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ヘヴンリー・ヘヴン

2008年11月2日

今日ご紹介するのは、メディアファクトリーから出ている、
沢木まひろさんの短編集『ヘヴンリー・ヘヴン』です。

本を手にしたとき、ずしっとくる重さがあって、
けっこう読み応えがありそうだな、と思ったのですが、
あっという間に1冊読み終えてしまいました。

20代後半〜30代後半の男女の9つの恋愛が描かれた短編集です。

女性が主人公のものもあったけれど、
どちらかというと男性が主人公の方が、私は印象に残りました。

好きな女性がいても、なかなかその思いを伝えられない。
でも、不器用ながらも、一生懸命、自分のペースで気持ちを伝えようとしているの。
そんな男子の姿に、あ〜、はがゆい!と思いながらも(笑)、
心がじんわり温かくなるのを感じました。
彼らの言動は、不器用だけど、とても素直でわかりやすいのです。
だから、女性の方も男性を疑うことなく静かに受け入れます。

快晴ではないけれど、穏やかな晴れ間。
読んだ後は、そんな気分でした。

ストーリーもフツーのテンションで、
登場人物も、皆、フツーの人々ということもあり、
まるで、友人の話を聞いているような感じでした。
人って誰かに話を聞いてもらうだけで、元気になったりしますよね?
おこがましいけど、なんか自分がその「誰か」になっているような気分でした。
皆、自分の話を私に聞いてもらいながら、悩みを解決していく。みたいなね。

あなたも、恋に悩むあの人の話に耳を傾けてみませんか?

yukikotajima 11:47 pm