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異性

2012年5月23日

恋について考えたことのない人はいないと思います。

ラジオにも恋にまつわるメッセージはわりと多く寄せられます。

時には、ある一人のリスナーの方のために
他のリスナーの皆さんが真剣になって、恋愛相談にのる、なんてことも。

様々な意見が出やすいですのも、恋愛トークの特徴ですよね。

例えば、複数の男女が集まったとき(合コンなど)、
女性対男性で、恋愛観バトルを繰り広げたことのある方もいるのでは?

そんな場で、女性の皆さんは、
「男性って、昔付き合っていた人をどうしてずっと好きでいるの?」
と口にしたことはありませんか?

一方、男性の皆さんは、
「なんで女性は、私のこと好き?と聞くの?」
と言いませんでしたか?

今日ご紹介するのは、
そんな男女のよくあるやりとりが書かれた
恋愛考察エッセイです。

その名も『異性』。
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河出書房新社から出ています。

著者は、映画化された『八日目の蝉』でもおなじみ、
カクちゃんこと、小説家の角田光代さんと、
ほむほむこと、歌人の穂村弘さん。

往復書簡をやりとりするかのように、それぞれが交互に、
恋愛についてあれこれ考えを述べています。

先ほど私が挙げた例も、もちろん取り上げられています。

よくある恋愛の本は、女性か男性のどちらか一方に向けて書かれているものが多く、
かたよりが感じられることもあるけれど、
この本は、男女それぞれの立場の意見が書かれているので平等です。

男女ともに楽しめます。

また、ありがちな、現実味を帯びていない、ふわふわっとしたアドバイスなどはありません。
あくまでも著者二人の考えが書かれています。

ちなみに、お二人ともあまりもてるタイプではなく、
さえない青春時代を送ってきたということで、自虐ネタも多く、それが、他人事と思えません。
何度、本に向かって「わかるー!」と口にしたことか。

例えば、穂村さんは、
「自分自身がださかったので、おしゃれをするのがはずかしかった」のだとか。

穂村さんが初めて美容室に足を踏み入れた時のドキドキエピソードなんて、
私は女性だけれど、よくわかりましたもん。(笑)

もちろん、お二人ともプロの書き手さんですので、文章は非常に面白いです!
毒を挟みつつストレートに表現する角田さんに対し、
真面目ながらも現実逃避をちらつかせる穂村さん。

バトルを繰り広げているわけではないけれど、
やや角田さんの方が押しが強いかな。(笑)

恋愛をすると、自分のみっともない部分に気付いて、
ああ、私はおかしいんじゃないか?なんて思うこともあるけれど、
この本を読めば、めんどくさいのは自分だけじゃないんだな、と思えると思います。(笑)

居酒屋での、答えの出ない(または、毎回同じオチの)
恋愛トークにちょっと飽きつつある、という方は、ぜひ読んでみて。

かっこつけていない人たちの、
ゆる〜く、でも時に辛口の、本音トークにぜひ混ざってみてください。

***

最後に、この本を読んでなるほどーと思ったことを1つ挙げておきますね。

女性は、恋愛をすると「物語」を作りたがるけれど、
男性は、「四コマ漫画的」という部分。

ん?どういうことと、思った方は、
ぜひ、恋愛考察エッセイ『異性』の本のページを開いてね!

yukikotajima 10:51 am