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旅屋おかえり

2012年7月11日

先日、第147回直木三十五賞候補作品が発表されました。

その中に、以前、ユキコレでご紹介した本がありました。

原田マハさんの『楽園のカンヴァス(新潮社) 』です。

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今、自分の過去の感想を読んで、熱い興奮を思い出しました!
本当にいい作品です。まだお読みで無い方は、是非読んでみてください。

さて、この本を読んで、すっかり原田さんファンになった私が、
今日のユキコレ(『grace』内コーナー 13:45頃〜オンエアー)
でご紹介するのは、その原田さんの最新作です。

その名も

『旅屋おかえり(集英社)』
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です。

主人公は、売れないアラサ—タレント・丘えりか。
通称、「おかえり」です。

彼女が担当しているのは、テレビの旅番組のみ。

しかし、その番組が打ち切られてしまい、
仕事が一切無くなります。

そんな彼女が新たに始めたのが、
病気などの事情を抱えた人から依頼を受けて、代わりに旅をする

「旅屋(たびや)」

でした。

この作品は、そんな旅屋の旅が描かれた1冊です。

原田さんの作品は、
『楽園カンヴァス』の時にも思ったのですが、
本を読んでいると、旅に出たくなります。

この本も、「おかえり」ちゃんと一緒に、
旅をしている気分になっていきます。

なんといっても、「おかえり」ちゃんが、
旅を心から楽しんでいるのが気持ちいいのです。

「おかえり」ちゃん流の旅の楽しみ方や旅が好きな理由も、たくさん書かれています。
私が、共感したものをいくつかあげてみますね。

「出かけてみなくちゃ、何が起こるかわからない」

「何があっても急がずあわてず、ゆったり構える。それが旅の極意」

「旅は、出かけるだけで、すでに意味がある」

「旅は、「おかえり」と迎えてくれる誰かがいて完結する」

どれも素敵じゃないですか?

旅を計画している時、
目的地までの移動中、
そして、到着してから。

どれも、違うワクワク感があります。

また、美味しいものを食べたり、
キレイなものを見たり、
温泉に入ったり、
様々な人に会ったり。

様々な出会いがあるのも旅の醍醐味です。

この本は、まさに旅に出ているかのごとく、五感が刺激されました。

また、旅だけでなく、
個性豊かな登場人物たちも皆魅力的でした。

打ち切りとなった番組スタッフ。
事務所のメンバー。
そして、旅先で出会った人たち。

私は、この本を読んで、旅に行きたくなったのはもちろんですが、
いつもお世話になっている、周りの方たちへの感謝の気持ちがわいてきました。

この場を借りて、ひとこと。

いつもお世話になっている皆さん、ありがとうございます!
こんな私ですが、これからもよろしくお願いします。

って、いきなりすみません!(笑)
でも、どうしても言いたくなったもので。

夏といえば、旅の季節。

是非、旅に行く前に、今日ご紹介した本

『旅屋おかえり』

を読んでみてください。

また、最近、周りの人たちに対して、
イライラ気味の方にもいいかも。
本を読みながら、イライラがすうっと消えると思いますよ。

それから、この作品、いつか映像化されそうだなあ。

個人的には、主人公の「おかえり」ちゃんは、
是非、麻生久美子さんにやっていただきたい。

yukikotajima 11:40 am