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ネッツカフェ・イン魚津

2015年5月30日

今日は久しぶりの公開生放送でした。

ネッツ富山魚津店から

特別番組『 ネッツ富山プレゼンツ・ネッツカフェ・イン魚津』

を公開生放送でお届けしました。

お越しいただいたみなさん、ありがとうございました。

魚津店は、ネッツカフェの発祥の地です。

9年前に魚津店がリニューアルしたときに、
お店の雰囲気がカフェのようだったので
「ネッツカフェ」という番組タイトルになりました。

あれから9年も経ったとは思えないくらい、
魚津店はピカピカでした。

でも、今回、魚津店は少しだけリニューアル。
車に例えるならフルモデルチェンジではなく、
マイナーチェンジです。

店内はテーブルや照明や棚が変わり、
サービス工場もリフレッシュし、
より洗練された雰囲気になりました。

今日のラジオでは、新しくなった魚津店の魅力をご紹介しました。

4月から魚津店の店長になった横井さん。

魚津店歴7年!キュートな土居さん。

 ネッツ富山魚津店について詳しくは コチラ

お二人を始め、お世話になった魚津店の皆様、
ありがとうございました。

ラジオの公開生放送は終わりましたが、
ネッツカフェのイベントは引き続き明日まで
ネッツ富山魚津店で行われています。

ワッフル、瓶ジュース、どんどん焼きがなんと無料!

さらに、auイベントも実施中です。
この二日間限定のお得な機種もあるそうですので、
この機会をお見逃しなく♪

明日もネッツ富山魚津店にお出かけになってみてね!

***

来週はいつも通りFMとやまのスタジオから
『ネッツカフェドライヴィン』をお送りします。

来週6月6日(土)のメッセージテーマは「習い事」。

◎メッセージフォームは コチラ

来週の放送も聴いてね〜♪
メッセージもお待ちしています!

yukikotajima 4:01 pm

田園発 港行き自転車

2015年5月27日

先日、富山空港から飛行機に乗った際、
ちょうど窓際の席だったので離陸時に
富山の街並みを眺めてみたんです。

私の住む場所はどのあたりかしら?
と軽い気持ちで窓の外を見てみたら、
キラキラとてもまぶしくて思わず目を細めてしまいました。

キラキラの原因は、太陽を浴びた田んぼです。
水が貼られた田んぼがまるで大きな鏡のようになっていました。

何枚も何枚も並ぶその鏡を見ながら、
自分自身の姿を見てみろと言われている気がしてきて、
この街では嘘はつけないってことなのかもな、
なんてことを思ってしまいました。

そんな気分になった直後、私が手に取った本は、
宮本輝(みやもと・てる)さんの小説

『田園発 港行き自転車(上・下巻)/集英社』

でした。

本を読みながら飛行機の中から見た富山の景色が思い出されて、
ああ、私はなんていタイミングでこの本と出合えたのだろうと嬉しくなりました。

というのも、この本には、富山の美しい景色と、ピュアで正直な心の人たちがたくさん登場するのです。

わかるわ〜と頷ききながら、私のブログを読んでいる方もいらっしゃるのでは?

北日本新聞に連載されていた小説ですので、
連載されたものをお読みになっていた方もいらっしゃると思います。

単行本としては、今年4月に発売されました。
上巻下巻合わせて800ページ近くもある長編です。

富山、京都、東京の3つの都市の家族が交錯し、
つながっていく様が描かれています。

***

簡単に物語をご紹介しましょう。

東京に住む絵本作家の女性の父は、
富山の滑川駅で突然亡くなります。
家族には仕事で九州に行くと言っていたのに。

娘は、その15年後、父の足跡を辿る旅に出ます。

亡くなった父のことを知るのは、
富山をはじめ、東京、京都の三つの都市に住む人たち。

それぞれの物語が紡がれ、
徐々に交わっていくようになります。
様々な偶然が重なって。

彼女の父が家族に嘘をついてまで滑川に行った理由は?
父の秘密とは?

***

800ページもあってかなりの読み応えがありましたが、
読み終えたあとには、なんともすっきりさわやかな感覚が待っていました。

私はこの本を3日かけて読んだのですが、
最後に読み終えたのは、晴れた日の午前中で、
窓からは爽やかな青空が見えて、
思わず窓を開けて鼻から思いっきり空気を吸い込み、
大きく伸びをしながら、今日もいい日だ〜!と声を出してしまいました。

この物語の終盤は、ちょうど今の時期の富山が描かれていて、
まさに今私の近くで起こっている出来事のような気がしてきました。

きっとこの本を読んだあとは、
本に出てきた場所を歩いたり、サイクリングしたり、ドライブしたりしたくなると思います。

私ももちろん、なりました。
それもこの時期に。

小説の舞台を周るのであれば、
是非今すぐこの本を読んでください。

落ち着いたら…ではなく、今ですよ、今!

また、小説としての面白さだけでなく、
はっと気づかされるような言葉や生き方にもたくさん出合えました。

素敵な人もたくさん出てきます。
そんな人たちと出会えた喜びも大きかったです。

本当に読んでよかった。

そういえば、この本を読みながら、
オトナモードの「風になって」の曲が自然と頭に流れてきました。

いつか映像化されることがあれば、
是非この曲を自転車のシーンで流してほしいなあ。

***

ちなみに、この本と合わせて、
新聞連載時の挿絵を集めた挿画集も今人気なんだとか。

富山出身の洋画家、藤森兼明(ふじもりかねあき)さんが描かれたもので、
富山の美しい景色を堪能できるようです。

小説と合わせていかがでしょう?

yukikotajima 1:05 pm

かわいい結婚

2015年5月13日

突然ですが、既婚者の方に質問です。

・今のお相手と結婚しようと思った理由は?
・結婚生活はいかがですか?
・結婚してよかったですか?

今日のユキコレ(grace内コーナー13時45分頃オンエアー)でご紹介するのは、
『オッケイトーク』のパーソナリティーとしてもおなじみ、
富山市出身の作家、山内マリコさんの最新作

『かわいい結婚(講談社)』

です。

やわらかなピンク色の表紙+かわいい結婚というタイトルを見たとき、
山内さんといえば去年秋に結婚されたばかりなので
(ご結婚おめでとうございます〜!)、
もしやご自身の新婚生活について書かれたエッセイかな?
と思ったのですが、違いました。

『かわいい結婚』は、3篇のお話が収録された短編集でした。

***

まず、表題作の『かわいい結婚』は、結婚して仕事をやめた専業主婦の物語。

彼女は、働いている時は仕事ができたのに、
家事は全くできず、部屋は散らかり、ごはんはレトルトというありさまです。

そんな家事が大嫌いな彼女が取った行動とは?


次のお話は『悪夢じゃなかった?』

こちらは、ある朝起きたら、女性に変身していた会社員の物語です。

彼は、ハイヒールの痛みに耐え、洋服選びに難儀しながら、
女性というものを身をもって理解していきます。
そして、女性の姿のまま別れた彼女に会いに行きます。
果たして彼の運命は?


最後は『お嬢さんたち気をつけて』

こちらは、まるで双子のような女性2人の物語。

昭和時代の映画を思わせる女性たちの会話が心地いいリズムを刻んでいて、
独特な世界観をうみだしています。
でも、ふわふわしているように見えて、実はとっても現実的なお話なのですが。


といった3篇が収録されています。

どの作品も、そうきたかー!と想像もつかない展開で面白かったです。

一番びっくりしたのは、女性に変身してしまった会社員の物語。
笑いました。
えーー!そっちー?と本に向かって突っ込んでしまいましたもの。

本の装丁やタイトルだけを見ると、女子向けの本と思われそうだけど、
私、この本は男性の方に読んでもらいたいなと思いました。

結婚するとはどういうことなのか?ということはもちろん、
女性に対する意識を変えていただく、いいきっかけになるんじゃないかなと。

それこそ、自分自身が朝起きたら女性になっていた、
と想像しながら読んでみて下さい。(笑)

新しい世界が待ってるよ♪

一方、女性の皆さんは、共感できたり、
ここまでやっちゃっていいんだと安心できたり(!)するかも?

私は、結婚相手を決めるポイントとして
表題作の『かわいい結婚』の主人公の奥さまがさらりとおっしゃっていた一言が印象に残りました。

それって何?と思った方は、本を読んでみてください。

それから、山内さんは、富山出身ということで、富山弁も出てきます。
富山の方はそういう意味でも楽しめると思いますよー。

yukikotajima 11:10 am

『火花』ほか

2015年5月6日

今日のキノコレ(grace内13時45分ごろ〜オンエアー)は、
紀伊國屋書店富山店の奥野さんからオススメの本、雑誌をご紹介いただきます。

 奥野さんの紹介文は コチラ

まずは、奥野さんの紹介文をお読みください。

***

私もこれらの本を読みました。

まずは、お笑いコンビ「ピース」又吉直樹さんが初めて初めて書いた本格小説

『火花(文藝春秋)』 です。

発売以来、大人気、大絶賛されているようですね。
私もずっと気になっていました。

そして早速本のページをめくってみたのですが、
いきなり1ページ目から心を持っていかれました。

まるで自分もそこにいるかのような五感を刺激する文章で、
「この先を読んでみたい!」と思えました。

又吉さんの本好きはよく知られていますが、
この作品からもそれを感じました。

それにしても、芸人の世界は厳しい世界だなあ。

***

次は、東邦出版の素敵な本を3冊ご紹介。


『日本の大和言葉を美しく話す −こころが通じる和の表現−』

この本の感想を今どきの言葉を使って表現するなら

「チョーよかった」

大和言葉を使うなら、

「このうえなくよかった」

です。

他にも

・感動する → 胸に迫る

・妥協する → 折り合う

・むかつく → 憤りを覚える

なども登場します。

大和言葉を使うと、不思議と喋りもゆっくりになり品が出てきます。

私も普段の会話の中に大和言葉を取り入れていきたいと思いました。


『日本の七十二候を楽しむ−旧暦のある暮らし−』

こちらは、季節の移ろいをこまやかに感じとるためのヒントが詰まった一冊です。

今日5月6日には、次第に夏めいてくるころと言われる二十四節気の一つ「立夏」です。

そして、さらに細かくしたものが「七十二候」です。

ちなみに今日は、七十二候の「蛙始めて鳴く」です。

この本によると、野原や田んぼで、蛙が鳴き始めるころだそうです。
オスの蛙が、メスの蛙を恋しがって鳴く声なんだとか。


『日本の伝統色を愉しむ −季節の彩りを暮らしに−』

日本には数百種類もの色が美しい名称とともに伝えられているのだとか。
その中から160色が紹介されています。

たとえば「今様色(いまよういろ)」。

今様色の植物をまさに今見ることができます。
白もありますが、もう一色ありますよね?
紫みの強い赤色の街路樹と言えば?
「ハナミズキ」です。
ハナミズキのあの色は「今様色」と言われるそうですよ。

他にも

スイカの色は「韓紅花(からくれない)」

ビールは「向日葵色(ひまわりいろ)」

落ち葉は「朽葉色(くちばいろ)」
(落ち葉は、落ちるのではなく朽ちるのですって)

・・・

これら3冊に出てくる言葉は、
どれも口に出すと心地よい響きがあり、しっくりきます。

いずれも素敵な本でした。

yukikotajima 10:47 am