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『新版 いちずに一本道 いちずに一ツ事』

2007年7月23日

相田みつをさんの『新版 いちずに一本道 いちずに一ツ事』を読みました。
相田みつをさんの唯一の自伝エッセイです。
エッセイ以外にも、
未発表・カラーの書作品が39点収録されていて、
あっというまに1冊読めてしまいます。

私の実家には、有名な「にんげんだもの」が飾られています。
子供の頃から、毎日何気なく見ていました。
だから、とても親近感があります。

シンプルな言葉で心に訴えかけてくる作品を作る方はとても多いけれど、
やっぱり相田みつをさんがナンバーワンだ、と思う。

『新版 いちずに一本道 いちずに一ツ事』
この作品は、唯一の自伝エッセイです。
あとがきによれば、相田みつをさんがお亡くなりになってから
息子さんである「一人」さんがご家族の皆さんと編集されたものらしく、
みつをさんが書かれた言葉以外にも、
講演会でお話になったものが原稿に起こされていました。

家族のこと、自分のこと、
様々なことを振り返っていらっしゃいます。

読めば読むほど、謙虚で、正直者である、お人柄が伝わってきます。

自己を内省する文章が多い中で、
「他者への怒り」についてもふれられていました。

思いやりはなく、権力をふりかざし、威張り散らす。
そして、そのことをかっこいいと思っている男が、嫌い。

とありました。

私も同感です。
読みながら、昔も今も変わらないんだな、と思いました。

自分の意見が絶対で、自分と異なる意見を排除する。
気に入らないことは、大声で怒鳴り散らす。
都合が悪くなると、人のせい。

あなたのまわりにもいませんか?

いる、いる。という声が、今聞こえたような気がします(笑)。

なんて、自分のことを棚にあげて偉そうなことを言ってしまいましたが、
私も、本当にダメな人間です。
イライラしてばかりだし。
全て人のせいだし。
文句ばかりだし。
本当にダメ。

でもね、不思議なもので、
どんなことでも頭ごなしに言われると、
カチ〜ン!!ときますが(笑)、
相田みつをさんの言葉には素直になれる。

まるで「北風と太陽」ですね。

読み終えたあと、私は深く最近の自分を反省しました。
でも、落ち込むことはありませんでした。
今、気づけてよかったな、って思いました。

きっと、すぐに忘れてしまうのかもしれないけれど、
でも、そのときはまた繰り返し読もうと思います。

嫌なことも前向きに。
これからは、嫌なことがあっても、辛いことがあっても、
その分、人の痛みがわかるようになった、と思える、
強い心を持てるように、心を鍛えていきたいと思いました。

yukikotajima 10:55 am