ゆきれぽ

2026年1月7日

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『I』『N』

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あけましておめでとうございます。今年も「ヨリミチトソラ」毎週水曜18時32分頃からの「ゆきれぽ」では、このブログとの連動で本の紹介をしていきますので、どうぞお付き合いください。

今日は1月最初の水曜日ですので、明文堂書店とのコラボ回!高岡射水店の書籍担当 野口さんのオススメ本をご紹介します。

『I(アイ)』
道尾秀介
集英社

2011年に『月と蟹』で直木賞を受賞した人気作家、道尾秀介さんの新刊です。

『I』は今までに読んだことの無いタイプの小説でした。そもそも表紙から変わっています。著者の道尾秀介さんの名前が二つ書かれているのですが、ひとつは上下が逆転しているのです。とりあえず帯を下にした通常の状態で本を開いてみれば、中の文章も逆転していて、「え?どうやって読むの?」と思ったのですが、最初に道尾さんからのメッセージがありました。それによると、この小説は二つの章から成る物語で、読む順番は自由だと。ただし、どちらを先に読むかで結末が大きく変わるのだとか。「どちらかの順番で読むと多くの人が命を失い、別の順番で読むと生き残る」そうです。つまり、「殺すか、救うか」は、読む人次第というわけです。

この方はどちらの結末になったのでしょう。ここで、この本を大プッシュしている明文堂書店 高岡射水店 書籍担当 野口さんのコメントをご紹介しましょう。

どちらから読むかで結末が大きく変わる!もう読む前からドキドキでした。ちなみに私はバッドエンドでしたが、記憶を消してもう一度、違う方から読んだ後、違う景色が見えてきます。読後は誰かと語り合いたい!話題のミステリです。

✳︎

田島も野口さんと同じ結末でした。ただ、順番を変えたバージョンでも読みたいと思い、少し内容を忘れかけた一週間後に再読してみたところ、野口さんのおっしゃるとおり、1度目とは異なる景色が見えました。もはや別の物語でした。読む順番を変えただけで見え方が変わるってすごいです。

でもバッドエンドとなった1度目も最後までドキドキしながら楽しめましたので、結局どちらを先に読んでも、それぞれに違った面白さがあるように思います。

読む順番次第で結末が変わるなんて意味がわからない、と思われる方もいるかもしれませんが、これが変わるんですよ。私も読む前は、書かれていることは変わらないのに結末が変わるなんて信じられないと思いましたが、再読して「そういうことか」と気付いた時、衝撃を受けました。

ちなみに、二つの物語の内容は一切言わないことにします。と言うのも本のはじめに「内容を公開しないで」とあったので。こんな本紹介は初めてですが、これから読む人のことを考えると、これだけの情報で十分かなと。

まずは本を手に入れ、その後は二つの物語のうち、どちらから読むか決めてください。そして、もし違う順番でも読みたくなったら、内容を忘れた頃に再読するのがいいと思います。ぜひ2度楽しんでくださいね!

再読の前にこの本を読むのもいいかも。道尾さんの『N』(集英社文庫)です。

発売当時かなり話題になった本で、累計発行部数は35万部突破をしたそうですよ。
それなのに私は読んでいなかったので、今回『I』とあわせて読んでみました。

『N』は6つの物語で構成されているのですが、これまた読む順番は自由です。なんと読む人によって720通りの物語になるんですって。そして読む順番によって物語の印象が変わるそうです。私も最後まで読んでみて、確かにこれは読む順番次第で物語の見え方が変わると思いました。

また、『N』も1章おきに物語が上下逆転しています。しかも物語が6つもあるので、読み方によっては何度も本を回転させながら読むことになります。本を動かしながら次はどれを読もうかしらと悩む時間は、まるでゲームのようで楽しかったです。『N』もまたいつか順番を変えて読んでみたいな。

『I』も『N』もこれまでに味わったことの無い新感覚の読書体験でした。ほんと楽しかった!あなたも一味違った体験型の読書をしてみませんか。

『I』『N』ともに富山県内の明文堂書店全店「ヨリミチトソラ ゆきれぽコーナー」にありますので、ぜひチェックしてくださいね♪なお、『N』は文庫化されていますので、お求めやすくなっていますよ。

◎明文堂書店のサイトは コチラ

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