ゆきれぽ

2026年9月30日

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『ギャルにひかれて寺マルシェ』

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ようやく暑さもおさまり、お出かけもしやすくなってきましたね。休みの日にはマルシェによく行っているという方もいるのでは。最近、色々なところでおこなわれていますしね。今日ご紹介する本もマルシェが舞台です。

『ギャルにひかれて寺マルシェ』
宮島未奈
株式会社KADOKAWA

宮島さんと言えば、2024年に本屋大賞を受賞したデビュー作『成瀬は天下を取りにいく』をはじめとした「成瀬あかり」シリーズでおなじみの人気作家さんです。

ラジオでは、これまでデビュー作のほか、『婚活マエストロ』『それいけ!平安部』も紹介しています。(※本のタイトルをクリックすると、私の紹介記事が読めます)

新刊の『ギャルにひかれて寺マルシェ』は、タイトルの通り、お寺でおこなわれているマルシェが舞台です。

物語は、亡くなった父親の酒屋を継いだ30歳の英介の視点で描かれます。ある日、彼のお店に保育園時代からの腐れ縁の光司がやってきたところから、物語がはじまります。光司は高校卒業とともに町を出たものの、ふらっと帰ってきては面倒事を持ち込むという、まるで『男はつらいよ』のフーテンの寅さんのような人で、今回もある相談をしにきたのでした。

それは、「子どものころに近所のお寺に埋めた高価なポケモンカードを掘り起こしたい」というものでした。今なら高く売れるはずだと。そこで、英介は偵察のため、寺で開かれている〈寺マルシェ〉に行ってみることに。そして、お寺の副住職で、中学まで一緒だった真実子を見て衝撃を受けます。かつては真面目な優等生だったのに、ギャルメイクで袈裟を着て〈まみたん法話〉として、みんなの前で話をしていたのです。

でも、見た目や喋り方はギャルとは言え、わかりやすく、ためになる彼女の法話は人気なのでした。そのことを知った光司は、ポケモンカード発掘計画に加えて、真実子を〈ギャル僧・まみたん〉として売り出して金儲けすることを思いつきます。そして、まみたんもノリノリで協力してくれるのですが、果たして計画はうまくいくのか。その行方は各自でお確かめください。

✳︎

大人になってからのお話も面白いけど、時折挟まれる子ども時代のしょうもない思い出も楽しくて、ずっとニヤニヤしながら読んでいました。また、本の帯に「読めばかならず元気がもらえる」とある通り、元気が出ました。

読む前は、ギャルのテンションについていけるかな?とほんの少し心配していたのですが、まみたんの法話が素晴らしくて、ついていけないどころか、夢中で耳を傾けてしまったほどだし、寅さんのような光司もなんだかんだで憎めないキャラで、今や私、彼のことが大好きです。なんなら彼が主役の物語も読んでみたいくらいです。スピンオフでもいいから読みたいな。

あなたもぜひ本の中の寺マルシェに出かけてみませんか。コーヒーを飲んで、カレーを食べて、まみたん法話を聞いて、他にもあれやこれやして(ここは本を読んでのお楽しみ!)、きっといい休日を過ごせると思いますよ。

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