
2009年4月13日
- #本
12『のぼうの城』
昨日は、2009年本屋大賞に選ばれた、湊かなえさんの『告白』をご紹介しましたが、
今日は、本屋大賞の2位に選ばれた、
和田竜(わだ・りょう)さんの『のぼうの城』をご紹介します。
すでに2007年に出ていますので、お読みになっている方も多いかもしれませんね。
時は乱世。
天下統一を目指す秀吉の軍勢が唯一、落とせない城がありました。
それは、周囲を湖で囲まれ、「浮城」と呼ばれていた「忍城(おしじょう)」です。
城主・成田長親(なりた・ながちか)は、
領民から「のぼう様」と呼ばれていました。
なぜ、のぼう様と呼ばれいるかは・・・本を読んでね!
この、のぼう様は、とても穏やかな性格で、
戦よりも農民の畑仕事を手伝うことが好きな男性です。
しかし、手伝うというよりも、何をするにも不器用なため、
毎回、農作業の邪魔をしているだけなのですが・・・。
もちろん、武士として戦うことなど、もってのほか。
そんなのぼう様が、亡き父に代わって、城代となり、
石田三成率いる2万の軍と戦うことになります。
しかし、長親の軍は、たった2千。
さて、どうする!?
といった感じのストーリーです。
小説の最初半分は、登場人物の紹介で、
残り半分が、石田軍vs長親軍の戦いを描いています。
半分も人物の紹介?と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、
それだけ、登場人物が多いということです。
最初は、覚えられなかったらどうしようと思いましたが、
一人一人の特徴を丁寧に描いているので、自然と頭に入っていきました。
私は、この本を読んで、
「人は見かけによらない。だからこそ、面白い!」
ということに、あらためて気付かされました。
私も、頭でわかっていても、ついつい忘れて、人を見かけで判断しているなぁと。
昨日ご紹介した、湊かなえさんの『告白』も、
この『のぼうの城』も、『人間』を描いていました。
全く異なるストーリーで、人間の描き方も全然違ったけれど、通ずるところもありました。
「人が何を考えているかは、その人の心しかわからない」という点で。
あ!でも、だから、人の気持ちなんて絶対に理解できない、ということではないですよ!
だからこそ、人の気持ちに、もっと敏感になった方がいいんじゃないかな、と思って。
自分の都合のいいように解釈したり、自分の気持ちばかりをおしつけるのではなく、
相手の気持ちをもっと考えたり、相手の気持ちにならなければいけないんじゃないかなと。
私も、すぐにカチン!ときてしまうのだけど、
これからは、イラッときたら、まずは、深呼吸して、そのカチンを飲み込んで、
冷静になってから、口に出すようにしようと思います。
のぼう様のように、穏やかにね♪
-
プロフィール
田島 悠紀子
Tajima Yukiko
7月13日生まれ。群馬県出身。
B型。 -
担当番組
・富山ダイハツ オッケイウィークエンド
(毎週土曜 11:00~11:55)・ヨリミチトソラ
(毎週水曜・木曜 16:20~19:00) -
最新の記事
-
テーマ
-
月別
2025年
2024年
2023年
2022年
2021年
2020年
2019年
2018年
2017年
2016年
2015年
2014年
2013年
2012年
2011年
2010年
2009年
2008年
2007年
2006年