弾まずに悩んでいる女性の物語
などがあります。

新婚夫婦の二人の物語のタイトルは「あなたによく似た機械」です。
何を聞いても「うん」「いや」「ああ」しか言わない夫と
もっと会話を楽しみたいと思っていた妻が掃除中にねじを見つけ、
もしかしたら夫はロボットだったのかもしれないと思う、という物語です。
このお話のラストには涙。

天気予報を見ると、富山はしばらくいいお天気が続きそうです。
青空を心から「爽やかだ〜」と楽しめる人がいる一方で、逆の方もいますよね。
それこそ本のタイトルのように「それでも空は青い」と思ってしまう方が。
そんな方は、是非この本を読んでみてください。

本を読み終えた後は、青空の見え方が少し違って見えるかも。

yukikotajima 11:41 am