2011年1月17日
- #本
3.4 読書Day
今日も、雪、降っていますねえ。
昨日、金沢まで買い物に出かけようと思ったのですが、
朝、カーテンを開けて、断念しました。
出かけるのはやめて、そうだ!今日は、家で本でも読んでみよう、
ということで、昨日は徹底的に読書をしました。
まず、こちらは、辞書並みの厚さ、713ページもある
宮部みゆきさんの小説『小暮写眞館 』。
ある本好きの女性からお借りしました。
私の母と変わらない年齢の女性の方が、
「田島さん、この本は、本当にいいわよ。登場人物がみんな優しくて…」
と、貸して下さいました。
で。
早速、お借りした、その夜に読んでみたのですが、
ぶあつくて、読んでも読んでも先に進まない。
さらに、いきなり「心霊写真」が。
主人公がその「写真」を調べるところから物語がスタート。
こ、こわい。もしかして、だまされた?
でも、あの方は、そんなことをするはずはない…
と思いながらも、こわさが先行してしまい、しばらく読まずに(読めずに)いたのですが、
日中に読めば、こわくないのでは?という理由で、昨日は、朝から読んでみました。
涙。
いい本でした。
あたたかかった。
最後の方は、涙でメガネがくもりまくりでした。
本を貸して下さった方が、
目を閉じながら、「いい本よ」としみじみとおっしゃっていた意味がわかりました。
さて、軽く本の内容をご紹介しましょう。
主人公は、高校生の男の子、花ちゃん。
彼には8歳年下の弟ピカちゃんがいます。
このピカちゃんは、かわいいのー!ちょっと生意気で。(笑)
花ちゃんたちは、変わった趣味をお持ちの(!)両親の思いつきで、
今は使われていない町の写真館だった店舗兼住居に住むことになります。
もちろん営業はしません。店舗も住宅として使います。
ところが、写真館が再び営業を始めたと思った、ある女子高校生が、
ある不思議な写真を持ってきて、
「なぜそのような写真がとれてしまったのか調べて!」と強引にお願いしてきます。
写真のことはまったくわからない花ちゃんでしたが、写真を調べ始めることに…。
という感じで物語が進んでいきます。
心霊写真の謎の他にも、
花ちゃんたち家族の秘密が明らかになったり、
花ちゃんの恋のお話があったり、
個性派ぞろいのお友達とのやりとりがあったりと、
話題は尽きません。
最後は、700ページ以上もあったにも関わらず、
もう、この家族と離れなければならないのか、と思ったら、とても寂しく感じました。
富山は、今シーズン一番の大雪となっています。
外に出るのもちょっとなあ、という方、『小暮写眞館』を読んでみませんか?
かなり厚いので、少しずつ春まで読んでいくのもいいかもしれませんよ。
雪解けの頃、きっと、あなたの心もあたたかくなっているはずです。
・・・
さて、もう1冊は、こちらは、スピーディーにあっという間に読めます!
『盤上のアルファ/塩田武士(講談社)』
『小暮写眞館』のあたたかな余韻を引きずりつつ読んでみれば、
出てくるのは、性格の悪い男たち…。(笑)
性格が悪いがゆえに上司に嫌われ、
県警担当から将棋担当になってしまった新聞記者、秋葉。
職も金も住む場所も失った、プロ棋士を目指す男、真田。
そんなふたりの共通点は「将棋」。
小説は、まずは、彼らがどんな人物かが丁寧に描かれてから、
2人が出会い、そして、真田がプロを目指すまでの過程が一気に描かれます。
先ほどの話と違って、コチラは嫌な人たちがたくさん出てきます。(笑)
でも、救われないかと言えば、そうではありません。
関西が舞台なので、表現はきつくても、面白いのです。
テンポが非常にいいのも、読みやすい理由の1つかもしれません。
人は変われる。
この本を読んで一番感じたことです。
ちょっとめんどくさそうな男性二人が出会い、どう変わっていくのか?
「こんなことやってられっかよー!」
と、日常にたっぷり不満をお持ちのあなた、
とりあえず1杯の感覚で、とりあえず1冊、いかがでしょう?
『盤上のアルファ』は、今日の13:45頃〜の
grace内コーナー「キノコレ」でもご紹介します。
お楽しみに〜。
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プロフィール
田島 悠紀子
Tajima Yukiko
7月13日生まれ。群馬県出身。
B型。 -
担当番組
・富山ダイハツ オッケイウィークエンド
(毎週土曜 11:00~11:55)・ヨリミチトソラ
(毎週水曜・木曜 16:20~19:00) -
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