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『汝、星のごとく』

2023年2月1日

毎週水曜18時30分ごろから放送している
「ゆきれぽ(『ヨリミチトソラ』内コーナー)」では、
このブログとの連動で、私がおすすめする本やアートの話題をお届けしています。

今月から毎月第一週の「ゆきれぽ」は、明文堂書店とのコラボで、
書店員さんのおすすめ本をご紹介していくことになりました。

さらに、富山県内の明文堂書店全店ゆきれぽコーナーが設置されます。

さっそく今日の午前中、明文堂書店 富山新庄経堂店に行って、
ゆきれぽコーナーを見つけてきました。

リスナーの皆さんもぜひお近くの明文堂書店で見つけてみてくださいね♪

◎明文堂書店のサイトは コチラ

さて、コラボ一回目の今日は、小説を心から愛する
明文堂書店 富山新庄経堂店 文芸書担当 野口さんのおすすめ本です。

『汝、星のごとく/凪良ゆう【講談社】』

先日発表された直木賞の候補になった他、
今年の本屋大賞にもノミネートされた話題作です。

凪良ゆうさんと言いますと、
2020年に本屋大賞を受賞した『流浪の月』が話題となりました。
こちらは実写映画化もされ、去年5月に公開されました。

この映画公開のあとの去年夏に発売されたのが『汝、星のごとく』です。

発売されるやいなや注目を浴びていました。映画も好評でしたしね。
私も読みたいと思いながらもタイミングを逃したままになっていたのですが、
野口さんから大プッシュされたのを機にようやく読めました。

物語の舞台は、瀬戸内の島です。
コンビニも無く、島での娯楽は住人たちの噂話というような小さな島です。
主人公は、2人の高校生です。
一人は島で生まれ育った女子高校生の暁海(あきみ)です。
もう一人は彼女の通う高校に転校してきた櫂(かい)という男子です。
櫂は恋人を追って島にやってきた母親と共に引っ越してきたのでした。

それぞれ親に振り回され、満たされぬ思いを抱えていたこともあり、
二人の距離は縮まり、惹かれ合うようになります。
しかし、成長するにつれ、すれ違いも増えていき…
このあとの二人のことはぜひ本を読んでお確かめください。

物語は、暁海と櫂、それぞれの視点で交互に描かれていきます。
ですから読んでいる私はお互いの本心がわかります。
でも、当事者の二人はわからないのです。
それがもどかしくて、二人に相手の本心を教えてあげたい!と何度思ったことか。
すっかりお節介おばさんと化していました。(笑)

また、この物語は二人の恋愛だけでなく、
そこを軸に彼らや周りの人たちの人生も丁寧に描かれていきます。
自分の人生をどう生きていけばいいのか。何を選べばいいのか。
皆、それぞれに悩み、考え、選んでいきます。

暁海と櫂の二人も決して器用ではありません。

本の中に「燃費の悪い生き方」という表現が出てくるのですが、
登場人物たちは、それぞれに燃費の悪い生き方をしています。

彼らが何を選び、どう生きていくのか。
本のページをめくりながら共に考えてみてください。
気付いたときには、自分自身の人生についても考えていると思います。

最後に、この本を大プッシュされている明文堂書店 野口さんから、
熱いコメントを頂きましたので、ご紹介します。

人の数だけ、生き方があり、選択肢がある。
何を選んでも、誰を選んでも、私の選択を大事にしたい。
イコール私の人生を大事にしたい。
恋愛小説という枠を超えた壮大な物語は、私にとって、
一番星のような作品です。
何度も口にしていますが、もう完全に惚れています。



本を愛する書店員さんが猛プッシュする作品です。まだお読みで無い方はぜひ。

それこそ、まずはたくさんある本の中から
『汝、星のごとく』を「選ぶ」ことから始めてみてはいかがでしょう。
読む前と後では、あなたの人生も変わるかも!?

ちなみに、明文堂書店 富山新庄経堂店には、凪良さんのサイン本があるそうですよ。
ただし、数に限りがありますので、お求めはお早めに。

yukikotajima 1:30 pm