ゆきれぽ

2026年10月14日

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『にぎやかなひとり飲み』

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お酒がお好きな方にお聞きします。「ひとり飲み」はしますか。私はします。好きなのは、旅先でのひとり飲みです。お店の方におすすめを聞きながら注文するのも、お酒や料理を待つ間も、食べたり飲んだりするのと同じくらい好きな時間です。ああ、またひとり飲みをしに、旅に出かけたくなってきた。その時にはこの本を持っていこうと思います。

『にぎやかなひとり飲み』
武塙麻衣子(たけはな・まいこ)
大和書房

まずタイトルに心引かれ、次にレモンサワーらしきグラスと読み込まれた文庫のイラスト、それから〈『ワカコ酒』の著者・新久千映先生推薦〉と書かれた帯を見て、「これはきっと面白いに違いない」と、迷うことなく手に取りました。そうです。ジャケ買いです。そして私の直感は当たりました。面白かったです。

この本は、武塙さんの自由気ままなひとり飲みの日々が綴られた「ほろ酔いエッセイ集」です。本当に自由気ままで、夕方、空がいい色だったからと散歩に出たはずが、気付けば酒場の暖簾をくぐっていた、なんて具合です。一方で予約してお目当てのお店に行くこともあれば、家でひとり飲みをすることもあります。武塙さんは〈ひとり酒ほど気楽なものはない〉と言い、あちこちでお酒を楽しんでいます。

この本には、そんな武塙さんのひとり飲みの記録が一年分収録されています。季節ごとにわかれているのですが、春からではなく夏からはじまります。最近暑い日が続いていたこともあり、ひとつめのエッセイを読んですぐに、私も「冷たいものをごくごく飲みたい」と、冷蔵庫からビールを出して、まさに家でひとり飲みをしながら読んでいきました。この本をお酒を飲まずに読むのは無理です。(笑)

ちなみに、武塙さんが酒場でひとり飲みをする際の相棒は本だそうです。この本も酒の友にぴったりです。エッセイはどれも3ページ弱と短いのですが、共感したり、私の場合はどうかなあと考えたりしながら読めるので飽きません。それこそ酒場での「読書」についてのエッセイは面白かったです。本を読みながら、どのようにお酒を飲んで、つまみを食べるのかが事細かに綴られているのですが、リズミカルな文章で楽しく読めました。

また、どこのお店でもメニューにあれば必ず食べたいものについてのお話も興味深く読みました。武塙さんは「ちくわの磯辺揚げ」だそうですが、もしこの本をお店で読んでいたら、間違いなく私も「ちくわの磯辺揚げ」を注文していたと思います。ちなみに私が決まって注文するものは漬物です。あなたはいかがですか。

ところで、武塙さんは、さまざまなところでお酒を飲みます。ハンバーガーショップでも、公園でも、時には朝のファミレスでも。さすがに私は朝のファミレスでのひとり飲みは無いです。でも注文する料理とお酒の組み合わせが美味しそうなので、いつか真似してみたいかも。

真似したいと言えば、このエッセイには、実際に武塙さんが行ったお店の名前も書かれているので、同じお店に行って同じものを食べたくなるのです。おかげで行きたいお店だらけです。いつか、ひとり飲みツアーのために東京に行きたいくらいだわ。

とても楽しいほろ酔いエッセイでした。いい意味でさらりとした文章なので、気持ちよく読めました。まさにちょっとヨリミチしてどこかで軽く一杯飲んでいこうかな、くらいの気軽さで読めますよ。

そういえば!富山のホタルイカについてのエッセイもありました。ただ、武塙さんはまだ富山にいらっしゃったことは無いそうですが。ホタルイカと言ったら、私のおすすめは天ぷらです。揚げたてはよく冷えたビールに合います。口の中に広がる旨みと苦みが最高です。武塙さん、ぜひホタルイカシーズンの春にでも富山にお越しください。富山でのひとり飲みも楽しいですよ♪

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