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20の短編小説

2016年2月10日

今日ご紹介する本は、かなり濃いです。

どう濃いのかというと、

なっ、なんと!

人気作家20人の作品が1冊の中に収録されているのです。

たとえば…
芥川賞受賞後、テレビにひっぱりだこの羽田圭介さんをはじめ、
若手人気作家、朝井リョウさん、
原作が次々に映像化されている伊坂幸太郎さんなどがいらっしゃいます。

その本のタイトルは、

『20の短編小説/小説トリッパー編集部 編(朝日新聞出版)』

です。

テーマは「20」という数字。
原稿用紙20枚という制約の中で、
20人の人気作家が綴った20の短編を集めたアンソロジーです。

20人全員をご紹介しましょう。

朝井リョウ(あさい・りょう)さん
阿部和重(あべ・かずしげ)さん
伊坂幸太郎(いさか・こうたろう)さん
井上荒野(いのうえ・あれの)さん
江國香織(えくに・かおり)さん
円城塔(えんじょう・とう)さん
恩田陸(おんだ・りく)さん
川上弘美(かわかみ・ひろみ)さん
木皿泉(きざら・いずみ)さん
桐野夏生(きりの・なつお)さん
白石一文(しらいし・かずふみ)さん
津村記久子(つむら・きくこ)さん
羽田圭介(はだ・けいすけ)さん
原田マハ(はらだ・まは)さん
樋口毅宏(ひぐち・たけひろ)さん
藤井太洋(ふじい・たいよう)さん
宮内悠介(みやうち・ゆうすけ)さん
森見登美彦(もりみ・とみひこ)さん
山内マリコ(やまうち・まりこ)さん
山本文緒(やまもと・ふみお)さん。

どうですか?

すごいでしょ、すごい顔ぶれでしょ!

「20」をテーマにしているのですが、どのお話も全然違います。

また、原稿用紙20枚の長さという制限がありつつも、
それぞれ個性あふれる内容なので、1作品ごと強く印象に残ります。

1冊と言いつつ、まるで20冊分しっかりと単行本を読んだ気分になりました。

私は一日で読み終えてしまいましたが、
もっとじっくり毎晩寝る前に1作品ずつ読めばよかったな、と後悔。

ちなみに、私が印象に残ったのは、
江國香織さんの『蒸籠(せいろう)を買った日』です。

デパートで蒸籠を買ったあと
電車に乗った女性に起こった不思議な物語です。

その女性が電車の中で考え事をしていたら
近くにいる人が突然話しかけてきます。
その考え事についての反応です。
なんで私の心の中がばれているの?と思った瞬間、
他の乗客までもが彼女の話を始めます。

その上、そこにいる乗客がみな知り合いで、この車両は貸切だという。

これは、どういうこと?と思っているうちに電車は先へと進んでいき…
という物語です。

読んだ瞬間、世界にひきこまれました。

このふわふわっとした世界観を
是非本のページをめくりながら堪能してみてください♪

それから、この作品の20との関連についても
本を読んでたしかめてね!

他にも様々なジャンルの作品が収録されています。

本を読む時、どうしてもお気に入りの作家さんの作品ばかりを選んでしまいがちですが、
アンソロジーではこれまで読んだことのない作家さんの作品とも出合えます。

いいなと思う作品と出合えたら、次はその方の長編を読んでみてください。
こちらの本には、著者の皆さんの代表作も紹介されているので選びやすいと思います。

そうそう、この作品、これだけの作家さんたちが大集合しているのに
本の値段は、600円(+税)なのです。

オトクすぎます!

是非読んでみて下さい♪

***

こちらの本は、今日のgrace内コーナーユキコレ(13時45分頃オンエアー)でご紹介します。

20人の作家さんの中のおひとり、
富山市出身の山内マリコさんから
graceリスナーの方だけにメッセージを頂いていますのでご紹介します!

そちらもどうぞお楽しみに♪

yukikotajima 12:33 pm