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62 『BORN TO RUN』

2011年11月9日

突然ですが、「走ること」が趣味という方に質問です。

走ることによって、足が痛くなることはありませんか?

今、うん。とうなづいたあなたに是非読んでいただきたい本があります。

それは、全米20万人の走りを変えたと言われるベストセラー、

『BORN TO RUN 走るために生まれた  
 ウルトラランナーVS人類最強の“走る民族”
 /クリストファー・マクドゥーガル 著/近藤隆文 訳(NHK出版)
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です。

2010年に発売されており、
日本でもランナーたちを中心に話題になったようですので、
既にお読みの方もいらっしゃるかもしれませんね。

私は、行きつけの美容室で美容師さんに教えていただきました。
しかも興奮気味に。(笑)

本を手にした瞬間、ずしりとした重さを感じ、
お、これは読みごたえがありそうだ、
と、戦いを挑まれた気分で本のページをめくってみました。
思わず、走る前のストレッチのように首をごきごきまわしてみたり。(笑)

この本の出発点は、
著者の「どうして私の足は走ると痛むのか?」という疑問からでした。

その答えを探す中で、
彼は、世界で最も偉大な長距離ランナー、タラウマラ族に行きつきます。

現代社会と隔絶して暮らし、
メキシコの秘境をサンダルだけで24時間走り続ける、
それも笑顔で楽しそうに走る、
まさに「走る民族」、タラウマラ族。

著者は、タラウマラ族の走りの秘密を探るべく、
メキシコの秘境へと向かいます。

というのが、一つ目のお話。

この本は、3つの軸から成り立っています。

まず、いまご紹介した、タラウマラ族の走りの秘密を探る話。
次に、人間が「走る」ことについて、科学的に分析した話。
そして、タラウマラ族VS世界最速のウルトラランナーたちのレースの話。

の3つです。

メキシコの秘境をめぐる旅やレースの話は、
まるで映画を見ているかのような高揚感で、
行ったこともない秘境が目の前に広がっているような、
それこそ、私も共にトレイルランニングをしているような気分でした。

それに、登場人物たちが小説や映画に出てきそうな程、個性的なのです。

彼らが、どんな人間で、なぜウルトラランナーになったのか?
が、細かく描かれているので、親近感がわいてきて、
どんどん作品世界にはまっていきます。

気分だけは、私もウルトラランナーの一人です。

軽やかに笑顔で走る私。
あぁ、走るって気持ちいいっ!
と、想像だけでは、私は相当すごいランナーになっています。(笑)

そうなの。
この本を読むと、走りたくなる。
というか、走れるような気がしてくるのです。

ちなみに、読んでいる時、私は靴下をぬぎ、裸足になりました。
本に、裸足で走るのがいい、とあり、
単純な私は、裸足でしっかりと床(できれば芝生や土が理想でしたが…)
を感じたい!と思ってしまったのです。

なんて影響を受けやすいんだ・・・。(笑)

でも、なぜ裸足がいいのか?
その理由は、是非、この本を読んでみてください。

読みごたえがあるのも、
まるで自分自身も長距離を走っている気分が味わえるという点では、
ちょうどいい量かもしれません。

秋の夜長、あなたもメキシコの秘境を走る旅に出てみませんか?

yukikotajima 11:45 am