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32,33 最近読んだ本

2011年6月22日

最近、というか、実はだいぶ前に読んだまま、
ブログにアップしていなかった本を2冊軽くご紹介。

■『お台場アイランドベイビー/伊与原新(いよはら・しん)』

著者の伊与原さんは、大阪生まれですが、
現在は、富山在住の作家さんです。

第30回横溝正史ミステリ大賞受賞作ということと、
富山在住の作家さんということで、去年、話題になりましたので、
既にお読みの方も多いかもしれませんね。

私は、5月に読んだのですが、
この本は、東日本大震災前と後では、
だいぶ印象が異なるかもしれません。

というのも、この本は、東京を襲った大地震の4年後という設定だからです。

どこかつくりもののお話とは思えず、
現実味を帯びた話として、今回の震災と重ねながら読んでしまいました。

今から4年後、小説のような世界に、
日本がなっていないことを心から願います。

・・・・・

■『阪急電車/有川 浩』

こちらは、graceの中でも、何度かご紹介していますので、
すっかり「ゆきれぽ」にも感想を載せているつもりでいました。

今、TOHOシネマズファボーレ富山では、映画も上映されていますね。
見に行きたいと思いつつ、実はまだ見ていません。
早く見に行かなきゃ。

こちらは、偶然、阪急電車に乗り合わせた乗客たちのそれぞれのストーリーが、
連作で紡がれています。

電車の中で、たまたま目の前に座った人のことを、
あれこれ勝手に「こんな人かな?」と想像したこと、ありませんか?
そんな欲求が満たされます。(笑)

さらに、この本は、読んだ後が気持ちいいのです。

って、本のことを思い出していたら、
ますます映画を見たくなってきたー。
今夜にでも行ってこようかしら。

yukikotajima 6:28 pm

『ゆっきーと行く!ハイ♪ハイ♪ハイキング♪VOL.2』

今日の番組でもお知らせしました通り、

『ゆっきーと行く!ハイ♪ハイ♪ハイキング♪VOL.2』

の開催が決定しました。

やった〜!

去年に続き、2回目の開催です。

去年も本当に楽しかったなあ。
今年も開催が決定して、一番喜んでいるのは、私自身かもしれません。(笑)

今回は、コースを変えて山を歩きます。
よかったら、一緒に清々しい山の空気を感じながら、山歩きをしませんか?

そして、ハイキングのあとは、バーベキュー♪
いい汗をかいた後のご飯の美味いことといったら!
あの美味しさは、ハイキングをした人にしかわかりません。
共に、美味しく頂きましょう。

ご参加、お待ちしています!!!

■詳細&申し込みはインフォメーションをチェック。
 ⇒ http://www.fmtoyama.co.jp/contents/info_959.html

今回、私は、こちらの格好で参加します。
今年もランプジャック掛尾店の北村さんのコーディネートです♪
haihai201150.jpg 

yukikotajima 5:44 pm

31 『錦繍』とコミック『花もて語れ』

梅雨の季節に何かしっとりと恋愛の本でも、と思って、
今日のユキコレ(13:45〜オンエアー)では、
紀伊國屋書店の書店員の皆さんが選んだ文庫
『紀選文庫(きせんぶんこ)』の中から、恋愛の本を1冊、ご紹介します。

宮本輝さんの『錦繍(きんしゅう)』です。
110622yukikore.jpg

昭和57年3月の作品。
つまり今から約30年前の本です。

当時ベストセラーになりましたので、
すでにお読みになっている大人の方も多いことと思います。

また、ラジオドラマや舞台化もされていますので、
そちらでご存知の方もいらっしゃるかもしれませんね。

ちなみに、私がこの本を読むのは初めてでしたが、
30年前とは思えないほどの鮮度を感じました。

『錦繍』は、元夫婦の往復書簡のみで構成された小説です。

ある事件のせいで愛し会いながらも離婚した2人が、
紅葉の美しい季節の蔵王のゴンドラ・リフトの中で、
偶然、10年ぶりに再会したことをきっかけに、手紙のやりとりが始まります。

なぜ、2人は別れることになったのか?
今、2人は、何を考え、どういう状況なのか?

そういった心の内が、丁寧な表現で綴られていきます。
言葉遣いがとても美しく、私はそれだけで、この本を好きになりました。

表現の美しい本に出会う度、私は、声に出して読みたくなるのですが、
この本は、読みたくなる、だけでなく、実際、声に出して読んでいました。

普段の喋りの練習にもいいなと思いました。
美しい表現、きれいな言葉づかいは、
普段から口にしていないと、
いざという時、出てこないものですしね。

そういった意味でも、勉強になる本でした。

また、今の時代、携帯メールの普及から、
絵文字が当たり前になっていますが、
絵文字でごまかされることなく、表現だけで伝わるということは、
なんて気持ちがいいんだと、実感した本でした。

丁寧な表現になると、冷たさを感じることもありますが、
巧い表現だと、冷たさは感じさせないのですね。

表現力をあげなければ、と強く感じた本でした。

手紙は、元夫婦のやりとりですが、
浮気をした男性ならではの言い訳が、
私自身、今まで様々なところで聞いてきた言葉とまるで同じで、
思わず、声に出して読んでわらってしまいました。

元奥さまに、浮気相手を褒めることを書いたり、
浮気を「男の本能」と開き直ったり…。

今の女性は昔に比べると強くなった、なんて言われるけれど、
いえいえ、そんなことはありません。
女性はずっと強いのです。

女性の心の強さ、たくましさこそ、本能かもしれないな、と思いました。

・・・・・

さて、『錦繍』を、思わず声に出して読んでしまった私ですが、
今日は、某コミックもご紹介しましょう。

それは、『花もて語れ』という朗読漫画です。

例えば、「クラムボンはわらったよ」でおなじみの
宮沢賢治さんの「やまなし」を朗読する時、
どうイメージして、声に出して読むのかが、
わかりやすいイラストともに表現されています。

朗読だからこそ、漫画で表現、というのは、とてもいいなと思いました。
これは、小説ではなく、漫画だからこそ成り立つものだなと。

こちらも、勉強になりました。

漫画を読み終えた後は、もちろん、
「やまなし」を声に出して何度も読んでしまいました。

黙読は黙読で楽しいけれど、
声に出して読むと、より理解できるような気がします。

今日はいいお天気ですが、夕方から天気はまた下り坂のようです。
雨の季節。
お家で、声を出しながら本を読んでみるのはいかがでしょう?

yukikotajima 12:11 pm