ゆきれぽ

2026年9月2日

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『王国』

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今日は9月最初の「ゆきれぽ」ですので、明文堂書店とのコラボ回!高岡射水店の書籍担当 野口さんのオススメ本です。

『王国』
湊かなえ
マガジンハウス

湊かなえさんと言ったら、読んだ後にイヤな気持ちになるミステリ、「イヤミス」の女王として知られていますが、今回はイヤミスではありません。

ですが、読んでいる最中はずっと不穏でスッキリしませんでした。(笑)と言うのも、登場人物全員が何かを隠しているからです。

『王国』には、第一章から終章まであわせて10のお話が収録されています。それぞれの章のタイトルは人の名前で、その人物の語りで物語が紡がれていきます。

まず登場するのは、「朔也(さくや)」です。海を愛する母と海を守る仕事に就く父を見て育った朔也は、両親と同じく海を大事に思う青年へと成長し、母の地元の海辺の町でウェルネス・ツーリズムの会社「海の王国」を興します。しかし、その夢がようやく形になりかけた矢先、悲劇が起きてしまいます。

その後も、海を愛し守る9人の男性たちが登場します。みな若い男性たちですが、職業も海への関わり方も異なります。漁師もいれば、海上保安庁に就職した人や、海の生物を守るべく勉強中の大学院生もいます。

同じ出来事でも語る人が変われば見え方も変わるもので、語り手が変わるたびに怪しい人物も変わっていきました。また、9人全員が何かを隠していて、そのことについて、なかなか語ってくれないため、読めば読むほど真実が気になって、ページをめくるスピードがどんどん上がっていきました。

果たして悲劇の真相とは。9人の男たちはいったい何を隠しているのか。ぜひご自身でお確かめください。

ここで、この本を大プッシュしている明文堂書店 高岡射水店 書籍担当 野口さんのコメントをご紹介しましょう。

ミステリーの中にファンタジーがあるような、はたまたファンタジーの中にミステリーがあるような、湊かなえさんの新しい小説でした!
9人の海の騎士たちのつながりや証言から明かされる真相に頭の中がぐるぐるしました。
ぜひ本の中の「海の王国」におでかけください!

✳︎

そう、新しい小説なのです。もし著者の名前を伏せられていたら、私は湊さんの作品だとは気付かなかったかもしれません。

また、ミステリとして楽しめるだけでなく、地域創生の物語としても面白かったです。『王国』は、自分たちの愛する故郷の海を再生したいと奮闘する若者たちの物語でもあります。登場人物の若者たちが、それぞれの得意分野をいかしながら、「海を守る」というのがいいなあと。

また、湊さんによると、「推しメン」に会えるのも、この本の楽しみ方のひとつだそうですよ。たしかに9人それぞれ違った魅力があります。ちなみに私は、漁師の翔(しょう)が一番好きかな。ぜひ皆さんも推しメンを見つけてみてくださいね。野口さんの推しメンは誰だろう。今度聞いてみようっと。

『王国』は、富山県内の明文堂書店全店「ヨリミチトソラ ゆきれぽコーナー」にありますので、ぜひチェックしてくださいね。

◎明文堂書店の公式サイトは コチラ

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