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義貞の旗

2015年11月25日

突然ですが、新田義貞(にった・よしさだ)はご存知でしょうか?

知らない…という方でも足利尊氏の名前はわかりますよね?
新田義貞は、その尊氏のライバルで、鎌倉幕府をほろぼした武将として知られています。

生まれは今の群馬県太田市。私の故郷です。
私の実家は、新田荘(にったのしょう)という荘園があった場所にあります。
その新田荘を支配していたのが源氏の名門、新田家の一族です。

ちなみに、徳川家はこの新田家から始まったそうで、
私の故郷、群馬県太田市は徳川発祥の地と言われています。

その新田家の第8代が新田義貞です。

群馬には県民なら誰もが知っている「上毛かるた」の「れ」の札が

「歴史に名高い新田義貞」

なので群馬県民は皆、義貞のことを知っています。

・・・

今日は、その義貞の劇的な生涯を描いた長編小説をご紹介します。

その名も『義貞の旗(集英社)

著者は、2013年に『等伯』で直木賞を受賞された安部龍太郎さん。

直木賞作家が新田義貞の本を書いてくださいました。

安部先生、ありがとうございます〜!!

群馬以外の方ですと
「群馬の武将の話なんて興味ないし」
と思われるかもしれませんが、
そんなこと言わずに読んでみて下さい。

私はおなじみの地名が次々に出てきただけで大興奮でしたが、
もちろん何も知らなくても全く問題ありません。

なんといっても、小説として面白いのです!
勢いがありページをめくる手が止まりません。

そして、新田義貞の生き方がとにかくかっこいい!

私は義貞の名前は知っていたものの、
どんな人物なのかまでは詳しくは知りませんでした。
でも、この小説で描かれる義貞はとても素敵で、
読めば読むほど惚れていきました。

例えば、どんな人物かというと、

・学ぶことの重要性を感じていた義貞は、
私費で村の子どもたちに学ばせていたのです。
しかもご飯付き!

・信じたことや約束したことを貫きます。

・人の思いに敏感で常に人の気持ちを考えています。

・敵だった相手でも分かり合えれば信用し仲間になります。

そのため家臣に慕われています。
その一方で嫉妬されることも多いのですが。

荒削りの部分もありますが、
足りないところは弟をはじめ
周りの人間がカバーしていきます。

熱くて曲がったことが嫌いで仲間思いで仲間からも信頼されていて…

この本を読みながら、マンガの『ワンピース』を思い出しました。
そう、義貞はまるで主人公のルフィーのようだなあと。
(あくまでも私の感想ですが)

次から次へと理不尽なことが襲いかかってくるのに義貞はめげません。

なんで自分ばかりがこんな目に、、、と思うこともありますよね。
今まさにそういう状況だよという方はこの本を読んでみて下さい。

義貞の生き方からきっと大切なことを教えてもらえるはずです。

しつこいようですが、私の地元の武将だからということを抜きにしても
『義貞の旗』はいい本ですので是非読んでみてください。

・・・

ちなみに、すっかり義貞ファンになった私は故郷について勉強し直しています。
その度に「あのお寺に義貞が住んでいたなんて!」などと大興奮。(笑)

急に自分の故郷が輝いて見え始めました。

故郷についてこんなに調べたの、初めてかもな。

yukikotajima 12:00 pm

コロボックル

2015年11月18日

コロボックルをご存知ですか?

今日のキノコレ(grace内コーナー13:45頃オンエアー)では、
そのコロボックルの物語をご紹介します。

まずは、紀伊國屋書店富山店の奥野さんの紹介文をお読みください。

 紹介文は コチラ

読みましたか?

また、講談社のサイトにはコロボックルの特設サイトがありますので、
是非そちらもご覧下さい。

 特設サイトは コチラ

ご覧になりましたか?
この特設サイト、見ているだけでわくわくしてきません?
そしてコロボックルシリーズを読みたくなりませんか?

***

コロボックルのことを私は聞いたことはありましたが、
本を読んだ記憶はというと、あるような無いような曖昧な感じです。

もしかしたら読んでいるのかもしれないし、
読んでいないのかもしれません。

でも、今回物語を読んだとき、すうっと世界に入れましたし、
なんとなく懐かしさがありました。
ということは、子どもの頃読んでいるのかもな。

***

これまでのコロボックルシリーズの著者は佐藤さとるさんでしたが、
今回は有川浩さんがお書きになっています。

その有川版のコロボックルの物語がこちら。

『だれもが知ってる小さな国』

です。

これまでのコロボックルのことをまったく知らなくても楽しめます。
もちろん知っているほうがより楽しめると思いますが。

とってもあたたかな物語で、
これまでに発表された佐藤さとるさんのコロボックルシリーズをすべて読みたくなりました。

子どものころコロボックルに夢中になったみなさんも
知らないなあという方もコロボックルのいる世界に遊びに行ってみては?

そこでは小学生の自分とも出会えるかもよ!

ここまで奥野さんの紹介文もコロボックルの特設サイトも見ていない方は、
で、コロボックルって何よ?
というもやもやした感じがあるかもしれませんね。

うふふ。
それはそれでいいんです。
私、今回、あえて何かわからないように紹介していますから。

なんだかわからないまま読んでみるのも、楽しいものです。

私、本紹介で心がけているのは、
で、その先は?続きは?
何かもやもやしていて気持ち悪いなー。
と思ってもらうことです。(笑)

そして、皆さんが本を手に取って読んでくれたらいいなあと。

すっきりするには、本を読む以外に方法はありません!(笑)

ということで、皆さん、本を読んですっきりしてね♪

yukikotajima 11:45 am

羊と鋼の森

2015年11月11日

とてもいい本を読みました。

この本は、中身を紹介するより、
タイトルと著者の名前を覚えてもらうために、
この2つだけを何度もリピートして書きつづけたほうが
逆にインパクトがあっていいんじゃないか?(笑)
と思ってしまったくらい皆さんに知っていただきたい本です。

その本とは、

宮下奈都(みやした・なつ)さんの

『羊と鋼の森(ひつじとはがねのもり)/文藝春秋』

です。

タイトル、覚えにくいですよね。
でも、覚えてください!(笑)
宮下さんのお名前も。

文藝春秋から9月に出たばかりですので、
本屋さんに行けば、わりと目立つところに置いてあると思います。

***

さて、『羊と鋼の森』というタイトルだけで、
何の話か想像つく方はいらっしゃいますか?

実はこれ、ピアノのことなのです。

ピアノは羊の毛のフェルトでできたハンマーで弦を叩くと音がなります。

だから『羊と鋼の森』です。

主人公は、若い青年です。
彼は高校生の時に、偶然ピアノの調律を目にし耳にし、
ピアノの調律の虜になります。

とはいえ、ピアノも弾けないし、音感がいいわけでもありません。

でも、ピアノの調律師になるべく専門学校に行き、
調律師として楽器店に就職します。

そんな彼が職場の先輩やお客様から様々なことを学び成長していく様が描かれています。

新入社員の皆さんに是非読んでいただきたい1冊です。
いや、今の訂正!
この本は、一人でも多くの方に読んでいただきたいな。

仕事をする上で大切なことに気付かされるはずです。

主人公の彼は決してセンスがあるわけではありません。
でも、謙虚で真摯です。
仕事には真面目に取り組みます。
できないからこそ、毎日練習します。

そう。若いうちはできないのが当たり前なんですよ。
できる人ばかりじゃない。できないからこそ、努力するのですよね。

でも、頑張っている主人公の彼も、
自分が調律したピアノの音色に納得されなかったお客様から
担当を変えてほしいと言われてしまいます。

頑張っているだけに辛いですよね…。私も若かりし頃の自分と重ね、涙。

でも、そのあとの彼の対応や先輩たちのフォローが素晴らしくて、また、涙。

ピアノの調律は感覚的です。
たとえば、「やわらかい音」といってもその感覚は人それぞれです。
でも、お客様の求めるやわらかい音にしなければいけません。
自分で思うやわらかさとお客様の思うやわらかさが同じであるとは限りません。

マニュアル通りには絶対にいかない、奥深く難しい仕事です。

結構自分、頑張ってるのになあ…
なんでうまくいかないのかなあ。
何が足りないんだろう。
どうしたらいいんだろう。
と思うこと、ありませんか?

そんな時、もういやだー!とヤケになってしまったり、
逆にとことん落ち込んだりしてしまいがちですが、
心が下向きになった時は、この本のページを開いてみて下さい。

きっときっとあなたの心を軽くしてくれる言葉と出合えると思います。

私は、この本をそばに置いて、今後もずっと読み続けていきたいと思いました。

迷った時、悩んだとき、森に行きたいなと。

あなたもまずは一度、羊と鋼の森におでかけになってみては?

yukikotajima 12:25 pm

真夜中に猫は科学する

2015年11月4日

11月ということで、そろそろインフルエンザの予防接種を受けようかな
と思っている方もいらっしゃるかもしれませんね。

そのワクチンは、毎年、流行の型が事前に予測されます。
そのあたりのこと、皆さんは詳しくわかりますか?

iPS細胞はどんなものが説明できますか?

DNAと遺伝子の違いはわかりますか?

言葉は知っていても実は何のことかよくわからない…
「科学」の分野にはそういうモノが多いように、私は思います。

そんな身近な科学について猫が解説するという不思議な本があります。

その本とはこちら。

『真夜中に猫は科学する エクレア教授の語る遺伝や免疫のふしぎ』

詳しくは、今日のキノコレ(13:45頃〜grace内コーナー)で
紀伊國屋書店富山店の白山さんにご紹介いただきますので、お楽しみに!

 白山さんの紹介文は コチラ

イラストも豊富で漫画を読んでいる感覚で科学のことが学べます。
大人の皆さんはもちろん、学生さんにもおすすめです。
是非ご家族の皆さんでお読みになってみては?

yukikotajima 12:48 pm