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サッカー関連本を2冊。33・34

2010年5月31日

昨夜、サッカー強化試合、日本対イングランドの試合が行われました。
残念ながら負けてしまいましたが、
でも、闘莉王のシュートや、GK川島の好セーブは、見ていてスカーッとしましたよね!

さて、ワールドカップ開催まであと少しですが、
ただワーワー勢いだけで楽しむのではなく、少し勉強をしてみようかな、と思いまして、
サッカー関連の本を2冊、読んでみました。
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まず1冊目は、リスナーさんからご紹介いただきました。

『日本人はなぜシュートを打たないのか?/湯浅健二(ゆあさ・けんじ)』

プロサッカーコーチの湯浅健二さんが、
ご自身のドイツでのサッカー留学時代のエピソードを軸に、
経験上から生み出したオリジナルのキーワードを用いながら、
わかりやすく、サッカーについて述べている本です。

客観的な傍観者としてではなく、
湯浅さん自身が「シュートを打たない日本人の代表」という立場でお話になっているため、
説得力があります。

例えば、
「不確実なサッカーだから最終的には自由にプレーせざるを得ない」
「勝負はボールがないところで決まる」
「クリエイティブなムダ走りが優れたサッカーのバックボーン」
など。

湯浅さんによると、
「サッカーは足を使うため、手を使う他の競技と比べると、不確実要素だらけ。
 そのため、ミスを恐れたり、守りに入ったりするのではなく、
 積極的にリスクにチャレンジしていかなければならない」のだとか。

確かにその通りだな、と、サッカーに詳しくない私が読んでも納得できる説明で、
とてもわかりやすく書かれていました。

そして、この本は、ビジネス書としても読まれているのだとか。
守りの姿勢に入ってしまいがちな日本人に、カツを入れる1冊でした。

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その次に読んだのは、最新本です。

『JAPANサッカーに明日(あす)はあるか/熊崎 敬(くまざき・たかし)』

世界のサッカーに通じたジャーナリストの熊崎さんによる日本サッカーの分析本です。
本の帯には「南アW杯は地獄への入り口?」とあります。
先ほどの本もそうですが、日本のサッカーを語ろうとすると、
後ろ向きなタイトルが多くなってしまうものなのでしょうか…。(苦笑)

でも、本の内容は、2冊とも「サッカー愛」に満ちていますよ!

さて、こちらの本は、5月10日に出たばかりのため、内容もかなり新しいです。
まるで雑誌のような情報の新しさ&読みやすさで、あっという間に読めちゃいます。

ベスト4の本当の意味での難しさ、日本らしいサッカーって?、
今年のワールド杯の日本戦の楽しみ方、Jリーグでもっとも出世した選手は誰か?
など、気になるキーワードが満載です。
そのほか、独断で選んだJリーグのベストイレブンなども載っています。

気持ちいいほど、熊崎ワールドが全開です。
そして、彼の文章には人間味があふれているのです。
サッカーをする「人」を描いています。
当たり前だけど、サッカーは「心を持つ人間」がやっているんだよな、ということに気付かされます。

また、なぜ日本人にガッツが無いのか。その理由も書かれていました。
熊崎さんによると、日本人は恵まれすぎているため、ガッツが生まれないのだそうです。
1人1個のボール、整った練習環境、キレイなユニフォーム、
そして、丁寧に教えてくれる指導者たち。

それに比べると、貧しい国では、
質の悪いボールをみんなで必死に奪い合い、
自分たちで考えながらサッカーをするため、
自然と身体でサッカーを覚えていく、のだそうです。

確かに、サッカー選手に限らず、私たち日本人は、
何もかも、欲しいものはわりと簡単に手に入りやすい環境にあるため、
何かを切望することが他の国に比べると少ないのかもしれません。

サッカーに興味のある方はもちろん、
日本のこと、世界のことに興味のある方、
また、何かに向かって闘っている人(頑張っている人)は、
是非、読んでみてください!

読み終えた後は、無性に何かに打ち込みたくなると思いますよ。

読む順番は、私が紹介した順で読んでください。
時間軸上、その方が流れがスムーズです。

yukikotajima 10:38 am