ゆきれぽ

2026年3月4日

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『サーキット・スイッチャー』

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今日は三月一週目の水曜日ですので、明文堂書店とのコラボ回です。いつもは明文堂書店 高岡射水店の書籍担当 野口さんのオススメ本をご紹介していますが、今日は北陸の書店員さんたちのオススメ本、第2回北陸文庫大賞グランプリ作品をご紹介します。

北陸文庫大賞は、北陸三県の書店員が書店の枠を超えて集まり、隠れた名作を選ぶという文学賞で、去年から始まりました。

すでに売れている本ではなく、もっと多くの人に届けたいと思う名作を、出版社が推薦した「文庫」の中から選んでいるというのがポイントなんだとか。つまり、出版社と書店員がタッグを組んで「眠れる秀作」を世に送り出しているということです。

一回目の去年は八重野統摩(やえの・とうま)さんの『ペンギンは空を見上げる』が選ばれました。

◎田島の本紹介は コチラ

今年は出版社23社が推薦した69作品から、グランプリと特別賞二作品が選ばれたそうです。

第2回北陸文庫大賞グランプリ作品はこちら。

『サーキット・スイッチャー』
安野貴博(あんの・たかひろ)
早川書房

特別賞はこの二作品です。

『市立ノアの方舟(いちりつのあのはこぶね)』
佐藤青南(さとう・せいなん)
祥伝社

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『俺たちの日常にはバッセンが足りない』
三羽省吾(みつば・しょうご)
双葉社

受賞おめでとうございます!

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グランプリ受賞作の著者である安野貴博さんは、先月の選挙で躍進した「チームみらい」の党首です。安野さんは、参議院議員、AIエンジニア、起業家、そしてSF作家と、多方面で活躍されています。

グランプリ受賞作の『サーキット・スイッチャー』は、2021年に第9回ハヤカワSFコンテストで優秀賞を受賞された、安野さんのデビュー作です。

まさにAIエンジニアの安野さんならではの物語で、舞台は完全自動運転の自動車が急速に普及した2029年の日本です。

物語は自動運転開発会社の社長、坂本が誘拐されるところから始まります。彼は日本の自動運転の発展に不可欠な存在なのですが、人とのコミュニケーションが苦手なことから、いつも自動運転の車内で一人で仕事をしています。ある日、その車内に突然謎の男が乗り込んできて、坂本を拘束します。そして動画配信を開始し、「坂本は殺人犯である」と宣言。さらに坂本の車が走る首都高の封鎖を要求し、応じなければ車内に仕掛けた爆弾が爆発すると脅します。

物語はカージャックされた坂本の視点だけでなく、警察や自動車メーカー、動画配信サイトの責任者など、様々な人物の視点が入れ替わりながら進んでいきます。

謎の男の目的とは。坂本を「殺人犯」と言う理由は。そもそも坂本を救う方法はあるのか…。

ここで、北陸三県の書店員を代表して、明文堂書店 高岡射水店 書籍担当 野口さんのコメントをご紹介します。

自動運転とトロッコ問題。最先端の近未来を描いたスピード感あふれるこの作品は、SF、ヒューマンドラマ、サスペンスなど、いろいろな要素盛りだくさんでお楽しみいただけます!北陸の本好き書店員の選んだ傑作を是非お読みください。

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たしかに様々な魅力が詰まっていて、疾走感や緊張感もあって、まるで映画を見ているかのようでもありました。その一方で、少し先の未来を描いたフィクションでありながらも他人事とは思えず、もし自分だったら…と考えずにはいられませんでした。この本が出た当時より、AIが急速に普及し始めた今だからこそ、より現実味が感じられたのだと思います。

安野さんもXで「まさに今こそ読むのにピッタリのタイミング」とおっしゃっていました。

『サーキット・スイッチャー』は、明文堂書店をはじめ北陸3県の120の書店に特設コーナーが設けられています。

明文堂書店 高岡射水店でも大きく展開されていました!

また、富山県内の明文堂書店全店「ヨリミチトソラ ゆきれぽコーナー」にもありますので、ぜひチェックしてみてね♪

◎明文堂書店のサイトは コチラ

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