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13『英国王 給仕人に乾杯!』

2009年2月20日

今日は、ファボーレ東宝で、明日21日(土)に公開の映画
『英国王 給仕人に乾杯!』をご紹介します。

監督は、チェコ映画を代表する世界的な巨匠イジー・メンツェル氏。

ストーリーを簡単にご紹介すると・・・
舞台は、1963年頃、チェコスロヴァキアのプラハ。
監獄から出所したヤンが向かったのは、とある廃村。
彼が住み始めた廃屋には、たくさんのビールのジョッキがありました。

彼は、ビールを注いでお客に振舞う給仕人でした。
背は小さいけれど、夢は大きく、
彼の夢は、いつか百万長者になってホテルのオーナーになることでした。

青年期のヤンを振り返りながら、物語が進んでいきます。
「人間、いいこともあれば、嫌なこともある」
と思わせる彼の人生は、まさにその繰り返しでした。

そして彼の傍には、いつも美しい女性の姿が。
彼は、もてるんですね〜。
でも、一見、もてるタイプには見えないのですが。

同じ女性である私の予想ですが、
多分、女性たちは彼といると安心するんだと思います。
多くを語らず、時には、とてもお茶目な行動をするんですね。
そこに癒されるのではないかと。

はっきり言って、官能的なシーンも多いのですが、
そういうものだ、と思わせる強さがあり、
まるで絵画を見ているかのような感覚で、
「芸術」の1つとして、楽しませて頂きました。

それにしても出てくる女性が、皆、本当に美しくて、
同性である私も鼻の下がびよ〜んと伸びそうでした(笑)。

え、え〜っと。
さてさて、この映画は、とても軽やかでテンポがいい。
音楽、登場人物の動き、台詞、そして場面転換、
その全てが、とても気持ちいリズムを生み出しているのです。

そして、気持ちいいといったら、
ビールが注がれる様は、視覚的にも聴覚的にも刺激されます。
きっと、映画を見ながら一度はゴックンとノドがなることと思います。
ちなみに、チェコは、ビール王国なんだとか。
初めて知りました。

お金持ちのおじさまたちが、昼間からキレイな女性たちとビールを飲み、
わいわい騒ぐお話かと思いきや、
それだけではなく、悲しさや寂しさも感じられる映画でした。

人生は、いいことばかりでも悪いことばかりでもないし、
時には、理不尽なこともラッキーなことも起こる。
あぁ、これが人生なんだよな、と、冷静に心にふわっと浮かんできました。

まるで美術館で読書をしているかのような感覚の映画でした。

公開は、ファボーレ東宝で、明日21日(土)〜3月6日(金)までです。

yukikotajima 8:59 pm