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北陸初 生誕120年 童謡詩人 金子みすゞ展

2023年3月29日

小さなお子さんのいらっしゃる親御さんは、
もしお子さんが転んでしまったら、どんな言葉をかけますか?

「痛くないよー」と言っていませんか?

実は「痛くないよ」より
「痛いね」と寄り添ってあげるのがいいのだとか。

他にも「頑張れ」と応援するより
「頑張ってるね」と言った方がいいそうです。

そう教えてくださったのは、
「金子みすゞ記念館」館長で、童謡詩人の矢崎節夫(やざき・せつお)さんです。

矢崎さんは、金子みすゞの埋もれていた遺稿を見つけ出し、
作品集の編集・出版に携わっていらっしゃる、
金子みすゞを世に送り出した方です。

その矢崎さんの講演会が、先週の土曜日に上市町の西田美術館で行われ、
私もお話を聞いてきました。

西田美術館では、先週の土曜日3月25日から、
大正から昭和初期にかけて活躍した童謡詩人
「金子みすゞ」の生誕120年を記念した企画展が行われています。

この企画展は、上市町新町制70周年と
西田美術館開館30年を記念して行われているのですが、
なんと北陸で初めての開催だそうです。

会場では、「金子みすゞ」の生涯と作品が、
貴重な資料や絵本原画とともに紹介されていまして、大変見応えがありました。

そして!

今日の18時30分過ぎからのヨリミチトソラ内コーナー「ゆきれぽ」では、
矢崎節夫さんのインタビューをお届けしますので、ぜひお聞きください。

※放送から1週間以内でしたらラジコののタイムフリーで聞けます。

先日の講演会で矢崎さんが
「みすゞの作品を読むと、自分中心だったまなざしがひっくり返される」
とおっしゃっていたのが印象に残りました。

みすゞは、例えば「大漁」と言う作品では、
イワシがたくさんとれて私たち人間は喜んでいるけれど、
海の中ではイワシのとむらいをするだろう、と言います。

また、「もくせい」という詩では、金木星の香りのする庭に、
門のところで風が中に入るかやめるか相談しているという内容です。
風がもし中に入ったら香りが消えてしまうから、中に入るかどうか悩んでいるのです。

また、みすゞは、「私とあなた」とは言いません。
「あなたと私」と言います。

これこそが「みすゞのまなざし」です。
ぜひ皆さんも展覧会で、みすゞのまなざしに触れてみてください。

「北陸初 生誕120年 童謡詩人 金子みすゞ展」は、
5月14日(日)まで、上市町の西田美術館で開催されています。
開館時間は9時30分から16時30分までで、休館日は月曜と火曜です。
詳しくは、西田美術館の公式サイトでご確認ください。

◎西田美術館の公式サイトは コチラ

yukikotajima 12:53 pm