2026年3月25日
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『生きる言葉』
まもなく新年度ですね。私が担当しているFMとやまの番組「ヨリミチトソラ」、「オッケイウィークエンド」は、新年度も続きます。また、このブログとヨリミチトソラ内の本紹介コーナー「ゆきれぽ」も継続しますので、引き続きお付き合いください。
ただ、変わらないと言っても、まもなく新年度ですので、アナウンサーとして一度初心に返ろうと、「言葉」に関する本を読んでみました。
『生きる言葉』
俵万智
新潮新書
俵万智さんは、『サラダ記念日』でおなじみの歌人です。1987年に出たこの歌集は、280万部のベストセラーとなり社会現象になりました。
今日ご紹介する『生きる言葉』は、歌集ではなく新書です。新書は中高年の男性読者が多いと言われますが、この本は女性や若い読者にも支持されているそうで、去年4月の発売からすでに19万部を突破しているのだとか。
私は帯に書かれた「言葉の力は、生きる力」に惹かれて読んでみたのですが、最初から最後まで「そうそう!」わかるー!」と共感の嵐でした。
また、私自身答えが出ずにモヤモヤしていたことに対して、俵さんはどう向き合っていったのかが書かれているので、読めば読むほど頭の中がクリアになっていきました。
✳︎
『生きる言葉』は、恋愛、子育て、ドラマ、歌会、SNS、AIといった様々なシーンでの言葉のつかい方を、歌人ならではの視点と体験から考察された一冊です。
俵さんは、「いまは言葉の時代」だと言います。
パソコンやスマホの登場で言葉に触れることが増えましたよね。それこそ毎日、友達とメッセージを送り合ったり、SNSの投稿を読んだりしている方もいると思います。
SNSにはいい面もたくさんありますが、ルールやマナーを無視した投稿など、さまざまな問題もおこっています。だからこそ、私たちが普通に使う書き言葉としての日本語の足腰を鍛えることが大事だと、俵さんは指摘します。そのためにどのようなトレーニングをすればいいのか。この本にはたくさんのヒントが載っていますので、いくつかピックアップしますね。
たとえば、大ヒットドラマ『愛の不時着』の主人公、俳優ヒョンビンが演じたリ・ジョンヒョクのセリフを例に挙げています。彼の言葉がなぜ心を掴むのか、分析しているのですが、どのセリフも確かに魅力的で、もう一度ドラマを見たくなってしまいました。彼はいったいどんな言葉を使っているのでしょう。
また、俵さんも叩かれた経験のあるSNSの攻撃的で最低なリプライ(返信)の分類から見る考察も大変面白かったです。読んだ後は心が軽くなりました。と同時に私自身が傷つける側にならないよう気をつけようとも思いました。ちなみに、この本は「SNS疲れの特効薬」とも言われているそうですよ。確かに効きます!
また、文末に「。」(句点)を付けることが威圧的に感じられるというマルハラについても言及されています。俵さんは、これはハラスメントというよりは、「シンプルな誤解」ではないかと指摘します。私も俵さんのおっしゃる通りだと思います。
身近な人との言葉のやり取りがうまくいかないのは、コミュニケーションが足りていないということでもあるのですよね。相手がどんな人かを理解しておらず、自分の基準だけで判断するからズレが生じてしまうのですよね。
とは言え、言葉のすれ違いはあります。俵さんは、自分の言葉が人にどう伝わるのかを見ることができるものがあると言います。それは何でしょう。
さて、俵さんは歌人ですので、AIで作った短歌についても考察しています。人間が短歌を作る意味についても触れているのですが、その答えが素晴らしく、私もAIの時代の今だからこそ、短歌を作ってみたいと思いました。
…で、まだ作れていないのですが。(笑)でもまずは作ろうとすることが大事なんですって。たしかに短歌を作りたいと思ってから、立ち止まって考えることは増えたように思います。
新年度を前にこの本を読めて本当に良かったです。あなたもいかが。
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プロフィール
田島 悠紀子
Tajima Yukiko
7月13日生まれ。群馬県出身。
B型。 -
担当番組
・富山ダイハツ オッケイウィークエンド
(毎週土曜 11:00~11:55)・ヨリミチトソラ
(毎週水曜・木曜 16:20~19:00) -
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