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ニューレッドアロー号

2022年2月24日

graceでは毎週木曜14時25分頃から「シン・トヤマ」をお届けしています。

富山の新スポット「新富山」や
富山に無くてはならない「芯富山」を紹介するコーナーです。

今日ご紹介するのは、富山地方鉄道で2月19日から運行が始まった
「ニューレッドアロー号」です。

ニューレッドアロー号は西武鉄道が1993年に導入した7両編成の特急列車で、
富山地鉄が2020年に購入し、3両編成に改造しました。

富山地鉄は旧型のレッドアロー号も譲り受けており、
このほど新旧のレッドアローがそろいました。

先日、報道向けの試乗会があり、私も乗ってきました。

乗ってまず感じたのは車内の広さです。

地鉄で通常使用している車両より横幅も高さもあるそうです。

さらに解放感を感じたのは、席に座って窓の外を見た時です。
一枚ガラスの窓は旧型に比べると1.5倍ほど大きいそうで、外の景色がよく見えました。

この日は直前まで雪が降っていたため素晴らしい景色が広がっており、
キラキラ輝く銀世界を独り占めしている気分でした。

窓枠が額縁のようです。

シートの座り心地もよく、足元も広いので快適でしたよ。

乗り心地も景色も抜群のこのニューレッドアロー号には、
新たに優先席や運賃箱が設けられました。

オリジナルグッズの販売機も設置され、
他ではなかなか手に入らないアイテムが販売されています。

例えば、レールを枕木に固定するのに使われた「ペンギンくぎ」「犬くぎ」
線路に敷いてあった「石」などがあり、どれも使い込まれた風合いが魅力です。

ちなみに、石は長年使っていると角が丸くなるため
30年〜50年に一度入れ替えているのだとか。
車両はもちろん、こういったアイテムもSDGsの取り組みの一つだそうです。

車両は今回7両から3両に改造されましたが、
電鉄富山駅側の2両は平成7年に、上市駅側の車両は平成5年に製造されたもので、
平成5年のほうは、もともと反対向きの車両だったそうです。
(私が指さしている車両です)
というのも当初使いたかった車両に出入り口が無く、これは不便!ということで、
出入口のある別編成の車両を連結させたのだとか。
ところが、この車両の向きが反対だったことから連結は大変な作業だったそうです。
(ちなみに連結後に富山に運んだそうです)

また、先頭の乗務員室は壁をくりぬいて窓をはめたほか、
車内にモニターカメラを設置しセキュリティ面の強化を図るなど、
様々な改造をしたことでより快適になったそうです。

ニューレッドアロー号は、2月中は一般公開を兼ねてダイヤが公表されています。
3月以降はどの時間に走るかはお楽しみに!だそうです。
ダイヤについては、富山地方鉄道のHPでご確認ください。

◎詳しくは コチラ

なお、西武鉄道時代は特急列車として親しまれていましたが、
地鉄では普通列車の場合、特急料金はかかりません。
(特急の場合は特急料金が必要です)

ニューレッドアロー号は、
西部鉄道時代、小江戸と言われた川越がブームの時に導入され
川越旅で利用された方も多かったようです。

都会を走っていた車両が今年からは自然豊かな富山を走ります。

これまでとは異なる線区を走る様子を見ることが、
ファンの皆さんにはたまらないそうです。

私は乗車はしましたが、まだ走る様子を外から見ていないので、
いつか見かけるのを楽しみにしています。

皆さんも富山を走るニューレッドアロー号にぜひ注目してみてください!

yukikotajima 10:07 am

『ウエスト・サイド・ストーリー』『わたしのウエストサイド物語』

2022年2月23日

あなたには繰り返し何度も見ているお気に入りの作品はありますか。

私は『ウエストサイド物語』です。

始めて見たのは高校生の時、友人の舞台でした。
音楽もダンスもストーリーも何もかもがかっこよくて
何だこの作品!と衝撃を受けました。

その直後1961年版の映画を見てさらにはまって、
これまでに何度も繰り返し見ています。
また、少年隊、宝塚歌劇、劇団四季などの舞台も見に行きました。

その『ウエストサイド物語』をスティーブン・スピルバーグ監督が映画化すると知り、
どれだけ楽しみにしていたことか。

2月11日の公開直後に見てまいりました。
スピルバーグ版の『ウエスト・サイド・ストーリー』も素晴らしかったです。

◎映画の公式サイトは コチラ

この作品は「ロミオとジュリエット」をモチーフにしたミュージカルで、
ブロードウェイで1957年に初演されました。
1961年に映画化され大ヒット!アカデミー賞では作品賞など10部門を受賞しました。
そしておよそ60年の時を経て、スピルバーグ監督が映画化しました。

物語の舞台は、多くの移民たちが暮らす
1950年代後半のニューヨークのウエスト・サイドです。
プエルトリコ系移民の若者たちのグループ「シャークス」と、
ヨーロッパ系移民の「ジェッツ」は激しく対立しています。
そんな中、ジェッツの元リーダーのトニーが
シャークスのリーダーの妹であるマリアと恋に落ち、
物語が動き出します。

この作品の何がいいって、私が一番好きなのは音楽です。
最初から最後までどの曲も本当にかっこいい!
スピルバーグ版でも、おなじみの音楽が聞こえてきただけで
思わず涙が出てきてしまったほどです。

また、最初の映像から前作を意識した作りになっていまして、
うわ、こうきたか!とスピルバーグ監督の1961年版への愛、リスペクトを感じました。

でも、1961年版とは違う驚きや感動ももちろんありました。
様々な角度から撮影していることで作品に躍動感がありました。
例えば、シャークスとジェッツが両端から集まるシーンは上から撮影し、
人より先に大勢の影を見せることでよりシャープに感じられましたし、
街なかで「アメリカ」を歌いながら踊るシーンは
華やかでダイナミックでいきいきとしていて、
去年見た「イン・ザ・ハイツ」を思い出しました。

1961年版は舞台からの映画化ということで舞台っぽさがありましたが、
今回は街全体を使って撮影されていたことで
物語がよりリアルなものとして感じられました。

また、登場人物たちの心情がわかりやすくなっていたり、
現代的な感覚が取り入れられていたりと
今の時代にアップデートされた作品になっていたのも印象に残りました。

1961年版でアニタを演じたリタ・モレノが
別の役で再び出演しているのも感動的でした。
リタ・モレノのアニタも本当にかっこいいので、
スピルバーグ版をご覧になった方は、ぜひ1961年版もご覧くださいね。

そして1961年版と言えば、映画を見た後に本屋さんに立ち寄りましたら、
ある本が目に飛び込んできまして、
映画を見た直後の興奮もあり、思わず手に取ってしまいました。

前置きがかなり長くなりました。(笑)
今日ご紹介する本は、こちらです。

『わたしのウエストサイド物語
/ジョージ・チャキリス 訳:戸田 奈津子(双葉社)』

1961年の『ウエストサイド物語』で
シャークスのリーダー「ベルナルド」を演じた
俳優のジョージ・チャキリスの自伝で、
字幕翻訳家の戸田奈津子さんが翻訳しています。
去年アメリカで発売され、大きな反響を読んだそうです。

ジョージ・チャキリスは、1961年版でベルナルドを演じ、
アカデミー賞で最優秀助演男優賞を受賞しました。

そんな彼が、映画やダンス、音楽を好きになったきっかけや
『ウエストサイド物語』にまつわる裏話のほか、
『ロシュフォールの恋人たち』といった
これまでの出演作について語った一冊です。

『ウエストサイド物語』に関して言えば、
もともと彼は、舞台版のロンドン公演では
「ジェッツ」のリーダー「リフ」を演じていたのですが、
映画では敵対するグループのリーダーをすることになります。
この本には当時の正直な心の内が綴られています。
そのほか、映画で最初に撮影したシーンや、今でも大事にしているあるアイテムの話、
最初は「ウエスト」ではなく「イーストサイド物語」だったエピソードなど、
ファンにはたまらない内容になっています。

「ウエストサイド物語」が大好きな方は、
このジョージ・チャキリスの自伝もぜひ読んでみてください。
そして、本を読んだ後は1961年版の映画もまたご覧になってみてください。
私はこれまでに何度も見ているのに、また新しい視点で見ることができ楽しめました。

yukikotajima 9:23 am

『黛家の兄弟』

2022年2月16日

17歳の頃と30歳の頃のご自身を比べると、どう変わりましたか?

10代の後半から30代前半は、人生の中でも変化が大きい時期ですよね。

私の場合は、群馬の高校から東京の大学へ進学し、
卒業後はFMとやまで局アナを10年つとめ、
フリーランスとして活動し始めたのが30代の前半です。

人によっては結婚、出産をする時期でもありますよね。
となりますと、色々な経験を経て、考え方が大きく変わる方もいるかもしれません。

私も17〜30歳は失敗も多く落ち込むことも多かったけれど、
様々なことを学んだ日々でもありました。
あなたはいかがでしょうか。

今日ご紹介する小説は、ひとりの武士の17歳の頃と30歳の頃が描かれた成長物語です。

『黛家(まゆずみけ)の兄弟/砂原浩太朗(講談社)』

著者の砂原さんは、ラジオでもご紹介した小説、
『高瀬庄左衛門御留書』が去年1月の直木賞の候補になりました。

◎私の本の紹介は コチラ

架空の藩「神山藩」で郡方を務める高瀬庄左衛門が主人公の物語で、
控えめながらも美しい文章が印象的な作品でした。

新作の『黛家の兄弟』は、「神山藩シリーズ」の第2弾です。
とはいえ、それぞれ主人公も年代も違っていて続き物ではありませんので、
第1弾を読んでいなくても問題なく楽しめます。

今回の主人公は、17歳の若い武士です。
本のタイトルにもなっている黛家は、神山藩で代々筆頭家老を務めています。
主人公は、黛家の三男の新三郎(しんざぶろう)です。
彼には2人の兄がいます。

長男の栄之丞(えいのじょう)は、すらりとしていてかっこいいものの、
ちょっと冷たい印象もあります。
次男の壮十郎(そうじゅうろう)は、喧嘩っ早く、自由な遊び人です。
そして、三男の新三郎は、道場仲間の圭蔵と穏やかな日々を過ごしています。

17歳の進三郎は人を好きになることもよくわからずにいるほど純朴でした。
ですが、そんな新三郎のもとに結婚の話がきます。
相手は子どもの頃から知る2つ年上の美女「りく」です。
進三郎は彼女のことを整いすぎていて苦手意識を持っています。
また、実はりくは長男の栄之丞のことが好きなのではないかと、ひそかに思っています。

ですが、りくの父親の所望ということもあり、大目付を務める黒沢家に婿入りします。
と同時に圭蔵も側仕えとして黒沢家に入ることになります。

すぐ上の兄からは「おまえは苦労知らずだから、大目付などつとまるのか」
と言われてしまうものの、進三郎は真面目に仕事に取り組みます。

そんなある日、大事件が起き、
神山藩で代々筆頭家老を務めていた黛家から、
次席家老の漆原へと筆頭家老の座が変わってしまいます。

進三郎は、理不尽な顛末に悔しさを感じつつも何もできず、
そんな自分自身を「未熟は悪でござる」と責めます。

そして、13年後。
30歳になった進三郎の物語が始まります。

この2部がすごい!驚きの連続でした。
ぜひ本のページをめくりながら驚いてほしいので詳しい感想を言うのを控えますが、
私だったら人間不信におちいりそうです。(笑)

でも、純朴だった新三郎はすっかり成長して、
ただまっすぐなだけの若者ではなくなっています。
心身共に強くなります。お酒もの飲めるようになるりますしね!

お酒と言えば、進三郎が好んで飲んでいる「天之河」というお酒があるのですが、
これがとても美味しそうで飲んでみたくなりました。

ちなみに前作『高瀬庄左衛門御留書』には、
美味しそうなお蕎麦が出てきまして、お蕎麦が食べたくなりました。(笑)

前作の時にも思いましたが、砂原さんの文章は私も登場人物たちと
同じものを見たり感じたりしているかのような気分になるのです。
そして、美しく品のある文章なので、読んでいるだけで心が整っていくかのようです。

また、読みやすいのも大きな特徴です。
時代小説は読みづらそうだから苦手と言う方でも
砂原さんの文章はすうっと頭に入ってきますので、きっと楽しめると思います。

それからミステリ好きの方もぜひ。
私も読みながら心の中で「えー!!!」と何度叫んだことか。

『黛家の兄弟』は、読書の様々な面白さがぎゅうっとつまった一冊でした。
面白かった!

そうそう、この「神山藩」シリーズは今後も続いていくそうですよー。
次作は来年発売予定だそうです。

yukikotajima 12:12 pm

『おんなの女房』

2022年2月9日

先週の土曜日は「気まぐれな朗読会」でした。
大雪の中お越しくださった皆さま、ありがとうございました。

FMとやまでは、3部のみ3月6日(日)18時から放送しますので、
ぜひお聞きください。

今回の朗読は登場人物が多くセリフも多かったので、
それぞれのキャラクターを想像しながら読むよう心がけました。

私は読書が好きで様々な本を読んでいますが、
ストーリーが面白く夢中になって文字を目で追ってしまう作品もあれば、
声に出して読みたくなる本もあります。

言葉選びが楽しかったり、表現が美しかったり、
語り口調だったり、文章のリズムが心地良かったりするとき、
私はつい声に出して読んでしまいます。

息遣いまで無理せず楽しく読める作品に出合うと、もう止まらなくなります。

今日ご紹介する小説は、まさにそんな本でした。
書いているというより、喋っていて、
1ページ目から声に出さずにはいられませんでした。

もはや本を読んでいるのか、お話を聞いているのかわからなくなるほどでした。
そして、目の前に登場人物が浮かび上がってきて、途中からは物語の世界にいました。
心地よい語り口だけでなく、色が見え、香りがし、温度も感じる作品でした。

今日ご紹介するのは、蝉谷めぐ実(せみたに・めぐみ)さんの
『おんなの女房(角川書店)』です。

蝉谷さんは、2020年に発売されたデビュー作『化け者心中』が、
「第11回小説 野性時代 新人賞」
「第10回日本歴史時代作家協会賞新人賞」
「第27回中山義秀文学賞」を受賞し、
デビュー作ながら文学賞三冠という快挙を成し遂げました。

デビュー作の『化け物心中』は歌舞伎ミステリで、
続々重版がかかるなど大きな反響を呼んだそうです。

新作の『おんなの女房』も歌舞伎がテーマになっています。
でも、前回の続編ではなく新しい物語です。
今回は、歌舞伎の「役者の女房」が主人公です。

しかも「女形(おんながた)」の女房です。
つまり本のタイトル『おんなの女房』とは、そういうことです。

物語の舞台は江戸後期の江戸です。
武家の娘・志乃(しの)は、歌舞伎を知らないままに役者のもとへ嫁ぎます。
夫となった燕弥(えんや)は、今大注目の女形です。

この燕弥は、家でも女性としてふるまいます。
それもその時に演じている役の女性のままに。

毎回役が変わるたびに別人になってしまう夫の前で
志乃は何が正解かわからずにいます。

でも、彼女は、父親の三歩後ろにいる母親を見習い、
自分も女の役目をきちんと果たしていこうと自分なりに夫を支えていきます。

たとえば、どう接していいかわからない時は、
「お姫様」と呼ぶようにしています。
少しでも彼自身が残っている時は嫌がるから。
その様子から、どれくらい役になりきっているかわかるそうです。

最初はそんな調子で物語が始まるので、
志乃ちゃん、だいぶ変わった人に嫁いでしまってかわいそう。
というか、夫の三歩後ろというのもなんか嫌だ!と私は思ってしまったのですが、
夫の顔色を伺うだけだった彼女も色々な人とのかかわりの中で、
「おんなの女房」として少しずつ成長していきます。

そして、志乃と燕弥は惹かれ合うことになるのですが、
この二人の恋物語がいい!

私は最初は志乃を応援していましたが、
気付けば志乃に自分を重ねながら読んでいましたので、
役者の女房の気分で一緒に喜んだり不安になったりしていました。

だからこそ最後は涙。

本を閉じたとき、あまりにも現実の世界が静かで、
一瞬わけがわからなったくらいに、作品の世界に没頭してしまいました。

それから、志乃以外にも役者の女房が二人出てきて
物語に華を添えるのではなく…かき乱します。(笑)

夫婦の物語が静かで緊張感があるからこそ、
女房達の激しさがいいアクセントになって物語をより面白いものにしています。

もうすぐバレンタイン。恋の季節ですね。
現代のラブストーリーもいいけれど、江戸の恋物語もいいものですよ。

今週末にでも一気読みしてみては。

yukikotajima 12:07 pm

『サクッとわかる ビジネス教養 行動経済学』

2022年2月2日

みなさんは、買い物をする時、本当に欲しいものだけを買えていますか?
なぜか買う予定のないものまで買ってしまうことはありませんか?
たとえば、レジの横に置いてある特価商品をカゴに入れてしまったり、
本当は洋服を1着だけ買うつもりだったのに2着で割引と言われて、
あわててもう1着買ってしまったりしたことはありませんか?

私は恥ずかしながら、よーーくあります。
まあ、ラジオをお聞きの方はすでにご存知かもしれませんが。(笑)

でも、私のような人は珍しくはないようです。

私たち人間は、無意識のうちに
何らかの情報や意図のもとに動かされているそうなんです!

今日は、そんな無駄遣いをしがちな皆さまにオススメの本をご紹介します。

『サクッとわかる ビジネス教養 行動経済学(新星出版社)』

本の監修は、東京大学の教授の阿部誠さん。
マーケティングの第一人者です。

「行動経済学」という言葉を聞いたことはありますか?
「経済学」ではなく「行動経済学」です。
「学」とついている時点で難しそうだからムリー!思ってしまいそうですが、
「行動経済学」は身近なものなので難しくありません。

行動経済学とは、人間が必ずしも合理的に行動しないことに着目し、
人間の心理的、感情的側面の現実に即した分析を行う経済学のことです。

これまでの伝統的な経済学では、
人間は常に合理的な選択をするものと定義されていましたが、
行動経済学は人間にはいい加減なところもあるよ!
という点に注目した新たな学問で、
経済学と心理学のハイブリッドと言われることもあるそうです。

そう、私たちは「いい加減」なんです!(笑)
ちなみにこの本には「ほどよく合理的」とあります。

この本は、実例をあげてイラストや図解で「行動経済学」を説明していますので、
自分だったらどういう行動を取るか想像しながら学ぶことができ、
楽しく、そしてとても分かりやすかったです!

例えば、同じ内容でも言い方や書き方が異なると、私たちの選択も変わるんですって。

ここで問題です。
AとBの説明では、どちらの商品を欲しいと思うでしょうか。

A 満足度90%
B 10人に1人は満足できない

実際には同じことを言っているのですが、
Aは好印象を、Bは不安を抱く人が多くなるそうです。

また、栄養ドリンクなどでよく見かける「タウリン1000mg」といった表記も
「1g」より「1000mg」のほうが多く感じられますよね。

同じことを言っていても表記が変わるだけで印象が異なります。

また、僅かな差で印象が大きく変わることもあります。
2000円と1980円では、20円しか違わないのに、
1980円のほうがとてもお得に感じられませんか?

これは、私たちの頭には「1000円台」という印象が
強くインプットされるからなんですって。

それから、私たちは2択より3択のほうか選びやすいそうです。
そして選ぶのは真ん中のものであることが多いのだとか。

たしかに保険の契約にしてもレストランのコースにしても3択って多いですよね。
そして、迷った時は真ん中を選びがちです。

実際、竹と梅だけだったメニューに高価な松が追加されたことで、
真ん中の竹を選択する人が増えるそうです。

つまり、私たち人間は主体的に選んでいるつもりでも
無意識のうちに何らかの情報や意図のもとに動かされているんですって。

でも、その意思決定のくせを知ることができれば、
お金の使い方を見直すことができます。
逆にビジネスシーンに活かすこともできます。
この本にはマーケティングの成功事例などものっています。

監修をされた阿部教授によると、

人間の持つ非合理な一面に着目した「行動経済学」は
消費行動に関わるすべての人に役立つ

そうです。

私は、「行動経済学」を知ることは「人間」を知ることでもあると思いました。

みんな実はあまり深く考えずに日々いろいろな選択をしていると思ったら、
ちょっとくらいいい加減なところがあっても、
ま、それが人間ってもんよ、と人に対しておおらかな気持ちになれそうだなと思って。

この本で言いたいことは、決してこんなことじゃないかもしれないけれど、
不寛容な時代だからこそ、ちょっとくらい間違えても、人間ってそんなもんなのよ、
と思える心の余裕も必要なのかもなあと。

でも、自分自身はなるべくなら間違えたくなーい!という方は、
ぜひこの本を読んで「行動経済学」を学んでみてください。

私は読んで良かったです。
今後、買い物をする際にはちょっと冷静になって
「行動経済学」を思い出そうと思います。

やはり学ぶって楽しいわ!
次はどんな学問の扉を叩いてみようかしら。

yukikotajima 11:05 am