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雨の季節にオススメの本パート2(29・30・31)

2009年6月22日

今日は、3冊の本をご紹介します。

紀伊國屋書店の朝加さんから、
6月の1週目の「キノコレ」でご紹介いただいたのが、
鯨統一郎(くじら・とういちろう)さんの『邪馬台国はどこですか?』という本。
私も6月1日のブログに感想を書いていますが、本当に面白かった!

聖徳太子の正体は?邪馬台国はどこか?など、
気になる歴史を、斬新&独特な視点で論じています。
それも、ただ作者が、一方的に「こうだ!」と語っているのではなく、物語形式で、
とあるバーで、バーテンダーと歴史に詳しい3人のお客さんの
あわせて4人の登場人物が、熱く歴史談義を繰り広げています。
わかりやすい話言葉なので、そのまますいすいっと頭の中に話が入っていきます。

その『邪馬台国はどこですか?』の姉妹編が、
『新・世界の七不思議』という本です。

前作が日本史中心であったのに対し、今作は世界史が中心です。
ピラミッド、ナスカの地上絵など、気になる世界の七つの不思議が取り上げられています。

斬新な解釈で歴史を語る、フリーライターの宮田と、
歴史学者の早乙女静香の二人の熱い歴史バトルは、相変わらずで、
今作もかなり楽しめました。

さらに、バーなので、たくさんの飲み物や食べ物も登場します。
ちなみに、食べ物は、バーとは言えないくらいに豊富です。
カクテルの作り方、名前の由来、食材のうんちくなど、
歴史以外のプチ雑学も知ることができ、読んでいてわくわくします。

本を読んでいるというよりも、一緒にバーのカウンターに並んで、話を聞いている感覚です。
綺麗な色のカクテルでも飲みながら、読みたくなる本です。

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鯨さんの、この2冊を読んで、はまった方は、こちらもぜひ!
『九つの殺人メルヘン』です。
こちらも、先ほどご紹介した本と似ています。
舞台は、日本酒バー。
登場人物は、刑事と犯罪心理学者とバーのマスター。
そして、女子大生東子(はるこ)の4人です。

刑事が解決できずに頭を悩ませている事件の謎を、
東子が、とあるメルヘン(童話)を持ち出し、
事件を関連付け、解決する、というお話です。

赤ずきん、シンデレラ、白雪姫など、
誰もが知っている童話の真実などもわかり、
気づけば、また、本の世界に没頭している自分がいました。

一話完結なので、毎晩、一話ずつ読んでいってもいいかも。
読書が苦手な方にもオススメです。

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今日は、もう1冊ご紹介します。

紀伊國屋書店の朝加さんから、面白いので、是非!
とすすめられた本です。

笹本稜平(ささもと・りょうへい)さんの『時の渚』です。

元刑事で、今は私立探偵である茜沢(あかねざわ)は、
死期迫る老人から、35年前に生き別れになった息子を捜し出すよう依頼されます。

その中で、別のある事実を知ることになり…。

実は、読み始めてすぐ、なんとなく結末が想像できてしまい、
途中まで読んだところで、正直、飽きてしまったのです。
だから、茜沢が動けば動くほど、それが、とても遠回りしているように思えて、
ページをめくってもめくってもなかなか進まないような気がしてしまいました。

ところが、ところが、最後、泣いちゃいました。感動して。

この本を途中でやめなくて本当によかった。
とても面白かったです!
飽きた、と思ったのは最初だけで、
途中からは、自分でも驚くほど本の世界にのめりこんでいました。

私はすぐに答えを出したがる性格ゆえ、早とちりも多いのです。
深い愛に包まれたこのお話を途中でやめなくてよかった。
早とちりも、今回ばかりは、素敵な演出になったようです。
でも、日々の生活の中では、困りますが。

是非、雨降る夜にでも読んでみてください。
ただし、はまりすぎて、寝不足にご注意を!

yukikotajima 11:13 am